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馬淵澄夫代議士コミュの今週のまぶちNEWS(09.11.21)

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タイトル『石場建て』


◆石場建てとは

 「石場建て」聞き慣れない言葉ですが、
古くからの寺社仏閣や城、古民家などで
使われてきた日本古来の伝統構法です。

 特にならでは寺社仏閣や古民家が
身近にたくさんあります。
みなさんも足元の柱を自然石の上に
載せただけの古い建物を見かけたことがあると思います。

 これが「石場建て」構法です。
実際に石場建てのお宅にお住まいの方も
いらっしゃると思います。
今、この「石場建て」が絶滅の危機に瀕しています。



◆剛構造と柔構造

 一方、現在の一般的な新築住宅の足下に
目をやってみますと、建築基準法の仕様規定では
コンクリートの基礎を打って、建物と
その基礎をアンカーボルトで結合することが
求められることから、基礎より上の部分が
動かぬようにガッチリと固定されています。

 家の構造を剛く固めることで地震の力に
対抗しようとするのが、基礎的な建築基準法の考え方です。

 これに対し、石場建てなどの伝統構法は、
「柔よく剛を制す」つまり、「柔軟性のあるものが、
そのしなやかさによって、かえって剛強なものに対応できる」
との考えが基盤にあります。

 柳の木は大風が吹いても折れません。
風をうまく受け流すからです。
日本の伝統構法も、柱や梁など、木の軸組で力を分散・
吸収させたり、石場建てで基礎を固定させないことで、
地震の強力な力が建物に伝わるのを遮断したりすることで、
地震の力を逃してやるのです。

 このような伝統構法は「柔構造」。
「固めて耐える」という現在の建築基準法の
基本的考え方は「剛構造」と言えましょう。



◆基準法改正の影響

 耐震偽装問題に端を発した建築基準法の改正以来、
石場建ての建物を建てるには限界耐力計算という
難しい計算をしなければならなくなりました。

 しかも、確認審査だけでなく、構造計算適合性
判定(ピアチェック)という、構造の専門家による
厳しい審査に持ち込まなければなりません。

 元々ピアチェックは、鉄筋コンクリートのビルなど
大規模な建物の安全性を検証する審査なので、
小規模な木造住宅には不相応に高い費用や時間がかかります。

 審査に時間がかかる上に、審査を通るかどうかも
分からない状況ではローンも組めません。

 このため基準法改正以降、石場建ての伝統構法で
建てられた建物の実績は全国で10件に過ぎません。
石場建ての建物を建てるにはとても高いハードルが
立ちはだかっている状況で、このままでは
伝統構法そのものの存続も危ぶまれています。

 このような状況を受け、国土交通省は
平成20年度から3年をかけ、伝統構法を建築基準法に
位置づけるため、伝統構法の安全性を検証・研究することとなりました。

 これからの作業が伝統構法の命運を左右することと
なります。石場建て建物の実大振動実験など
安全性を検証しながら、建築基準法に則る形で
位置づけていくことが喫緊の課題です。(了)

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