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コメント(58)
フランス・ナントのトラム。
かなり規模が大きい「トランジットセンター」（乗換拠点）のようですね。
地方で新たな公共交通機関を整備しても、駅／停留所まで歩いて来られる人はともかく、自転車やクルマを使わないと行けない人がスムーズに乗り換えできるかどうかは重要なポイントです。
また、既存の鉄道やバスがある場合は、それらとの乗り換えが容易であることも重要です。
トランジットセンターは、個人的な移動手段から公共交通機関へ、公共交通機関から公共交通機関への乗り換え・乗り継ぎがスムーズに行える、まさに移動の拠点となるものです。
（鉄道のターミナル駅の機能を凝縮してコンパクトにしたもの、というふうに考えることもできますね）
「電車は乗り換えが面倒で……」という人も少なくないようですが、もし他の路線に乗り換えるたびに長い距離を移動したり、階段を何度も昇降しなければならないとなれば、なるほどそのように感じてしまう人がいても不思議ではありません。
でもこの動画のように、たとえば隣のホームに移動する場合でも階段の昇降はなく、最短距離で平面レベルだけで移動できるとなれば、どうでしょうか。
また、この動画のトランジットセンターは、トラムの線路とホームは挟み込むようにして、外側にバス用のホームもあって、トラムとバスの乗り換えが容易に行えるようになっているのですが、これでも乗り換えが面倒だと感じるでしょうか。
まだ日本ではここまで大胆にして効果的なトランジットセンターは少ないのですが、宇都宮ではこのようなトランジットセンターを検討しているようです。
かなり規模が大きい「トランジットセンター」（乗換拠点）のようですね。
地方で新たな公共交通機関を整備しても、駅／停留所まで歩いて来られる人はともかく、自転車やクルマを使わないと行けない人がスムーズに乗り換えできるかどうかは重要なポイントです。
また、既存の鉄道やバスがある場合は、それらとの乗り換えが容易であることも重要です。
トランジットセンターは、個人的な移動手段から公共交通機関へ、公共交通機関から公共交通機関への乗り換え・乗り継ぎがスムーズに行える、まさに移動の拠点となるものです。
（鉄道のターミナル駅の機能を凝縮してコンパクトにしたもの、というふうに考えることもできますね）
「電車は乗り換えが面倒で……」という人も少なくないようですが、もし他の路線に乗り換えるたびに長い距離を移動したり、階段を何度も昇降しなければならないとなれば、なるほどそのように感じてしまう人がいても不思議ではありません。
でもこの動画のように、たとえば隣のホームに移動する場合でも階段の昇降はなく、最短距離で平面レベルだけで移動できるとなれば、どうでしょうか。
また、この動画のトランジットセンターは、トラムの線路とホームは挟み込むようにして、外側にバス用のホームもあって、トラムとバスの乗り換えが容易に行えるようになっているのですが、これでも乗り換えが面倒だと感じるでしょうか。
まだ日本ではここまで大胆にして効果的なトランジットセンターは少ないのですが、宇都宮ではこのようなトランジットセンターを検討しているようです。
カナダ・エドモントンのLRT（ライトレール）。
ここでは低床式ではなく、高床式の車両が使われています。
日本では「富山ライトレール」の成功事例が殊更大きく紹介されたこともあって、LRT＝低床式（超低床式）というイメージが強くなっていることは否定できません。
使用する車両も、「100％低床式」が前提で……となりがちです。
低床式の利点は、ホームの高さが歩道並みに低いので、停留所のバリアフリー対策が容易だということがあります。
ただ、デメリットもあって、一番の問題は100％超低床車両は製造コストが割高になってしまうことと、特殊な構造なのでメンテナンスが面倒なこと、最高運転速度はせいぜい70km/h程度までに抑制されることなどの制約もあります。
このデメリットを回避するための方法として、次のようなものがあります。
（注：いずれも一長一短があるので、どれが最適なのかは導入する都市や区間によって決まります）
・従来構造の動台車を装備可能な「部分低床車」を導入……車内に段差が生じるものの、車内の大半を超低床にできる
・東急世田谷線のような「中床式」（※管理人による造語です）にする……超低床ほどではないものの、ホームの高さを下げることが可能
・鉄道と同様の「高床式」にする……路面区間などでのホーム高をかなり高くしないといけない一方、鉄道に乗り入れる場合はホームをそのまま流用できる
エドモントンの場合、手元に明確な資料はないのですが、動画から判断する限り、ホームの高さは「中床式」のように見えます。
本来、LRTは必ずしも超低床式である必要はないのですが、日本でそのような認識が強いのは、それだけ超低床構造が革命的で衝撃的だった、ということなんだろうと思います。
ここでは低床式ではなく、高床式の車両が使われています。
日本では「富山ライトレール」の成功事例が殊更大きく紹介されたこともあって、LRT＝低床式（超低床式）というイメージが強くなっていることは否定できません。
使用する車両も、「100％低床式」が前提で……となりがちです。
低床式の利点は、ホームの高さが歩道並みに低いので、停留所のバリアフリー対策が容易だということがあります。
ただ、デメリットもあって、一番の問題は100％超低床車両は製造コストが割高になってしまうことと、特殊な構造なのでメンテナンスが面倒なこと、最高運転速度はせいぜい70km/h程度までに抑制されることなどの制約もあります。
このデメリットを回避するための方法として、次のようなものがあります。
（注：いずれも一長一短があるので、どれが最適なのかは導入する都市や区間によって決まります）
・従来構造の動台車を装備可能な「部分低床車」を導入……車内に段差が生じるものの、車内の大半を超低床にできる
・東急世田谷線のような「中床式」（※管理人による造語です）にする……超低床ほどではないものの、ホームの高さを下げることが可能
・鉄道と同様の「高床式」にする……路面区間などでのホーム高をかなり高くしないといけない一方、鉄道に乗り入れる場合はホームをそのまま流用できる
エドモントンの場合、手元に明確な資料はないのですが、動画から判断する限り、ホームの高さは「中床式」のように見えます。
本来、LRTは必ずしも超低床式である必要はないのですが、日本でそのような認識が強いのは、それだけ超低床構造が革命的で衝撃的だった、ということなんだろうと思います。
ロンドン近郊・クロイドンのトラム。
この動画では、道路空間と軌道が共存する併用軌道の様子が収録されています。
併用軌道は、道路に軌道を設置する方式で、道路の他に専用軌道を設置するには空間的な余裕がない場合や、道路交通量がそんなに多くない場合などに導入されることがあります。
この動画では、トラムの停留所とバスの停留所が隣接していて、トラムの停留所の手前にバス用停車スペース（待避スペースを兼ねている）が設置されていることが分かります。
つまり、バスが停留所で停車している間に、後続のトラムを先に行かせることができるわけです。
普段から慢性的に渋滞が発生している箇所には導入しにくいのですが、コストや導入空間を節約する方法の一つではあります。
この動画では、道路空間と軌道が共存する併用軌道の様子が収録されています。
併用軌道は、道路に軌道を設置する方式で、道路の他に専用軌道を設置するには空間的な余裕がない場合や、道路交通量がそんなに多くない場合などに導入されることがあります。
この動画では、トラムの停留所とバスの停留所が隣接していて、トラムの停留所の手前にバス用停車スペース（待避スペースを兼ねている）が設置されていることが分かります。
つまり、バスが停留所で停車している間に、後続のトラムを先に行かせることができるわけです。
普段から慢性的に渋滞が発生している箇所には導入しにくいのですが、コストや導入空間を節約する方法の一つではあります。
英国・シェフィールドの「シェフィールド・スーパートラム」。
坂道が多いシェフィールドの市街地を走るため、導入された車両は最大100パーミル（1,000進むごとに100メートル上がる／箱根登山鉄道は最大80パーミル）の急な坂を走れる性能を持っています。
英国でのLRT導入は、「シェフィールドの躓き（つまづき）」によって約10年間見送られました。
「シェフィールドの躓き」というのは、英国でのLRT展開にとって重要な時期であった1994年に開業したLRT「シェフィールド・スーパートラム」が、主に3つの理由によって「失敗」（正しくは「導入効果が不十分」）となり、それが「失敗」事例として流布したことで、LRT導入を検討していた諸都市での計画が頓挫したことを指します。
「失敗」に至った主な理由は、次の3つです。
（1）バス規制緩和の時期と重なり、バスと競合してしまった
（2）急な勾配を回避するため迂回ルートが多くなった
（3）「民間任せ」であったため、行政のまちづくりとリンクしていなかった
（1）は、これからLRT整備を行うという段階で、当時のサッチャー政権がバスの規制緩和政策を行ったため、開業したときには新しいバス路線がたくさんできていて、結果的に競合関係に陥ってしまったということです。
（2）は、さすがの高性能車両も100パーミルを超える急勾配を走らせる訳にはいかないので、勾配が100パーミル以下に留まるように迂回するようなルートにしたところ、さらに急な勾配を最短ルートで走る路線バスと競合することになって、乗客を奪われてしまったということです。
（3）は、実はこれが一番重要なんですが、ドイツやフランスなどでLRT導入が相次いで成功していた背景には、行政が主導するまちづくりの中で、便利な移動を実現するための「手段」の一つとしてLRTが整備されていたのに対して、シェフィールドでは「民間主導」、言い換えれば「民間任せ」で整備が行われたということです。
（1）も（2）も、行政と民間が最初からタッグを組んで、LRTとバスがうまくリンクするように調整していれば問題なかったことなんですが……。
いわば「民間任せ」で突っ走ってしまった「シェフィールド・スーパートラム」は、民間ベースの建設費を回収できずに経営破綻して、競合関係にあったバス会社によって買収されました。
この「失敗」は「シェフィールドの躓き（つまづき）」と呼ばれ、英国におけるLRT導入は、2004年までの約10年間行われなくなるという「冬の時代」に突入してしまいました。
しかし、「シェフィールド・スーパートラム」の失敗は、数多くの教訓をもたらしました。
その後、英国ではシェフィールドでの教訓を踏まえて、まちづくりとリンクしたLRT計画が練られるようになり、バーミンガム、ロンドン郊外のクロイドン、ノッティンガムと、次々にLRTが開業しています。
なお、シェフィールド・スーパートラムは失敗例と言いつつも、年間1,300万人以上（約3.6万人／日）が利用しています。
また、今から15年ほど前の導入当時は、日本と同様、公共交通に対する公的支援が不十分だった点も考慮する必要はあるでしょうね。
これらの教訓から、宇都宮でLRTを導入してネットワーク型コンパクトシティを実現するには、
（1）市がまちづくりと交通体系について十分検討し、
（2）バス事業者と競合関係にならないよう調整し、
（3）適切なルート設定を行う必要がある、
……ということがいえます。
宇都宮の場合、シェフィールドのような高低差がある地形ではないので、地表を走る軌道系交通機関にとって障害になる「勾配の問題」は考慮しなくて良いです。
宇都宮市は交通まちづくりについて日本でもっともよく考えている地方自治体といってよく、また県下最大のバス事業者も市が進めるネットワーク型コンパクトシティの方針を理解して協力したいという姿勢を明確にしていますので、事実上「大きな懸案事項はない」といえます。
坂道が多いシェフィールドの市街地を走るため、導入された車両は最大100パーミル（1,000進むごとに100メートル上がる／箱根登山鉄道は最大80パーミル）の急な坂を走れる性能を持っています。
英国でのLRT導入は、「シェフィールドの躓き（つまづき）」によって約10年間見送られました。
「シェフィールドの躓き」というのは、英国でのLRT展開にとって重要な時期であった1994年に開業したLRT「シェフィールド・スーパートラム」が、主に3つの理由によって「失敗」（正しくは「導入効果が不十分」）となり、それが「失敗」事例として流布したことで、LRT導入を検討していた諸都市での計画が頓挫したことを指します。
「失敗」に至った主な理由は、次の3つです。
（1）バス規制緩和の時期と重なり、バスと競合してしまった
（2）急な勾配を回避するため迂回ルートが多くなった
（3）「民間任せ」であったため、行政のまちづくりとリンクしていなかった
（1）は、これからLRT整備を行うという段階で、当時のサッチャー政権がバスの規制緩和政策を行ったため、開業したときには新しいバス路線がたくさんできていて、結果的に競合関係に陥ってしまったということです。
（2）は、さすがの高性能車両も100パーミルを超える急勾配を走らせる訳にはいかないので、勾配が100パーミル以下に留まるように迂回するようなルートにしたところ、さらに急な勾配を最短ルートで走る路線バスと競合することになって、乗客を奪われてしまったということです。
（3）は、実はこれが一番重要なんですが、ドイツやフランスなどでLRT導入が相次いで成功していた背景には、行政が主導するまちづくりの中で、便利な移動を実現するための「手段」の一つとしてLRTが整備されていたのに対して、シェフィールドでは「民間主導」、言い換えれば「民間任せ」で整備が行われたということです。
（1）も（2）も、行政と民間が最初からタッグを組んで、LRTとバスがうまくリンクするように調整していれば問題なかったことなんですが……。
いわば「民間任せ」で突っ走ってしまった「シェフィールド・スーパートラム」は、民間ベースの建設費を回収できずに経営破綻して、競合関係にあったバス会社によって買収されました。
この「失敗」は「シェフィールドの躓き（つまづき）」と呼ばれ、英国におけるLRT導入は、2004年までの約10年間行われなくなるという「冬の時代」に突入してしまいました。
しかし、「シェフィールド・スーパートラム」の失敗は、数多くの教訓をもたらしました。
その後、英国ではシェフィールドでの教訓を踏まえて、まちづくりとリンクしたLRT計画が練られるようになり、バーミンガム、ロンドン郊外のクロイドン、ノッティンガムと、次々にLRTが開業しています。
なお、シェフィールド・スーパートラムは失敗例と言いつつも、年間1,300万人以上（約3.6万人／日）が利用しています。
また、今から15年ほど前の導入当時は、日本と同様、公共交通に対する公的支援が不十分だった点も考慮する必要はあるでしょうね。
これらの教訓から、宇都宮でLRTを導入してネットワーク型コンパクトシティを実現するには、
（1）市がまちづくりと交通体系について十分検討し、
（2）バス事業者と競合関係にならないよう調整し、
（3）適切なルート設定を行う必要がある、
……ということがいえます。
宇都宮の場合、シェフィールドのような高低差がある地形ではないので、地表を走る軌道系交通機関にとって障害になる「勾配の問題」は考慮しなくて良いです。
宇都宮市は交通まちづくりについて日本でもっともよく考えている地方自治体といってよく、また県下最大のバス事業者も市が進めるネットワーク型コンパクトシティの方針を理解して協力したいという姿勢を明確にしていますので、事実上「大きな懸案事項はない」といえます。
豊橋の路面電車、豊橋鉄道東田本線。
日本で路面電車の近代化を語るとき、豊橋の事例は欠かすことができないといえます。
モータリゼーションの熱狂の中で相次ぎ路面電車が廃止され尽くした日本で、しかしその後も存続できた豊橋の路面電車は、2つの「常識破り」を実現しました。
一つ目の常識破りは、1982年／昭和57年に、わずか600mとはいえ、路線の延伸を実現したことです（井原〜運動公園前間）。
今でこそLRTの概念が知られるようになっていますが、行け行けドンドンの1980年代初頭に「路面電車の路線を新設する」ことがいかに挑戦的なことであったかは想像に難くありません。
二つ目の常識破りは、1998年／平成10年に実現した駅前停留場の移設で、停留所を150m移設して豊橋駅前のペデストリアンデッキ下への乗り入れを実現しました。
「たった150m」ですが、乗り換え時の労力と所要時間の短縮効果は大きく、この後各地で同様の移設が行われるきっかけになっています。
日本で路面電車の近代化を語るとき、豊橋の事例は欠かすことができないといえます。
モータリゼーションの熱狂の中で相次ぎ路面電車が廃止され尽くした日本で、しかしその後も存続できた豊橋の路面電車は、2つの「常識破り」を実現しました。
一つ目の常識破りは、1982年／昭和57年に、わずか600mとはいえ、路線の延伸を実現したことです（井原〜運動公園前間）。
今でこそLRTの概念が知られるようになっていますが、行け行けドンドンの1980年代初頭に「路面電車の路線を新設する」ことがいかに挑戦的なことであったかは想像に難くありません。
二つ目の常識破りは、1998年／平成10年に実現した駅前停留場の移設で、停留所を150m移設して豊橋駅前のペデストリアンデッキ下への乗り入れを実現しました。
「たった150m」ですが、乗り換え時の労力と所要時間の短縮効果は大きく、この後各地で同様の移設が行われるきっかけになっています。
メルボルンのLRT。
この動画に登場している停留所は、逆転の発想でバリアフリー化と乗降スペースの確保を行っています。
この停留所、一見するとホームがないように見えます。
乗客はクルマの車線を挟んで、路肩に待機しています。
電車が停留所に到着すると、手前に見えている道路を走っていたクルマは停留所の手前で停止して、待っていた乗客は堂々と道路を歩いて乗降しています。
実はこの停留所、「道路がホームにもなっている」んです。
停留所付近の道路は嵩上げされていて、低床式車両の床面に合わせた高さに。ノンステップで電車に乗れます。
従来の常識を大きく覆す「まさか」の手法なんですが、道路上に十分な広さのホームを設置しにくい場合などに、このような整備を行うケースがあります。
この動画に登場している停留所は、逆転の発想でバリアフリー化と乗降スペースの確保を行っています。
この停留所、一見するとホームがないように見えます。
乗客はクルマの車線を挟んで、路肩に待機しています。
電車が停留所に到着すると、手前に見えている道路を走っていたクルマは停留所の手前で停止して、待っていた乗客は堂々と道路を歩いて乗降しています。
実はこの停留所、「道路がホームにもなっている」んです。
停留所付近の道路は嵩上げされていて、低床式車両の床面に合わせた高さに。ノンステップで電車に乗れます。
従来の常識を大きく覆す「まさか」の手法なんですが、道路上に十分な広さのホームを設置しにくい場合などに、このような整備を行うケースがあります。
米国ダラスのライトレールでデモストレーション走行を行う近畿車輛のバッテリートラム「AmeriTRAM」。
近畿車輛は、米国の70％部分低床車マーケットでトップシェアを誇る企業で、部分低床車のノウハウが豊富です。
その近畿車輛が、大容量バッテリーを搭載し、急速充電可能な100％低床車両として開発したのが「AmeriTRAM」です。
（技術的なハードルが高い100％低床車を実現できたということは、当然70％部分低床車の製造も容易だということです）
100％低床車は、その構造上どうしても最高速度が70〜80km/hあたりで頭打ちになるので（あまり高速運転向きではない）、郊外区間が多く高速運転を行う場合は、できれば70％部分低床か、鉄道と同様の高床式（あるいは中床式）の方が良い場合が多いとはいえます。
近畿車輛は、米国の70％部分低床車マーケットでトップシェアを誇る企業で、部分低床車のノウハウが豊富です。
その近畿車輛が、大容量バッテリーを搭載し、急速充電可能な100％低床車両として開発したのが「AmeriTRAM」です。
（技術的なハードルが高い100％低床車を実現できたということは、当然70％部分低床車の製造も容易だということです）
100％低床車は、その構造上どうしても最高速度が70〜80km/hあたりで頭打ちになるので（あまり高速運転向きではない）、郊外区間が多く高速運転を行う場合は、できれば70％部分低床か、鉄道と同様の高床式（あるいは中床式）の方が良い場合が多いとはいえます。
オーストラリア・アデレードのLRT。
中心市街地では運賃無料で利用できます。
アデレードの公共交通は結構豊富で、鉄道、バス、トラムバス、LRT、オーバーン（専用軌道を高速運行するBRT）……と、さまざまな交通モードが導入されています。
アデレードでは「信用乗車制」（セルフレジ方式のように乗客自らが改札処理を行う）を導入していて、LRVの車内にはそのための自己改札機（セルフレジ機）がドア付近に設置されています。
（係員が抜き打ち検札を行う際、理由の如何を問わず無賃乗車だと高額の罰金を課される）
運賃は、○○停留所から○○停留所がいくら、という方式ではなく、「ゾーン制」で設定されています。
中心市街地では運賃無料で利用できます。
アデレードの公共交通は結構豊富で、鉄道、バス、トラムバス、LRT、オーバーン（専用軌道を高速運行するBRT）……と、さまざまな交通モードが導入されています。
アデレードでは「信用乗車制」（セルフレジ方式のように乗客自らが改札処理を行う）を導入していて、LRVの車内にはそのための自己改札機（セルフレジ機）がドア付近に設置されています。
（係員が抜き打ち検札を行う際、理由の如何を問わず無賃乗車だと高額の罰金を課される）
運賃は、○○停留所から○○停留所がいくら、という方式ではなく、「ゾーン制」で設定されています。
ちなみに、こちらがアデレードのオーバーン（O-bahn）。
技術的な過渡期に登場した交通モードで、ほとんど鉄道並みのインフラを整備している軌道系交通機関です（つまり、コストも相当にかかっている「ちゃんとしたシステム」です）。
「オーバーン」の基本的な考え型は、実はLRT（軽量軌道交通）と同様です。
市街地では短めの停留所に頻繁に停車し（つまり、あまり速くは走らない）、郊外では高速運行して途中あまり停留所を設けない……と。
専用軌道区間では、最高100km/h程度で運行します。
日本には同じシステムの交通機関は登場していませんが、名古屋のガイドウェイバスが考え方としては近いものと思います。
英国では、「シェフィールドの躓き（つまづき）」の後、10年ほどLRTの新設が行われなかった代わりに、いくつかの都市で「オーバーン」が整備されました（現在はLRTの新設が相次いでいます）。
コスト面で考えると、LRTと変わらないレベルの初期投資が必要になりますので、もし同程度の予算が確保できるのであれば、輸送力が大きく、他の鉄道路線への乗り入れも可能なLRTの方が有利になるといえます。
技術的な過渡期に登場した交通モードで、ほとんど鉄道並みのインフラを整備している軌道系交通機関です（つまり、コストも相当にかかっている「ちゃんとしたシステム」です）。
「オーバーン」の基本的な考え型は、実はLRT（軽量軌道交通）と同様です。
市街地では短めの停留所に頻繁に停車し（つまり、あまり速くは走らない）、郊外では高速運行して途中あまり停留所を設けない……と。
専用軌道区間では、最高100km/h程度で運行します。
日本には同じシステムの交通機関は登場していませんが、名古屋のガイドウェイバスが考え方としては近いものと思います。
英国では、「シェフィールドの躓き（つまづき）」の後、10年ほどLRTの新設が行われなかった代わりに、いくつかの都市で「オーバーン」が整備されました（現在はLRTの新設が相次いでいます）。
コスト面で考えると、LRTと変わらないレベルの初期投資が必要になりますので、もし同程度の予算が確保できるのであれば、輸送力が大きく、他の鉄道路線への乗り入れも可能なLRTの方が有利になるといえます。
米国ニュージャージー州トレントン〜カムデン間のLRT「リバーライン」。
この路線は電化せず、ディーゼルトラムを運行しています。
（路面電車ならぬ路面ディーゼルカー）
ニュージャージー州の公共交通は公営企業「ニュージャージー・トランジット」が一括的に運行しています。
LRT（ライトレール）は3エリアで運行中で、「ニューアーク・ライトレール」と、2000年に運行開始した「ハドソン・バーゲン・ライトレール」と（Hudson-Bergen Light Rail）は電化路線で、近畿車輛が製造した70％部分低床LRVを使用しています。
非電化の「リバーライン」では、シュタッドラー社製の3車体タイプの低床ディーゼルカー（中間の短い車体が動力ユニット）を導入しています。
全線電化すると、その整備費が高騰しますし、インフラの維持費も割高になります。
電化しなければ、電化関連の設備投資コストを圧縮できますので、より導入しやすくなるとはいえます。
（ただし、燃料代や整備費は割高になる）
列車の本数がそんなに多くないのであれば、初期投資コストを圧縮できる非電化のままで、ディーゼル車両を走らせる方が経済的な場合があります。
（路線の延伸を行う際にも、設備投資を圧縮できるので有利になる）
この路線は電化せず、ディーゼルトラムを運行しています。
（路面電車ならぬ路面ディーゼルカー）
ニュージャージー州の公共交通は公営企業「ニュージャージー・トランジット」が一括的に運行しています。
LRT（ライトレール）は3エリアで運行中で、「ニューアーク・ライトレール」と、2000年に運行開始した「ハドソン・バーゲン・ライトレール」と（Hudson-Bergen Light Rail）は電化路線で、近畿車輛が製造した70％部分低床LRVを使用しています。
非電化の「リバーライン」では、シュタッドラー社製の3車体タイプの低床ディーゼルカー（中間の短い車体が動力ユニット）を導入しています。
全線電化すると、その整備費が高騰しますし、インフラの維持費も割高になります。
電化しなければ、電化関連の設備投資コストを圧縮できますので、より導入しやすくなるとはいえます。
（ただし、燃料代や整備費は割高になる）
列車の本数がそんなに多くないのであれば、初期投資コストを圧縮できる非電化のままで、ディーゼル車両を走らせる方が経済的な場合があります。
（路線の延伸を行う際にも、設備投資を圧縮できるので有利になる）
ロシア・エカテリンブルクの展示会で、なんと戦車工場「ウラル車輌工場（UralVagonZavod）」（「T-72」や「T-90」などを生産！）が製造した新型トラム（路面電車）の試作車両が展示され、その斬新すぎるスタイリングで話題になってます。
・ロシアの戦車工場が作った“路面電車”が斬新すぎる（日刊SPA！ 2014年7月10日）
http://nikkan-spa.jp/677289
・Russia One tram prototype revealed（Railway Gazette 2014年7月9日）
http://www.railwaygazette.com/news/single-view/view/russia-one-tram-prototype-revealed.html
車体は複合材料を使用していて、軽量化。
バッテリーも搭載していて、バッテリーの電力だけで50km程度は走れるようです。
運転席からの視界は、とても広く確保されています。全面のガラスは前方に12度傾斜しているため、下方の視界も良好です。
今回の車両はあくまでも概念を具現化したプロトタイプではあるのですが、量産型が2017年頃からロシア国内で運行を始める模様。
1編成あたりの導入コストは100万ユーロ（約1.4億円）程度で、販売のほか、リースにも対応可能とのことです。
これまで日本では、路面電車＝古くさいとか、クルマの邪魔（←これはかなり曲解で、渋滞の最大の原因は「許容量以上のクルマが流入するから」なんですよ！）といったネガティブイメージと共に語られることが多かったワケなんですが……。
このような斬新な車両を導入することは、長年こびりついてきた固定概念を打ち破る有効な手段の一つにもなります。
・ロシアの戦車工場が作った“路面電車”が斬新すぎる（日刊SPA！ 2014年7月10日）
http://nikkan-spa.jp/677289
・Russia One tram prototype revealed（Railway Gazette 2014年7月9日）
http://www.railwaygazette.com/news/single-view/view/russia-one-tram-prototype-revealed.html
車体は複合材料を使用していて、軽量化。
バッテリーも搭載していて、バッテリーの電力だけで50km程度は走れるようです。
運転席からの視界は、とても広く確保されています。全面のガラスは前方に12度傾斜しているため、下方の視界も良好です。
今回の車両はあくまでも概念を具現化したプロトタイプではあるのですが、量産型が2017年頃からロシア国内で運行を始める模様。
1編成あたりの導入コストは100万ユーロ（約1.4億円）程度で、販売のほか、リースにも対応可能とのことです。
これまで日本では、路面電車＝古くさいとか、クルマの邪魔（←これはかなり曲解で、渋滞の最大の原因は「許容量以上のクルマが流入するから」なんですよ！）といったネガティブイメージと共に語られることが多かったワケなんですが……。
このような斬新な車両を導入することは、長年こびりついてきた固定概念を打ち破る有効な手段の一つにもなります。
中東ドバイのLRT。
日本の「ゆりかもめ」を鉄車輪式にして、全線高架から基本的に地平レベルに変更したような印象を受けますね。
停留所はホームドア完備、おそらくエアコンも完備で、かなり本格的な構造です。
外界と遮断できるなら運賃収集も停留所で行えますので、普通の鉄道のような列車運行が容易に行えるはずです。
電車にしてもバスにしても、運転士さんが全ての乗客から一日一人運賃を徴収していたのでは、停留所ごとの停車時間がどんどん長引いてしまいます。
一つの停留所で30秒余計に時間がかかれば、2ヶ所で1分、4ヶ所で2分、電車やバスが遅延することになります。その遅れは、路線全体にじわじわ影響しますから、「時間通りに来ない」ことが常態化することになりかねません。
その解決方法の一つは、鉄道のように駅や停留所で運賃の支払いを済ませてから乗車できるようにすることです。
また、信用乗車制（セルフレジ方式）を導入して乗客に支払い手続きを一任するという方法もあります（罰金を高額にして適宜抜き打ち車内検札を実施すれば、一定の抑止効果が期待できます）。
日本の「ゆりかもめ」を鉄車輪式にして、全線高架から基本的に地平レベルに変更したような印象を受けますね。
停留所はホームドア完備、おそらくエアコンも完備で、かなり本格的な構造です。
外界と遮断できるなら運賃収集も停留所で行えますので、普通の鉄道のような列車運行が容易に行えるはずです。
電車にしてもバスにしても、運転士さんが全ての乗客から一日一人運賃を徴収していたのでは、停留所ごとの停車時間がどんどん長引いてしまいます。
一つの停留所で30秒余計に時間がかかれば、2ヶ所で1分、4ヶ所で2分、電車やバスが遅延することになります。その遅れは、路線全体にじわじわ影響しますから、「時間通りに来ない」ことが常態化することになりかねません。
その解決方法の一つは、鉄道のように駅や停留所で運賃の支払いを済ませてから乗車できるようにすることです。
また、信用乗車制（セルフレジ方式）を導入して乗客に支払い手続きを一任するという方法もあります（罰金を高額にして適宜抜き打ち車内検札を実施すれば、一定の抑止効果が期待できます）。
急速にLRT整備を進めているのが中国。
こちらは瀋陽のLRT。
中国では、モータリゼーションが急速に進んで深刻な渋滞が社会問題に。
都市交通を改善は急務で、大量輸送が可能な地下鉄建設を推進したいものの、地下鉄だと建設費が嵩むのでなかなか思うように進展せず……。
そこで注目されたのが、地下鉄より大幅に安価に建設できるうえに、地平ベースで乗降しやすい利点を有するLRT。
大量輸送が必要なルートには地下鉄を整備し、その次に整備が急務なルートにはLRT……という都市もあります。
中国のLRTも、専用の走行空間を確保して定時運行性と速達性を確保したり、編成を長大化して輸送力を強化したり……と、さまざまな工夫を盛り込んでいます。
こちらは瀋陽のLRT。
中国では、モータリゼーションが急速に進んで深刻な渋滞が社会問題に。
都市交通を改善は急務で、大量輸送が可能な地下鉄建設を推進したいものの、地下鉄だと建設費が嵩むのでなかなか思うように進展せず……。
そこで注目されたのが、地下鉄より大幅に安価に建設できるうえに、地平ベースで乗降しやすい利点を有するLRT。
大量輸送が必要なルートには地下鉄を整備し、その次に整備が急務なルートにはLRT……という都市もあります。
中国のLRTも、専用の走行空間を確保して定時運行性と速達性を確保したり、編成を長大化して輸送力を強化したり……と、さまざまな工夫を盛り込んでいます。
福井鉄道の「フクラム」こと「F1000形」。
現在までのところ国内最大規模のLRVで、編成長：27.16m・全幅：2.65mと大柄です。
LRTの先進事例として紹介されることが多い「富山ライトレール」で使っている電車「TLR600形」は、編成長：18.4m・全幅：2.4mです。
富山は、元々あった市内電車のインフラを活かすことにしたので、新旧の共通性が保てるというメリットを享受した一方で、古い規格を踏襲せざるを得ないというデメリットも甘受しています。
つまり、今日的な基準で言えば必ずしも十分とはいえない車両サイズも受け継いでいるわけです。
この点、福井は元々大型の鉄道企画の電車が市内の軌道線に乗り入れていたため、車両限界が大きかった（車両サイズが大きかった）ことが幸いしています。
結果として、今日的な視点からも十分なサイズの車両を導入しやすい条件がそろっていました。
芳賀・宇都宮LRTは、最初から福井と同規模以上の「編成長：30m級・全幅：2.65m」の車両を導入する予定です。
しかも、（おそらく開業すれば遠からず不足するだろう）輸送力の後付け増強を見越して、「編成長：40m級以上への拡張性」も設計に織り込むよう指定も。
現時点では実物がないのですが、福井で「フクラム」こと「F1000形」に乗ってみれば、だいたいどんなサイズの車両になるか分かると思います。
「でっかい」です！
もし富山でLRTに乗って「LRTは輸送力が小さい！」なんて悪口を言っている人がいたら、福井で「フクラム」に乗って来ましたか、と聞いてみてください。
それでもまだ「小さい！」なんて強がる人がいたら、「じゃあ、さらに編成長を長くすれば問題ないですから、そうできるように皆で応援しましょうよ！」と教えてあげてくださいね。
現在までのところ国内最大規模のLRVで、編成長：27.16m・全幅：2.65mと大柄です。
LRTの先進事例として紹介されることが多い「富山ライトレール」で使っている電車「TLR600形」は、編成長：18.4m・全幅：2.4mです。
富山は、元々あった市内電車のインフラを活かすことにしたので、新旧の共通性が保てるというメリットを享受した一方で、古い規格を踏襲せざるを得ないというデメリットも甘受しています。
つまり、今日的な基準で言えば必ずしも十分とはいえない車両サイズも受け継いでいるわけです。
この点、福井は元々大型の鉄道企画の電車が市内の軌道線に乗り入れていたため、車両限界が大きかった（車両サイズが大きかった）ことが幸いしています。
結果として、今日的な視点からも十分なサイズの車両を導入しやすい条件がそろっていました。
芳賀・宇都宮LRTは、最初から福井と同規模以上の「編成長：30m級・全幅：2.65m」の車両を導入する予定です。
しかも、（おそらく開業すれば遠からず不足するだろう）輸送力の後付け増強を見越して、「編成長：40m級以上への拡張性」も設計に織り込むよう指定も。
現時点では実物がないのですが、福井で「フクラム」こと「F1000形」に乗ってみれば、だいたいどんなサイズの車両になるか分かると思います。
「でっかい」です！
もし富山でLRTに乗って「LRTは輸送力が小さい！」なんて悪口を言っている人がいたら、福井で「フクラム」に乗って来ましたか、と聞いてみてください。
それでもまだ「小さい！」なんて強がる人がいたら、「じゃあ、さらに編成長を長くすれば問題ないですから、そうできるように皆で応援しましょうよ！」と教えてあげてくださいね。
ドイツ・カールスルーエのLRT。
カールスルーエは、市街地の路面電車と郊外の鉄道路線を接続し、路面電車による鉄道路線への直通運転、つまり「トラムトレイン」のパイオニアとして知られています。
路面電車といっても、旧来のチンチン電車のイメージとはほど遠くて、編成長40m級の連接LRVが鉄道路線では100km/hの高速運転を行っています。
しかも、鉄道路線の電化方式（交流15,000V）にも対応する交直両用LRVを使用しています。
「トラムトレイン」方式の長所は、なんといっても既存の鉄道路線網をフル活用することで、鉄軌道ネットワークを一気に拡大できることです。
しかも、郊外は既存の鉄道路線を高速運行しながら、中心市街地では路面電車としてきめ細かく乗客を乗降させることができるため、都市間輸送の速達性を高めつつ、利便性も向上できる点が大きなメリットです。
芳賀・宇都宮LRTは、近隣鉄道路線への乗り入れを見据えて、1,067mmゲージを採用しています。
この線路幅は、東武宇都宮線、JR宇都宮線、JR日光線、JR烏山線、真岡鐵道真岡線など、栃木県内の在来線と同じ線路幅です。
2022年の優先整備区間開業時には既存の鉄道路線には接続していませんが、今後東西への延伸が実現すると、この線路幅を採用したメリットが最大化されることになるでしょうね。
カールスルーエは、市街地の路面電車と郊外の鉄道路線を接続し、路面電車による鉄道路線への直通運転、つまり「トラムトレイン」のパイオニアとして知られています。
路面電車といっても、旧来のチンチン電車のイメージとはほど遠くて、編成長40m級の連接LRVが鉄道路線では100km/hの高速運転を行っています。
しかも、鉄道路線の電化方式（交流15,000V）にも対応する交直両用LRVを使用しています。
「トラムトレイン」方式の長所は、なんといっても既存の鉄道路線網をフル活用することで、鉄軌道ネットワークを一気に拡大できることです。
しかも、郊外は既存の鉄道路線を高速運行しながら、中心市街地では路面電車としてきめ細かく乗客を乗降させることができるため、都市間輸送の速達性を高めつつ、利便性も向上できる点が大きなメリットです。
芳賀・宇都宮LRTは、近隣鉄道路線への乗り入れを見据えて、1,067mmゲージを採用しています。
この線路幅は、東武宇都宮線、JR宇都宮線、JR日光線、JR烏山線、真岡鐵道真岡線など、栃木県内の在来線と同じ線路幅です。
2022年の優先整備区間開業時には既存の鉄道路線には接続していませんが、今後東西への延伸が実現すると、この線路幅を採用したメリットが最大化されることになるでしょうね。
日本国内で「急勾配」と聞くと思い浮かぶのが、信越本線の碓氷峠や、箱根登山鉄道など。
ここは66.7パーミル（水平に1,000m進むと標高が66.7m変わる）という急勾配で知られていました。
かつては「アプト式」（ラックレールに歯車を噛み合わせて急勾配に対応する）方式だったのですが、旧線から新線に切り替えた際「粘着式」に変更していました。
箱根登山鉄道も「粘着式」で、こちらは80パーミルの勾配を有しています。
でも、世界にはもっと急な勾配を走る「粘着式」の鉄道があります。
その一つが、オーストリアの「ペストリングベルク鉄道」。
こちらの最もきつい勾配は、なんと116パーミル!!
しかも、平均でも105パーミルという、日本の常識を大きく打ち破る急勾配を、「アプト式」など特別な装置なしに上り下りしています。
この鉄道は、元々は1,000mmゲージの鉄道だったのですが、起点でもあるリンツ市内を走る市電に乗り入れるため、900mmゲージに改軌。
その際に、使っている電車も低床LRVに切り替えています。
芳賀・宇都宮LRTでは、最も急な勾配は60パーミル。次いで、40パーミルの区間があります。
でも、これらの区間は一部に限られるうえ、使用する電車はこの程度の勾配なら楽々走ることができます。
ここは66.7パーミル（水平に1,000m進むと標高が66.7m変わる）という急勾配で知られていました。
かつては「アプト式」（ラックレールに歯車を噛み合わせて急勾配に対応する）方式だったのですが、旧線から新線に切り替えた際「粘着式」に変更していました。
箱根登山鉄道も「粘着式」で、こちらは80パーミルの勾配を有しています。
でも、世界にはもっと急な勾配を走る「粘着式」の鉄道があります。
その一つが、オーストリアの「ペストリングベルク鉄道」。
こちらの最もきつい勾配は、なんと116パーミル!!
しかも、平均でも105パーミルという、日本の常識を大きく打ち破る急勾配を、「アプト式」など特別な装置なしに上り下りしています。
この鉄道は、元々は1,000mmゲージの鉄道だったのですが、起点でもあるリンツ市内を走る市電に乗り入れるため、900mmゲージに改軌。
その際に、使っている電車も低床LRVに切り替えています。
芳賀・宇都宮LRTでは、最も急な勾配は60パーミル。次いで、40パーミルの区間があります。
でも、これらの区間は一部に限られるうえ、使用する電車はこの程度の勾配なら楽々走ることができます。
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