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カナダの歴史と政治コミュの1982年憲法法

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原文:http://laws.justice.gc.ca/eng/Const/FullText.html

 カナダ憲法は、1982年憲法第52条2項の規定によると、(a)1982年憲法法を含む1982年カナダ法、(b)別表に掲げる法律及び命令(1867年憲法法を含む)、(c)それらの改正法群によって構成される。第60条の規定により、旧憲法法と新憲法法を、「1867-1982年憲法法」と総称する。

 (1) 憲法移管の試み
 英領北アメリカ法はカナダの最高法規であるから、自治領で作られたいかなる法令・規則もこれに反して効力を持ちえなかった。これはすなわち、カナダが英領北アメリカ法の改正を望むときは、イギリス議会の同意を必要とすることを意味した。1982年カナダ法は、憲法改正についてイギリス議会の同意を不要とし、憲法をカナダに完全に移管するイギリスの法律である。
 1931年まで、イギリスは自治領の法律を作成する権限を持っていたが、同年のウエストミンスター憲章は、法律の改正は自治領の要請とイギリスの同意によって行うと定めた。そして1949年英領北アメリカ法(その2)は、ある程度の憲法改正についてはイギリス議会の同意を不要とし、カナダ議会に一定の改正権限を認めた。これは、憲法の「部分的な移管」と考えることができる。
 しかし憲法の完全な移管は、1982年まで実現しなかった。これは憲法が、その改正には適用される全ての州の同意を必要としていた状況において、ケベックの同意を得られなかったからである。1960年代には憲法移管を目指して、ディーフェンベーカー内閣のフルトン法務大臣とケベック州のファブロー法務大臣の間で「フルトン=ファブロー協定」が締結されたが、失敗に終わった。しかし同協定に記された憲法改正手続きは、その後の1982年憲法に採用された。

 (2) 州政府の反発と法廷闘争
 1980年のケベック独立を問う住民投票が否決に終わると、トルドー首相は憲法の完全な移管と新憲法制定に乗り出した。新憲法草案の目玉は、旧憲法に欠けていた人権規定であった。だが人権侵害に対し裁判所が違憲審査を行うという発想が、イギリス連邦に伝統的な議会主権と相容れなかった。オンタリオとニューブランズウィックを除く8州は、新憲法草案が州の権限を縮小すると見て反対した。8州首相は、人権憲章の削除と、平衡交付金システムからの脱退条項を要求する協定を結び、「8人のギャング」と呼ばれた。意外なことに、ケベック州のルネ・レベック首相ですら、従来要求してきた憲法改正におけるケベックの拒否権を取り下げ、協定に参加した。
 トルドーは協定を見て、州政府との合意は不可能と判断し、州政府の同意なしにイギリス議会に直接かけ合うと揺さぶりをかけた。すると8人のギャングは、州政府の同意なしに憲法を移管するのは違法だとして、法廷に訴えた。
 初めて生放送された連邦最高裁法廷は、7対2で憲法移管の権限は連邦政府にあると判断した。そして連邦政府が憲法を移管するには、「相当な数」の州首相の同意が必要であるとした。「相当な数」がいくつであるかについては、具体的に定義されなかった。レベックは後に、こう述懐した。
「言い換えれば、トルドーのゴールは違憲だったかもしれず、違法だったかもしれず、『連邦主義の原則に反してさえいた』かもしれない。しかしそれは合法だったのだ!」

 (3) 憲法会議
 1981年11月、憲法移管を協議する会議がオタワで開催され、連邦首相と10人の州首相が集まった。会議が手詰まりに陥ると、トルドーはギャング団を分断する取っておきの隠し球を投げた。それは草案通りの新憲法を採択し、憲法移管を実現した後、いくつかの事項について国民投票を実施してもいいというのである。その国民投票案とは具体的には、憲法修正には4つの地域(オンタリオ・ケベック・東部・西部)全ての過半数を必要とするというものだった。つまりは、一つの地域に有利な内容は別の地域が反対するから、州同士が牽制し合って結局修正はされないだろうという目論見である。これには、アルバータ州のピーター・ローヒード首相が噛みついた。彼は「カナダは地域によってではなく、州によって構成される」という持論を提唱していたからである。
 だがレベック首相は、ケベックが単独でいかなる修正案も否決できるから、ケベックが要求してきた「憲法改正に関するケベックの拒否権」が事実上認められたに等しいので、これに同意した。彼は前年に独立を問う住民投票を実施したばかりだったから、国民投票を拒否すれば、自分が身勝手で非民主的というレッテルを貼られるだろうと心配した。こうしてトルドーは、まんまとギャング団の解体に成功した。
 ところが、トルドーが口頭で述べた国民投票案は単純なものだったが、後で書記官が清書した国民投票案は複雑極まりないもので、レベックは「まるで中国語で書かれているようだ」と感じた。そこには、州政府が6か月以内に国民投票に関する法律を制定しなければ、国民投票は実施されず、新憲法は自動的に有効となるという特約があった。この国民投票案は、後に「北京文書」と呼ばれた。レベックは国民投票案への支持を撤回し、ベッドに向かった。

 (4) キッチン協定:「長いナイフの夜」
 11月4日のその夜、連邦のジャン・クレチエン法務大臣、サスカチュワン州のロイ・ロマノウ司法長官、オンタリオ州のロイ・マクマートリー司法長官がシャトー・ローリエ・ホテルのキッチンで密かに会談した。これを受けて各州は、クレチエンが提案する「適用除外条項」を受け容れるかわりに、「脱退条項」要求を取り下げ、新憲法草案と憲法移管に同意した。
 レベックは翌朝の朝食時に、「キッチン協定」成立を唐突に知らされた。彼は憤慨し、席を蹴って以後の会議をボイコットした。
 ケベック州議会は11月25日、満場一致で新憲法批准を否決し、拒否権を発動すると表明した。新憲法草案は、ケベックが要求した「独自の地位」を認めていなかった。英仏二言語主義は盛り込まれていたが、ケベックは他の州にフランス語を押し付けることには関心がなかった。
 こうして新憲法は、ケベック州を除く全州首相と連邦首相に批准された。連邦最高裁は1982年、ケベック州は拒否権を保持しておらず、ケベックの承認を欠くにもかかわらず新憲法はケベックを含むカナダ全域に有効だと判断した。なおケベック州は今も、1982年憲法を承認していない。
 ケベック民族主義者は、「キッチン協定」が成立した屈辱の夜を「長いナイフの夜」と呼んだ。国民投票は実施されず、ケベック人は騙されたと感じた。新憲法制定と憲法移管の実現により、トルドーは歴史的英雄の地位に昇りつめたが、長年自由党を支持してきたケベックは、その後は進歩保守党、次いでケベック連合を支持することになる。憲法移管は植民地支配の終わりであったが、同時に自由党万年与党体制の終わりでもあった。

 (5) 新憲法成立
 憲法移管についてイギリス議会では、先住民とケベック人への過去の待遇に関し若干の反対があったほかは、おおむね異論はなく、1982年カナダ法はすんなり可決された。イギリス女王エリザベス二世は、1982年3月29日これに署名し、同法はイギリスで成立した。
 エリザベス二世はそれから、カナダ女王として1982年憲法に署名するため、カナダに向かった。そして1982年4月17日、連邦議会議事堂で署名し、新憲法は即日施行された。カナダはここに憲法移管を実現し、完全独立を達成した。

 (6) 人権規定と違憲審査
 1867年憲法はもっぱら統治機構について説明しており、人権規定を欠いていたから、違憲審査の対象は立法権限に限定されていた。だが1982年憲法制定により、人権も違憲審査の対象となった。
 だが、裁判所は違憲と判断した法律を無効にできるという発想は、イギリス連邦に伝統的な議会主権と相容れず、州政府の反発を招いた。州政府は「権利と自由のカナダ憲章」に反する法律を制定できるとする、1982年憲法第33条1項に規定された奇妙な「適用除外条項」は、政治的妥協の産物であり、今日強い批判にさらされている。ケベック党政権は1985年に政権を失うまで、この「適用除外条項」を利用し、あらゆる違憲立法を行った。
 議会が人権を保障するイギリス型憲法に対し、裁判所が人権を保障するのがアメリカ型憲法であり、カナダ憲法はその中間に位置すると考えられる。「適用除外条項」は好意的に見れば、人権保障を裁判所に限定せず、議会による介入を盛り込んだということもできる。
 1982年憲法第23条1項(a)は、英語またはフランス語が少数派である地区において、その言語で義務教育を受ける権利について規定している。ところが第59条2項において、ケベック州については州議会または州政府の承認を必要とする特約があり、ケベック州がいまだ承認していないことから、第23条1項(a)はケベック州において効力を発していない。

 (7) 先住民の権利
 1982年憲法は、多文化主義を明記している点で世界に例がない。また個人の権利だけでなく、先住民には集団的権利を明記している点でユニークである。
 1982年憲法第35条2項は、カナダの先住民をインディアン・イヌイット・メティスと明記している。誰が該当するかの定義は憲法にはなく、自己認識に基づくものとされる。今日メディアでは「インディアン」の呼称は忌避され、「ファースト・ネーションズ」などが使用されるが、1982年憲法は制定時の世相を反映し「インディアン」と呼称している。
 ラブラドルとケベックの先住民インヌは、明記されなかった。


写真左:1982年憲法に署名するエリザベス二世。
図中:「同床異夢」。左からピエール・トルドー首相、ジャン・クレチエン法相、ルネ・レベック州首相。3人ともケベック人。
写真右:1982年カナダ法。

コメント(63)

 執行

第24条
第1項 何人も、この憲章で保障する権利もしくは自由が侵害されまたは否定された場合には、裁判所が事情に応じて適当かつ正当であると認める救済を求めて、管轄権を有する裁判所に訴えを提起することができる。
第2項 第1項の規定に基づく訴訟手続において、裁判所は、証拠がこの憲章で保障する権利もしくは自由を侵害しまたは否定する方法で得られたものであると決定し、かつ、全ての状況に鑑み、この訴訟手続においてその証拠を採用すれば司法の信用を失墜せしめると確認したときは、その証拠は、排除されなければならない。
 一般規定

第25条 この憲章における一定の権利及び自由の保障は、次の各号を含むカナダの先住民に関する先住民の、条約のまたはその他の権利もしくは自由を廃止しまたは減少するものと解釈されてはならない。
 (a)1763年10月7日の国王布告によって認められた権利または自由
 (b)土地請求紛争の和解により現に存在するか、またはそのようにして獲得されることのできる権利または自由
第26条 この憲章における一定の権利及び自由の保障は、カナダにおいて存在するその他の権利または自由の存在を否定するように解釈されてはならない。
第27条 この憲章は、カナダ国民の多文化的伝統の保持及び向上と一致する方法により解釈されるものとする。
第28条 この憲章のいかなる規定にもかかわらず、この憲章に掲げる権利及び自由は男性及び女性に等しく保障される。
第29条 この憲章のいかなる規定も、宗派学校、ローマ・カトリックの教区学校または非国教派の学校に関し、カナダ憲法によって保障された権利または特権を廃止し、またはそれらを減少するものではない。
第30条 この憲章において、州または州の立法議会もしくは州の議会への言及は、事情に応じ、ユーコン準州及びノースウェスト準州またはこれら準州におけるそれに相当する立法機関を含むものとみなす。
第31条 この憲章のいかなる規定も、いかなる団体または機関の立法権限を拡張するものではない。
 憲章の適用

第32条
第1項 この憲章は、次の各号に掲げる機関に対して適用される。
 (a)ユーコン準州及びノースウェスト準州に関する全ての事項を含め、連邦議会の権限の範囲内にある全ての事項に関しては、カナダの議会及び政府、および、
 (b)それぞれの州の議会の権限の範囲内にある全ての事項に関しては、それぞれの州の議会及び政府
第2項 第1項の規定にかかわらず、第15条の規定は本条施行後3年間は効力を有しない。
第33条
第1項 連邦議会または州の議会は、この憲章の第2条及び第7条から第15条に含まれる規定にかかわらず、連邦議会もしくは州の議会の法律または法律の規定が適用される旨を、その法律において宣言することができる
第2項 本条に基づいてなされた宣言が有効である法律または法律の条項は、その宣言に指定するこの憲章の規定がないものとして適用されるものとする。
第3項 第1項に基づいてなされた宣言は、その施行の日から起算して5年を経過した日または、その宣言においてそれより早い日が定められている場合はその日に、失効する。
第4項 連邦議会または州の議会は、第1項に基づきなされた宣言を再度行うことができる。
第5項 第3項は、第4項に基づく再度の宣言についても適用される。
 引用

第34条 この章は、「権利と自由のカナダ憲章」として引用することができる。
 第2章 カナダ先住民の権利

第35条
第1項 カナダ先住民の現に有する先住民の権利及び条約上の権利は、ここに承認され確定される。
第2項 この憲法において、「カナダ先住民」とは、カナダのインディアン、イヌイット及びメティスをいう。
第3項 より明確にするために付言すると、第1項における「条約上の権利」には、土地請求紛争の和解により現に存在する権利または土地請求紛争の和解により獲得されることのできる権利が含まれる。
第4項 この憲法のその他の規定にもかかわらず、第1項に掲げる先住民の権利及び条約上の権利は、男性及び女性に対し平等に保障される。
第35.1 条 カナダの政府及び州の政府は、「1867年憲法法」第91条第24部類、この憲法の第25条またはこの章の改正の前に、次の原則に従うことを確約する。
 (a)カナダの首相及び州の首相によって構成され、その議題の内に憲法改正提案に関する事項を含む憲法会議が、首相により招集されること。
 (b)カナダの首相は、その事項に関する会議への参加をカナダ先住民代表に対し要請すること。
 第3章 平等化及び地域的不均衡

第36条
第1項 連邦議会及び州の議会は、カナダの政府及び州の政府とともに、連邦議会もしくは州の議会の立法権限またはそれらの立法権限の行使に関連するそれらの権利を変更することなく、次の各号に掲げることを行う義務がある。
 (a)カナダ国民の幸福のため機会均等を助長すること。
 (b)機会の不均衡を是正するための経済発展を促進すること。
 (c)全てのカナダ国民に合理的な質の基本的な公共サービスを提供すること。
第2項 カナダの議会及び政府は、州政府が合理的に比較し得る課税水準で、合理的に比較し得る水準の公共サービスを提供するに足る歳入を確保できることを保障する平衡交付金支出の原則を義務付けられるものとする。
 第4章 憲法会議
第37条 削除

 第4.1章 憲法諸会議
第37.1条 削除
 第5章 カナダ憲法の改正手続

第38条
第1項 カナダ憲法の改正は、次の各号の決議により承認された場合に、カナダ国璽を押印した総督の発布する布告により行われる。
 (a)上院及び下院の決議、かつ、
 (b)3分の2以上の州の立法議会の決議、かつ、それらの州の人口の合計が改正時に最も近い国勢調査において全州の人口の50%以上であることを要する。
第2項 第1項に規定する改正で、州の議会または政府の立法権、財産権その他の権利もしくは特権を侵害するものは、第1項により要求される上院、下院並びに立法議会のそれぞれの議員の過半数の賛成による決議を要するものとする。
第3項 第2項の改正は、その改正に係る布告が発布される前に、立法議会がその議員の過半数の決議により反対を表明した州においては、立法議会が後に議員の多数による議決をもってその反対の決議を取り消し、改正を承認しない限り、適用されないものとする。
第4項 第3項の目的のために行われる反対の決議は、その改正に関する布告の発布の前後を問わず、いつでもこれを取消すことができる。
第39条
第1項 布告は、各州の立法議会があらかじめ賛成または反対の決議を可決している場合を除いて、その改正手続を発議する決議の可決の日から1年が経過するまでは、第38条第1項に基づき発布してはならない。
第2項 布告は、改正手続を発議する決議の可決の日から3年を経過したときは、第38条第1項に基づき発布してはならない。
第40条 第38条第1項の規定に基づき、教育その他の文化的事項に関する州の立法権限を州の議会からカナダの議会に移譲する改正が行われた場合には、カナダは、その改正の適用を受けない州に対して合理的な補償を与えるものとする。
第41条 次の各号に掲げる事項に関するカナダ憲法の改正は、上院及び下院並びに各州の立法議会の決議により承認された場合にのみ、カナダ国璽を押印した総督の発布する布告により、これを行うことができる。
 (a)女王、総督及び州の副総督の地位
 (b)この章の施行の時点で、それぞれの州に割り当てられている上院議員数を下回らない人数の下院議員を代表として送る各州の権利
 (c)第43条に従うことを条件とする英語またはフランス語の使用
 (d)カナダ最高裁判所の構成、および、
 (e)この章の改正
第42条
第1項 次の各号に掲げる事項に関するカナダ憲法の改正は、第38条第1項の規定に従ってのみ、これを行うことができる。
 (a)カナダ憲法が規定する下院における州の代表の比例原則
 (b)上院の権限及び上院議員の選出方法
 (c)上院において州が代表として送ることのできる議員の数及び上院議員の居住資格
 (d)第41条(d)に従うことを条件とするカナダ最高裁判所
 (e)既存の州の準州への領域拡張
 (f)他のいかなる法律または慣習にかかわらず、新たな州の設置
第2項 第38条第2項から第4項までの規定は、第1項に掲げる事項に関する改正については、これを適用しないものとする。
第43条 次の各号に掲げる事項を含め、一以上の州に適用されるが全州に適用されない規定に関するカナダ憲法の改正は、上院及び下院並びにその改正が適用される各州の立法議会の決議によって承認される場合に限り、カナダ国璽を押印した総督の発布する布告により、これを行うことができる。
 (a)州間の境界の変更
 (b)州内における英語またはフランス語の使用に関する規定の改正
第44条 連邦議会は、第41条及び第42条に従うことを条件として、カナダの行政府または上院及び下院に関するカナダ憲法を改正する法律を専属的に制定することができる。
第45条 各州の議会は、第41条に従うことを条件として、州の憲法を改正する法律を専属的に制定することができる。
第46条
第1項 第38条、第41条、第42条及び第43条に基づく改正の手続は、上院もしくは下院または州の立法議会のいずれかが、これを発議することができる。
第2項 この章の目的のためになされる賛成の決議は、それにより承認を受けた布告の発布の前であれば、いつでもこれを取り消すことができる。
第47条
第1項 第38条、第41条、第42条または第43条に基づく布告により行われるカナダ憲法の改正は、下院における布告の発布を承認する決議の可決の後180日以内に上院が同旨の決議を可決せず、かつ、その期間の満了の後いつでも下院が決議を再び可決した場合には、布告の発布を承認する上院の決議なしに、これを行うことができる。
第2項 第1項で定める180日の期間計算にあたっては、議会の閉会中または解散の期間はこれを算入しないものとする。
第48条 カナダのための女王の枢密院は、この章に基づく布告による改正に必要な決議が可決されたときは、総督に対してこの章に基づく布告の発布をすみやかに助言するものとする。
第49条 カナダの首相は、この章の施行の後15年以内にこの章の規定について再検討するために、カナダの首相及び各州の首相により構成される憲法会議を招集するものとする。
 第6章 1867 年憲法法の改正

第50条 (1867年憲法法第92A条に掲示)
第51条 (1867年憲法法別表第6に掲示)
 第7章 総括規定

第52条
第1項 カナダ憲法はカナダの最高法規であって、この憲法の規定に反するいかなる法規も、その抵触する限度において効力を有しない。
第2項 カナダ憲法は、次に掲げる法律から成る。
 (a) この法律を含む「1982年カナダ法」
 (b) 別表に掲げる法律及び命令
 (c) (a)または(b)に掲げる法律または命令の改正
第3項 カナダ憲法は、カナダ憲法に含まれている権能に従ってのみ改正されなければならない。
第53条
第1項 別表の第1欄に掲げる法令は、第2欄で指示する範囲内で削除され、または改正され、第3欄で表示する名称のもとに、カナダにおける法として存続するものとする。
第2項 「1982年カナダ法」を除き、別表の第1欄にその名称を掲げられた法令を引用するすべての法令は、当該名称に替えて第3欄に掲げる名称に置き換えることによって改正されるものとし、別表に掲げられていない英領北アメリカ法は、制定年及び法律番号がある場合にはそれらを付して「憲法法」と引用することができる。
第54条 第4章の規定は、カナダ国璽を押印した総督の発布する布告により、本章の施行の日から起算して1年を経過した日に廃止するものとし、従って本条も削除することができ、第4章が廃止されまたは本条が削除されたときは、それに伴ってこの法律の条文整理を行うことができる。
第54.1条 削除
第55条 別表に掲げるカナダ憲法を構成する法令のフランス語文は、カナダの法務大臣ができ得る限り速かにこれを作成するものとし、その部分が総督の裁可を受けるのに十分な整備がなされたときは、カナダ憲法の同一の条項の改正に適用される手続に従って、カナダ国璽を押印した総督の発布する布告によって制定するために手続を進めるものとする。
第56条 カナダ憲法を構成するいかなる部分も英語文及びフランス語文で制定されている場合または第55条に従いカナダ憲法を構成する部分がフランス語文で制定されている場合には、憲法のその部分の英語文及びフランス語文は、同等の権威を有する。
第57条 この法律の英語文及びフランス語文は、同等の権威を有する。
第58条 第59条に従うことを条件に、この憲法は、カナダ国璽を押印した女王または総督の発布する布告によって定められた日から施行されるものとする。
第59条
第1項 第23条第1項(a)の規定は、ケベック州に関しては、カナダの国璽を押印した女王または総督の発布する布告によって定められた日から施行される。
第2項 第1項に基づく布告は、ケベックの立法議会または政府が承認する場合に限り、発布されるものとする。
第3項 カナダ国璽を押印した女王または総督の発布する布告により、第23条第1項(a)がケベックに関して施行される日に、本条は削除されることができ、その削除にともない、この法律は改正され、条文番号を改めることができる。
第60条 この法律は、「1982年憲法法」と引用することができ、1867年から1975年(その2)までの憲法法及びこの法律は「1867年−1982年憲法法」として一括して引用することができる。
第61条 「1867年−1982年憲法法」に対する言及は、「憲法を改正する1983 年の布告」に対する言及を含むものとみなされる。
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条文は以上。
 ケベック州が制定した21号法案は、公務員が公共の場で宗教的シンボルを着用するのを禁止するが、違憲立法の疑いがあり、ケベック州政府は法廷闘争を避けるため、先手を打って適用除外条項を発動した。これは1982年憲法第33条に規定された、州政府は同条項を発動すれば連邦憲法に反する州法を5年間制定できるという特約である。本来は連邦裁判所で違憲判決が下されたとき、それに対抗して発動するものだったが、その後違憲判決が出る前に先制的に発動されるようになった。
 連邦最高裁では現在この問題が審理されているが、連邦政府・マニトバ州政府・ブリティッシュコロンビア州政府は3月25日、たとえ実効性はなくても、連邦裁判所は州法が合憲かどうか判断する権利は留保すべきだと主張した。
 だがケベック州・アルバータ州・オンタリオ州政府は、この意見に反対した。オンタリオ州のダグ・ダウニー司法長官は、次のように述べた。
「連邦裁判所は適用除外条項が発動された場合、それが発動されなかった場合に当該州法が合憲だったかどうかについて意見すべきではない。」
 マニトバ州司法長官の弁護士デボラ・カール氏は、反論した。
「1982年憲法第33条には、施行後の司法審査を排除する規定はない。」
 しかしダウニー長官は、そのような審査は無意味だと反発した。
「裁判所は、このような学術的な議論に時間を浪費すべきではない。」
 連邦最高裁のマルコム・ロー判事は、司法は行政とは一線を画すべきであり、裁判所は政治的立場を取るべきではないと主張した。

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