メインのヴェルメイユ賞は、Sweet Lady がまんまと逃げきりG1初勝利。
2着に2〜3番手の内で道中位置していた Lilac Road、3着にその後ろの内に居た La Parisienne。内が止まらない馬場だったか、中段後ろ目に居て外から伸びてきた1番人気 Tuesday は、前3頭のアタマ・短クビの争いに1.1/4届かず4着。2番人気 Grand Glory は最後方からの競馬で7着まで。
Sweet Lady はこれで14戦6勝目、昨年のプーリッシュ4着・ディアヌ賞8着で前走サンクルー大賞で4着。父 Lope De Vega 母 High Heel Sneakers 母父 Dansili の4歳。
Torquator Tasso の位置取りは結果論(たられば)になっちゃいますからねぇ。 ただ、凱旋門賞のペースが馬場にしては速かったのは確かです。直後のオペラ賞(日本からの遠征馬に取っては皮肉にも、雨が上がった)で前半1000mが1分8秒ちょいで、逃げた Nashwa は2着に粘り、それを鬼脚でフォルスト10番手から追い込んだ Place Du Carrousel が差しきって( Nashwa が1番人気、Place Du Carrousel が41倍の穴馬)勝利ですから。
スタートよく飛び出した Jadoomi とそれを追いかける El Drama。二番人気 Modern Games はそれを見る3番手の位置。Inspiral はシンガリ、Bayside Boy がその横で並んでいる。
スローな前半から自力で前を捉えにかかる Modern Games、全体が加速しはじめた本コース入り口で、スタンド側に進路を取った Inspiral は思うように伸びない。逆に最内ファーサイドに進路を取った Bayside Boy が、いつの間にか先行勢の斜め後ろまで詰めた。もしかしたら、Modern Games のビュイックには、粘る Jadoomi と抜きかけてる El Drama の向こう側で見えてなかったのかも。
残り100mで一気に突き抜けた Bayside Boy が、Jadoomi をようやく交わした Modern Games に1馬身1/4の差をつけてゴール。
Bayside Boy はこれで10戦4勝目。前走はサンダウンのリステッドレースを勝っての連勝。デビュー勝ちのあと一般戦を2着してG2シャンペンSを勝利、G1デューハーストSとヴァーテナムヒューチャリティを連続3着。クラシックはプーランで Modern Games の13着のあと王室開催St.JPSを7着。父 New Bay 母 Alava 母父 Anabaa の3歳牡馬。
ハナを奪ったのは Stone Age、2番手に外枠から Royal Champion、その内で Bay Bridge、外で後ろを気にする My Prospero が3〜4番手。その後ろで外 Adayar、内 Baaeed でスィンリーコーナー。
馬場状態GtoSも周回コースは重かったのか、3頭分くらい内を開けて逃げる Stone Age。それでもスローだったのか、その空いた内を通って2番手に上がった Bay Bridge。最終ターン、内を閉めた Stone Age のすぐ外から交わす Bay Bridge、My Prospero を挿んで外からそれに並びかける Adayar、その直後で Baaeed が外へ持ち出すのにワンテンポ遅れた。
直線、仕掛けた順の Bay Bridge ・ Adayar ・ My Prospero ・ Baaeed の順序は変わらずゴール。1〜4着まで1/2-ハナ1.1/2。
Bay Bridge はこれで10戦6勝目、父 New Bay 母 Hayyona 母父 Multiplex の4歳牡馬。2歳時は2戦0勝、3歳時はハンデ戦を4戦4勝。4歳になってG3ブリガディアジェラードSまで連勝を続け、POWを2着したあとエクリプスはブービー負け。3ヶ月の休養明けでG1初勝利。
Rajinsky がハナを切り単騎先頭、その後ろで外 Al Qareem、真ん中 Search For A Song、内 Dillian が横並びで様子を伺い、引いたのが真ん中 Search For A Song。一番人気の Iresine がシンガリから二頭目で最初のターン。
バックストレッチ、スローペースにしびれを切らしたのか Search For A Song が捲くって先頭に並びかけ、グランピストの下りでは Rajinsky に替わって先頭。フォルストからのロングスパートで勝負をかける。
重い馬場で、走り易い馬場中央に進路を取った直線、空いた内から伸びてきたのが Iresine。内と中、離れての競り合いは一瞬。内の Iresine が伸び切って勝利。
ブリーダーズカップクラシック、デビュー6連勝目で Flightline が勝利。
3番手以下を大きく離してスタートから逃げる Life Is Good の外で2番手につけた Flightline。最初の2f が22.55秒というハイペースを追いかけて、そのままグルッとコースを一周。
最終ターンで気合を入れられると、Life Is Good を置き去りにして独走。2着争いを8馬身1/4後ろに、最後は抑えてゴール。それでいて、走破時計は2.00.05 ・・・
ジョッキーのプラー、 Secretariat のターコットよろしく後ろ振り返っとったぞ。
Flightline は4歳牡馬、父 Tapit 母 Feathered 母父 Indian Charlie。デビューが3歳4月と遅れてクラシックとは無縁。その分、間隔を開けて使われていて3歳時に3戦、4歳になってもこれが3戦目。6戦でつけた着差が71馬身1/4、平均着差が約12馬身。
シャレになってねーっす。
ジャパンカップは、ヴェラアズールが 条件戦 → G2 →G1と2,400mを3タテで制覇。4頭が参戦した欧州馬は、昨年5着の Grand Glory (フランス調教馬なんてグラングローリーが発音近いと思うんだけどなぁ)の6着が最先着。
Grand Glory は、包まれるのがイヤだったのか、五分のスタートから外に持ち出そうとしてポジションが下がってしまった。バックストレッチでシャフリヤールの斜め前は想定より後ろだったはず。
最内枠からのスタートになった Onesto は、日本の競馬・・・ゴール前の瞬発力の差ですね。勝ったヴェラアズールは道中、直ぐ外に居ましたので。最終コーナー手前でレースが加速した時に、ワンテンポついて行けずさらに前が上がりの競馬になって出口がなくなってしまった。
この二頭は、欧州で受けて立つなら日本の馬にはそうそう遅れは取らないかなぁ。もっとも、6歳牝馬の Grand Glory は引退だったはず。
Tunnes は、走るか走らないかどちらかで、走らない方でした。ドイツ産だと Lando が日本で勝ってますけど、当時よりも日本の競馬はスピード競馬になってますし、Lando はミラノで勝った時からM.ロバーツが「日本なら勝てる」って言ってた馬ですからね。それでも24秒台で走りきってるのはさすがで・・・来年のKGに出てくるなら注目ですね。
Simca Mille はデビュー戦以来の着外ですが・・・どうだろ。欧州でもG1はちょっと壁かも。