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公正で持続可能な社会コミュのわれわれは子孫になにをのこすか〜司馬遼太郎の持続可能な社会〜

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われわれは子孫になにをのこすか〜司馬遼太郎の持続可能な社会〜

 日本は、GWで各地で高速道路の渋滞が報じられています。昨年までのアメリカ発、バブル経済がリーマン・ショックから始まった世界不況で、原油高騰が収まり、日本の経済対策の一つ、高速道路週末の通行料一律「1,000円効果」を狙って、観光地は必死のキャンペーンをした効果から、いつもより人手が多いようです。

 地球環境の悪化が叫ばれる中、人間の欲というものは、尽きる事がないと思います。15年ほど前に、世界布教をされた経験も持つ92歳の高僧から話を聞いたとき、次の話があった。
 寺の門前で、下校途中の小学生が語っていた。
「地球は、死によるて。」
この言葉にショックを受けたそうです。

 司馬遼太郎氏の講演集「十六の話」の中にある持続可能な社会について語った「訴えるべき相手がないまま」に、次の一節があります。

(本文)
 古代ギリシャがなぜ亡んだかという理由について、右の事項と似たようなことを説く人がいます。
 人口が増えたために、保水力を持つ樹木を切って農地を広げて行くうちに、土が乾きはじめ、その土を風がさらっていって、岩盤が露出し、ついに大きな人口を養いがたい状況になり、ギリシャもギリシャ文明もほろんだ、というのです。

 二十世紀後半の文明は、大気や水の汚染ということをふくめて、地球という、生物が存在する天体を、生存の条件の限界などおかまいなしに食いつづけようという方向にすすんでいます。
 このことについては、先進国が悪く、開発途上国が善である、という図式はまったく成立しません。人類の総がかかりといっていいと思います。

 この会合のテーマが、「われわれは子孫になにをのこすか」ということです。
 以上のべてきたことの結果として、私の答えは、簡単です。地球。自然と言いかえてもかまいません。人間の生命が維持できて、それぞれが快適にその生涯を終えうる生態系を持った地球を、次に残す、ということです。

 そのことにただ必要なことは、抑制でしょう。
 なにをどう抑制するのが、となると、残念ながら、私の意見は、具体性を帯びなくなります。

 この会合のこの歴史段階では、目的と方法についてなお抽象的であることも、やむをえないと思いますし、それはそれで意義を持つと信じます。

 二十世紀後半に巨大化した科学と技術、さらに産業、その巨大化だけをとらえて、人類は、他の生物に対してそれを誇りうつでしょうか。
 科学や技術が、もう一つの地球を造りうるなら、誇ってよいと思いますが、そうではないかぎり、抑制されるべきだと思います。(中略)

「子孫に、かれらが生命を保つために依存しうる自然を残さねばならぬ」
と言っても、残すという巨大エネルギーを発揮するには、思想が必要でしょう。(中略)   (以上、司馬遼太郎著「訴えるべき相手がないまま」)


>人間の生命が維持できて、それぞれが快適にその生涯を終えうる生態系を持った地球を、次に残す

誰でも行き着く答えと思います。しかし、高速道路料金が安くなれば、どんどん化石燃料を湯水の如く使う人間(日本人)では、とうてい地球環境を戻そうという、「抑制」には行き着かないと思います。

 司馬氏の別の対談集に「思想」について、語っていました。それによると、人間は、とんでもない猛獣だから、思想というもので、飼い慣らさないといけいない。

*思想とは何か:思想とは何か、人間を飼いならすシステム
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1149955272&owner_id=2182841
http://noguchi.otemo-yan.net/e184635.html

 持続可能な社会を実現するには、志ある人たちが声を上げ、持続可能な社会を実現するための新しい「思想」を確立する必要があります。その思想を打ち出せるのは、この日本からしか出来ないと、20世紀に大科学者アインシュタインが、日本の感想を述べています。

 人間の行動を抑制する「思想」が、早く体系化され、まず優しく、そして深く、さらに広く、人類に浸透することを願うばかりです。そのためには、一人ひとりの人間が、地球環境を現状を知り、自分自身が変ることが必要と思います。

 今日は、少々長くなりました。実は、5月16日に地元で環境シンポジウムがあり、パネリストでして、持続可能な「建築と社会」というテーマで、講話をします。その準備もあり、色々な賢人たちの教示を勉強しています。

・環境シンポジウム
 日時  5月16日15時〜
 場所  (熊本県)宇土市市民会館大会議室
 テーマ 「環境活動による地域興し」
 コーディネーター 小野泰輔(熊本県副知事)
    パネリスト 野田 毅 (衆議院議員、地球温暖化対策推進本部長) 
鬼海洋一(熊本県議会議員、CO2削減特別委員長)
本田 節 (火の国未来づくりネットワーク 会長)
山口久臣(野外教育研究所IOE代表) 
野口修一(環境共生施設研究所 理事長)
佐藤昭二(株式会社地水社 代表、循環型農業の実践)
米谷正勝(熊本県青年塾 塾長、宇宙船地球郷の提唱)
参加費  無料
*詳しくは、後日、ブログ、ML等でご案内致します。


<関連日記>
・持続可能な社会(環境)実現に、人々の「世界観」の変革必要
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1138646638&owner_id=2182841
http://noguchi.otemo-yan.net/e181659.html

・「国家の持続可能性」スウェーデン1位、日本24位、(180ヶ国中)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1056834671&owner_id=2182841
http://noguchi.otemo-yan.net/e148310.html

・真の文明は、山を荒らさず、河を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし(田中正造)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=851504239&owner_id=2182841
http://noguchi.otemo-yan.net/e90059.html

・自然の権利 〜1972年、米国での渓谷開発をめぐる訴訟〜
 http://noguchi.otemo-yan.net/e57736.html

・持続可能な国づくりへ転換
http://noguchi.otemo-yan.net/e54278.html

・豊かな社会とは何か(宇沢弘文氏に学ぶ)
 〜社会的共通資本という考え方〜
http://noguchi.otemo-yan.net/e47613.html

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