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よのなか科コミュのよのなか科通信第12号

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「よのなか科通信」第12号をお届けいたします。

法律編に入って二回目の授業です。
イギリスで起こった10歳の少年2人が2歳の男の子を殺害してしまうというバルガー事件を題材にした授業でした。
ここのところ、騒がしかったクラスが、し〜んと静まる場面が多かった授業でした。ここへきて、どんどんと目の輝きが素晴らしい生徒たちがでてきました。
やはり、よのなか科の授業を10回受けると変わるものです。
今年も、生徒たちが少しずつですが変わってきています。

さて、今年度は12月4日(火)14時5分から少年事件の模擬審判を
行います。ゲストに、弁護士と家裁の調査官をお招きします。
今年度は、私の理解も深まってきています。
今までとは、違った切り口で授業を行えたらと思っています。
この回は、市教研の授業研になっています。
市内の先生方もいらっしゃる予定です。
でも、こんな授業もあるんだと、常に一般公開しているというところも、観ていただきたいので、ぜひ、皆様方においでいただき、
生徒たちに刺激を与えてください。
そして、めったに見ることができない授業だと思います。
ご協力よろしくお願いいたします。

そして、12月11日(火)10時55分から2時間の拡大版よのなか科
3年生全体への授業です。裁判官、検察官、弁護士が一堂にかいします。よのなか科としては、前回の少年事件との違いを考えつつ、
導入が目前に迫った裁判員制度も考えていきます。
この授業に関しては、ただの講演会にしようとする動きもあります。でも、なんとか、拡大版よのなか科としての授業にしたいと思います。そのためにも、より多くの方にご参加いただきたいと思います。ぜひ、多くの方に告知の方、よろしくお願いいたします。
また、マスコミ関係の方、公立中学校での、裁判官、検察官、弁護士が一堂にかいする授業はそうそういあるもんじゃないと思います。公立中学校でも、こんなことができるんと広くお知らせいただけたら幸いです。

ある意味、この一連の授業で、よのなか科の拡大を図りたいと思っています。
みなさま方のお力をお貸しください。
よろしくお願いいたします。


「よのなか科」通信
 第12号  11月20日

「よのなか科」通信は、○○中学校3年選択社会での「よのなか科」の授業の報告です。

第12回 「中学生はもう大人?まだ子ども?」(2)イギリス・バルガー事件から少年法を考える

今回も授業の様子を、明治大学文学部4年生のNくんがレポートしてくれました。

今回の授業ではイギリスの10歳の少年達が起こした凶悪な事件から、将来自分たちが関わることになるかもしれない裁判員制度までを、ひと続きに学習しました。

 事件の概要・・・1993年2月、10歳の少年ボビーとジョンは、学校をずる休みして近所のショッピングセンターで万引きしていたが、そこで出会ったジェームズ・バルガーちゃん(2歳)をさらって、線路の上で石や金具で数十回殴って殺害してしまう。
そして、この事件に対しての、犯罪を捜査し、証拠を集める検察官と、被告人を助け、罪を軽くする弁護人のそれぞれの主張はこうです。
【 検察官の主張 】
・この事件は、明らかに共謀された事件。
 ・1人で30回以上殴ったり、被害者のズボンを脱がしたりできるのか。
 ・警察の取調べに対して、2人とも嘘をつき、特にボビーは最初から最後まで嘘をつき通したが、それこそが、自分の犯した罪の重さを認めている証拠ではないか。
【 弁護人の主張 】
 ・本人も気づかぬうちに、結果的に手に負えなくなってしまった悪ふざけ。
 ・殺したいのなら、運河に投げたり、交通事故に合わせることができた。
 ・本当は大人に間に入ってほしかった。でなければ、真実を知らない大人に話したりはしない。
というのが、検察官と弁護人の主張ですが、次は、みんなに裁判員になりきってもらい、
この事件を裁いてもらいました。

㊟裁判員制度とは、平成21年から始まる、一般市民が犯罪者を裁く制度。詳しくは、裁
判員制度のHPhttp://saiban-in.com/を見てください。
裁判員になりきってもらうため、みんなに、次の3つの質問にYes/Noで答えてもらいました。
【 質問? 】・・・被告人(10歳の少年たち)はジェームズちゃん殺害において役割をはたしているか
【 質問? 】・・・被告人は、殺害時に自分のとっている行為が非常に悪いことだと判断できたか?
【 質問? 】・・・ジェームズちゃんが線路上で暴行を受けたとき、被告人はジェームズちゃんを死亡させる意図があったか?
質問?は、2人がジェームズちゃんを殺したのは明らかなので「Yes」と答えてもらいましたが、質問?、?は、みんなの意思で答えてもらいました。



その結果は、こうなりました。
yes.no.no 無罪10人
yes.no.yes これも一応無罪の領域8人
yes.yes.no 傷害致死罪7人
yes.yes.yes殺人罪13人
これから判断すると、少年に対する考え方で、保護とか更生が優先ではないかという考えが18人、厳罰が優先という考えが20人といった状況で、ほぼ真っ二つに意見が割れました。
ここで、みんながなぜその答えを選んだのかを見てみると、
質問?Yes・・・殺したいと思った、嘘をついている、悪いと思っていたら手加減した、10歳なら善悪の判断はつく
    No・・・パニクっていた、精神的に追い込まれていた
質問?Yes・・・自分たちの邪魔になった、何度も殴っている、凶器を使っている
    No・・・どこまで殴ったら死ぬかわからなかった、精神的に追い込まれていた
といったような意見でした。

そして、実際の裁判官がどんな判決を下したかというと、「2人は遺体を線路に放置していて、その理由は、痛いが電車に轢かれれば自分たちが殺害したことを隠せる。これは極めて悪質で、自分がやったことの罪の重さを自覚している証拠。2人を不定期刑に処する」というものでした。そして、2人は刑期不定の刑に服することになるのですが、この事件が起こってから10年、今では刑務所から出所して、名前を変えて普通に生活しています。イギリスに行って電車に乗り、隣りに座ったお兄さんが、もしかしたらジェームズちゃんを殺した犯人かもしれません。

そして、ちょっと裁判員制度のことについて触れますが、もしあなたが凶悪な殺人犯を裁く担当になったとします。その人は判例から見れば死刑が妥当ですが、あなたは果たして、その人に対して死刑判決が出せるでしょうか?もし裁くのが自分なら、良心が痛んで、死刑判決が出せないかもしれません。そして、近い将来、みんなもこのような状況になる可能性があるということを覚えておいて、「自分とは関係ないことだ」とは決して思わないで下さい。

☆生徒たちの感想です。
 ○判決は有罪になりました。最近では未成年の犯罪がとても多くなっている。人間の感情はちょっとしたことで変わってしまうものなんだなぁと改めて思いました。
 ○自分と同じ年代の子たちが、人を殺していてびっくりした。
 ○私は、アメリカの学校で模擬裁判をやったことが数回ありました。その時、私もがんばりましたが、まわりの多くの子が積極的に自分の意見を主張したりしていてすごいと思いました。それも、幼稚園のころから自分の意見を尊重し、主張することの重要性を学んできたからこそできたのだと思います。今度日本にも欧米をまねた裁判員制度が取り入れられますが、欧米のような教育ではなく。協調性を重視した日本の教育を受けた私たち日本人にそのような役割をさせようとしても、欧米のようにうまくいかないんじゃないかと思いました。
 ○この事件を起こしたボビーとジョンに会って話がしたい。


○次回の「よのなか科」のご案内です。「中学生はもう大人?まだ子ども?」(3)
11月27日(火)第5校時 14時5分〜14時55分場所 
時間が変更になっています。ご注意ください。

コメント(2)

> 欧米のような教育ではなく。協調性を重視した日本の教育を受けた私
> たち日本人にそのような役割をさせようとしても、欧米のようにうま
> くいかないんじゃないかと思いました。

  僕もそう思っています。
  それにしても、中学3年生でこの意見が言えるというのは
  すごいことだと思います。
  
  やはり、アメリカの学校で過ごしてきたこどもは、日本の
  教育の中で育つこどもと大きく違うのだなということに、
  本当に驚きました。
  
  その生徒は、何年生から何年生までアメリカで生活してい
  たのでしょうか?
  参考までに教えて下さい。
  

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