「名もなき詩人」同好会コミュのとある大麻取締法犠牲者に送った手紙

　いつぞやカンパCDを配りながら全国を回っていた関チヒロだべ～～。あの時は楽しい時間をあんがとね～～。君とどんな話をしたとかはあまり憶えてないけど、ギターを弾いて歌を歌っていたことは憶えとるど～～。　
　あのあとおらはよ～～六ヶ所村長選に立候補して、その１ヶ月後に大麻で１ヶ月半留置所生活しとったべ～～。おらの場合は、自分から捕まってみたんだども。同じ境遇を体験したものとして、もしも今君が落ち込んでたりしたなら、多少なりとも元気づけられればいいな～とかと思って、この手紙を書いてみたべ～～。全然落ち込んでね～よ、余計なお世話っつ～んなら、それはそれで結構。
　おらの留置所体験は、大変貴重な時間だったべ～～。普段はできなかったヨガを思う存分やってみたり、ひふみ神示の祝詞を朝晩となえて拍手ばんばんたたいてみたり、ハンガーストライキをやってみたり、看守をおちょくってみたり。外に出てからも、みんなが思いやり深く接してくれたべ～～。普段から、おらもおらなりにみんなに愛をもって接していたつもりだったから、それが実ったような気がして、とてもうれしかったべ～～。おらは留置所で一つの真理に触れたと思う。それは、人生っつ～もんは体験するためにあるっつ～こと。辛い体験も楽しい体験も、どちらも授かりもの、恵なんだべ～～。楽しいことばかりじゃ人は楽しめない。楽しい時を心から楽しむには、辛い時を知っていなきゃいけない。だから、どんな辛いことも笑って立ち向かう。そんな気持ち。
　おらは今、９月に受けた懲役１年執行猶予４年の判決を不服として、上告中なんだべ～～。裁判ではよ～、心に正直に、大麻吸って何が悪い？大麻取締法こそが憲法違反だっつ～主張をしたんだべ～。控訴趣意書には、「おらはまだまだ余罪ぷんぷんだど～～、もしもこれまで出会った人の中で、『名もなき詩人から薬草をもらった。大麻とは知らなかった』っつ～人がおったら、それはおらの責任だべ～～」って書いてやった。もしも君が裁判で、「名もなき詩人がくれた」と証言したら、超おもしれ～～べ～～。
それは置いといて、もしも君が裁判で大麻吸って何が悪い！と、全面無罪を主張したら、すんげ～～うれし～～べ～～。まあ、人それぞれいろんな考えがあるから無理強いはしないども。したども、せっかく裁判をやるんだから、とことん楽しんでみたらって、とんでもないアドバイスをするおらだべ～～。
おらが獄中で友達に差し入れしてもらった「日本国憲法」と国語辞典をめくりめくり書いた「直筆意見陳述」を差し入れしとくべ～～。裁判の時にゃ～、こいつを弁護士さんに預けといて、法廷で読ませてもらったべ～～。
それと、おらのファーストアルバムの歌詞。もうかれこれ１５年も前に作ったやつ。ギター満足に弾けね～のに、活動宣言！ってなつもりで作ったやつだべ～～。ヘタクソな歌はシャバに出てから聞いてくんろ～～。ほんじゃな～～、留置所生活楽しめよ～～。
　　　　　　　　名もなき詩人で地球市民のうるとららっきーこと　セキチヒロ