中国と北朝鮮は、北朝鮮が建国した1949年に国交を樹立しました。
中国は、金日成が北朝鮮を建国する際、影響力を残そうと、中国共産軍に参加していた、朝鮮系部隊1個師団相当を、北朝鮮に「帰国」させました。もっともこれらの兵士は、後年北朝鮮が主張したような「抗日戦争に参加した、朝鮮独立に命をささげた朝鮮半島出身の兵士」というよりは、在満洲朝鮮族系中国人、日本統治時代に満洲に流れ込んだ「食いっぱぐれと、冒険を求めた青年たち」というのが正しいところだと、中国軍幹部は証言しています。組織的にも、完全に中国共産軍の掌握下にあったということです。
直後の朝鮮戦争（50―53年）には中国人民義勇軍が参戦。61年には中朝友好協力相互援助条約を締結し、冷戦時代を通じて「血盟」と呼ばれる強固な同盟関係を築いています。
この頃、北朝鮮には、ソ連と中国が競うように援助をしていました。
一方、北朝鮮国内の中国寄りの勢力は、金日成によって、60年代までに粛清されてしまいます。にもかかわらず、基本的な同盟関係には変化がありませんでした。東西冷戦の重圧下、ソ連を頂点とした東側の軍事同盟関係を維持すること、それに朝鮮半島北部を軍事的に支配下に置き、安定化されておくことが優先された結果でしょう。
1992年。冷戦終結と、開放政策の推進という国際環境の変化を受け、中国は韓国との国交を樹立します。これをきっかけに中朝関係は、一時冷却化します。この後、金日成死去と、95年危機（北朝鮮と米韓との緊張が一気に高まり、戦争の危機を迎えたもの）と朝鮮半島情勢は激変。さらに北朝鮮は、旧ソ連の科学者を大量に雇い入れ、パキスタンの核兵器技術、中国のロケット技術をベースに核ミサイル開発を開始します。つまり95年危機に際して、中国は裏で北朝鮮との協力関係をずっと維持しつづけていたことがわかります。
米民主党政権が、対中国、対北朝鮮宥和政策をとり、結果として騙され、手玉に取られたのもこの時期です。
そして2000年5月。金正日総書記が訪中、01年9月には当時の中国共産党の江沢民総書記（国家主席）が11年ぶりに公式訪朝するなど友好関係の再構築が実現しました。そして中国は、それ以後今年まで、北朝鮮に食料、化学肥料、石油などの支援をずっと続けています。
しかし、今年10月の北朝鮮による核実験を切っ掛けに、再び両国関係は冷却化しています。
10月21日現在、中国は「6カ国協議への復帰と、話し合いによる問題解決」を北朝鮮に強く働きかけています。一見、「あくまでも話し合いによる解決を」という方向にしか、中国外交は向かわないように見えますが、決してそれだけではないようです。
たとえば、過去半世紀にありえなかったことですが、中国人民解放軍は、最近明確に北朝鮮を非難しています。
第一に、北朝鮮の軍と公安部隊は、平然と中朝国境を越え、中国領内で、脱北者を捕らえ、本国に連れ戻す作戦を繰り返し行っているといいます。いくら「血盟」関係であっても、国境を無視して軍と警察が動き回る状況は異常です。中国側も、幾度か北朝鮮に抗議申し入れをしていますが、北朝鮮が一向に聞き入れません。
いわく、
「国境が簡単に越えられてしまう。国境の警備を強化して自力で防いでほしい。違法な越境者を捕まえて送還してほしい。それをしないから、こちらが自力でしているのだ」
と北朝鮮側は平気で反論してくるそうです。
第二に、警察だけでなく、北朝鮮軍が、なんと人民解放軍の施設を襲い、銃撃戦が起こっていたという事実が明らかにされました。
報道によると、2005年10月16日、国境を越え、侵入してきた北朝鮮兵士5名が、人民解放軍の、対北朝鮮情報収集機関の施設を襲撃。中国側警備兵と銃撃戦になり、19歳の中国兵士が戦死しています。
「血盟」のはずの両国が戦闘？ にわかには信じられませんが、香港の人権監視センターから先週流れたこの報道は、その後数日たっても、中国側が否定していません。そのため、「中国側が意図的に報道を見逃した可能性がある」という憶測を呼んでいます。
事件から1周年の先週、中国側では、死亡した兵士の追悼式が開催され、兵士の父親が、北朝鮮を激しく非難する一幕もあったそうです。報道管制の容易な中国で、しかも片田舎の国境軍事地帯で行われた追悼式です。意図的に漏らしたと考えるほうが妥当ではないでしょうか。
また中国側は、中朝国境にフェンスを張り始めました。
これは、以前から北朝鮮が申し入れている「国境の警戒強化」への対応策とでしょう。しかし、核実験直後に開始しているようで、あまりにタイムリーです。
中国としては、「話し合いのテーブルにつくように」と強く促している一方で、いざというときの対応も、抜かりなく行っている、というところではないでしょうか。また、フォーサイト誌によれば、中国側は、中朝友好協力相互援助条約にある、「北朝鮮が外国に攻撃された場合、中国が軍事的に援助する」という一項を削ろうとしているということです。特に「核開発により、北朝鮮自身が紛争の勃発を招いた場合、中国が北朝鮮側に立って、軍事支援する義務を持たない」と、参戦条件の留保を北朝鮮に飲ませようとしているといいます。そして北朝鮮は、これについてなんらの回答を寄せていないということです。
05年から、人民解放軍2個師団が中朝国境付近に新たに駐留し始めたという米国国家安全保障局（ＮＳＣ）情報もあります。衛星偵察の結果で、間違いなく事実でしょう。この増強の意図は、国境監視の強化と、もう一つ北朝鮮への無言の圧力ということも考えられます。
中朝両軍が仮に戦えば、人民解放軍が圧勝するという見方もあります。軍事的に、強固な同盟関係にあった、というのは、もはや過去の話なのかもしれません。
皆さんは、中朝二国の関係をどう見られますか？
●北朝鮮兵士5名 中朝国境を超え侵入。銃撃戦で人民解放軍兵士1名死亡
http://
（Yomiuri Online）
中国は、金日成が北朝鮮を建国する際、影響力を残そうと、中国共産軍に参加していた、朝鮮系部隊1個師団相当を、北朝鮮に「帰国」させました。もっともこれらの兵士は、後年北朝鮮が主張したような「抗日戦争に参加した、朝鮮独立に命をささげた朝鮮半島出身の兵士」というよりは、在満洲朝鮮族系中国人、日本統治時代に満洲に流れ込んだ「食いっぱぐれと、冒険を求めた青年たち」というのが正しいところだと、中国軍幹部は証言しています。組織的にも、完全に中国共産軍の掌握下にあったということです。
直後の朝鮮戦争（50―53年）には中国人民義勇軍が参戦。61年には中朝友好協力相互援助条約を締結し、冷戦時代を通じて「血盟」と呼ばれる強固な同盟関係を築いています。
この頃、北朝鮮には、ソ連と中国が競うように援助をしていました。
一方、北朝鮮国内の中国寄りの勢力は、金日成によって、60年代までに粛清されてしまいます。にもかかわらず、基本的な同盟関係には変化がありませんでした。東西冷戦の重圧下、ソ連を頂点とした東側の軍事同盟関係を維持すること、それに朝鮮半島北部を軍事的に支配下に置き、安定化されておくことが優先された結果でしょう。
1992年。冷戦終結と、開放政策の推進という国際環境の変化を受け、中国は韓国との国交を樹立します。これをきっかけに中朝関係は、一時冷却化します。この後、金日成死去と、95年危機（北朝鮮と米韓との緊張が一気に高まり、戦争の危機を迎えたもの）と朝鮮半島情勢は激変。さらに北朝鮮は、旧ソ連の科学者を大量に雇い入れ、パキスタンの核兵器技術、中国のロケット技術をベースに核ミサイル開発を開始します。つまり95年危機に際して、中国は裏で北朝鮮との協力関係をずっと維持しつづけていたことがわかります。
米民主党政権が、対中国、対北朝鮮宥和政策をとり、結果として騙され、手玉に取られたのもこの時期です。
そして2000年5月。金正日総書記が訪中、01年9月には当時の中国共産党の江沢民総書記（国家主席）が11年ぶりに公式訪朝するなど友好関係の再構築が実現しました。そして中国は、それ以後今年まで、北朝鮮に食料、化学肥料、石油などの支援をずっと続けています。
しかし、今年10月の北朝鮮による核実験を切っ掛けに、再び両国関係は冷却化しています。
10月21日現在、中国は「6カ国協議への復帰と、話し合いによる問題解決」を北朝鮮に強く働きかけています。一見、「あくまでも話し合いによる解決を」という方向にしか、中国外交は向かわないように見えますが、決してそれだけではないようです。
たとえば、過去半世紀にありえなかったことですが、中国人民解放軍は、最近明確に北朝鮮を非難しています。
第一に、北朝鮮の軍と公安部隊は、平然と中朝国境を越え、中国領内で、脱北者を捕らえ、本国に連れ戻す作戦を繰り返し行っているといいます。いくら「血盟」関係であっても、国境を無視して軍と警察が動き回る状況は異常です。中国側も、幾度か北朝鮮に抗議申し入れをしていますが、北朝鮮が一向に聞き入れません。
いわく、
「国境が簡単に越えられてしまう。国境の警備を強化して自力で防いでほしい。違法な越境者を捕まえて送還してほしい。それをしないから、こちらが自力でしているのだ」
と北朝鮮側は平気で反論してくるそうです。
第二に、警察だけでなく、北朝鮮軍が、なんと人民解放軍の施設を襲い、銃撃戦が起こっていたという事実が明らかにされました。
報道によると、2005年10月16日、国境を越え、侵入してきた北朝鮮兵士5名が、人民解放軍の、対北朝鮮情報収集機関の施設を襲撃。中国側警備兵と銃撃戦になり、19歳の中国兵士が戦死しています。
「血盟」のはずの両国が戦闘？ にわかには信じられませんが、香港の人権監視センターから先週流れたこの報道は、その後数日たっても、中国側が否定していません。そのため、「中国側が意図的に報道を見逃した可能性がある」という憶測を呼んでいます。
事件から1周年の先週、中国側では、死亡した兵士の追悼式が開催され、兵士の父親が、北朝鮮を激しく非難する一幕もあったそうです。報道管制の容易な中国で、しかも片田舎の国境軍事地帯で行われた追悼式です。意図的に漏らしたと考えるほうが妥当ではないでしょうか。
また中国側は、中朝国境にフェンスを張り始めました。
これは、以前から北朝鮮が申し入れている「国境の警戒強化」への対応策とでしょう。しかし、核実験直後に開始しているようで、あまりにタイムリーです。
中国としては、「話し合いのテーブルにつくように」と強く促している一方で、いざというときの対応も、抜かりなく行っている、というところではないでしょうか。また、フォーサイト誌によれば、中国側は、中朝友好協力相互援助条約にある、「北朝鮮が外国に攻撃された場合、中国が軍事的に援助する」という一項を削ろうとしているということです。特に「核開発により、北朝鮮自身が紛争の勃発を招いた場合、中国が北朝鮮側に立って、軍事支援する義務を持たない」と、参戦条件の留保を北朝鮮に飲ませようとしているといいます。そして北朝鮮は、これについてなんらの回答を寄せていないということです。
05年から、人民解放軍2個師団が中朝国境付近に新たに駐留し始めたという米国国家安全保障局（ＮＳＣ）情報もあります。衛星偵察の結果で、間違いなく事実でしょう。この増強の意図は、国境監視の強化と、もう一つ北朝鮮への無言の圧力ということも考えられます。
中朝両軍が仮に戦えば、人民解放軍が圧勝するという見方もあります。軍事的に、強固な同盟関係にあった、というのは、もはや過去の話なのかもしれません。
皆さんは、中朝二国の関係をどう見られますか？
●北朝鮮兵士5名 中朝国境を超え侵入。銃撃戦で人民解放軍兵士1名死亡
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（Yomiuri Online）
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コメント(6)
ひとつ気になるのですが、
香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターが、
なぜ、ち ょ う ど １年前の銃撃事件をことさらこの時期に配信したかということです。
以前から香港経由の情報は、疑ってかかれという鉄則を守っている私としては、
とてもひっかかりますね。
かつて、いったいいくつものガセネタを香港が発信してきたか。
毛沢東や��小平死去のニュースしかり、
天安門事件当時の死傷者の数しかり、
非常に意図的にニュースを配信している傾向があります。
とくに、香港の人権団体は、反中共ですから、
かつて、どれくらい誇大なニュースを流したことか。
中国政府がこの事件に対して、なんの反応も示さないということですが、
中国政府が人権団体の配信に対してなんの反応を示さないと言うのは、
今にはじまったことではなく、
基本的に無視するというのが中国側のパターンです。
いちいち反応していたら、キリがありませんから。
こういうネタは、とくに中国の場合は、複数から情報が出て、
はじめて信憑性が出てくると考えるべきかと思います。
ですから、このニュースだけを取り上げて云々というのは、ちょっとひっかかります。
私個人としては、この手のことが起きないとは言い切れないと思っています。
北の兵士だとて、追いつめられれば何をするかわかりません。
まして、中国人は基本的に北朝鮮の人々をちょっと見下げて見る傾向があります。
そういう気分があることを北の人々も察知していると思います。
中朝間の問題については、とにかく、情報が少なすぎます。
ちょっと出てきた情報を捕らえてそれなりに解釈しても、
まるで反対の方向へむかっていたりしますから、
用心が必要ですね、藁。
香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターが、
なぜ、ち ょ う ど １年前の銃撃事件をことさらこの時期に配信したかということです。
以前から香港経由の情報は、疑ってかかれという鉄則を守っている私としては、
とてもひっかかりますね。
かつて、いったいいくつものガセネタを香港が発信してきたか。
毛沢東や��小平死去のニュースしかり、
天安門事件当時の死傷者の数しかり、
非常に意図的にニュースを配信している傾向があります。
とくに、香港の人権団体は、反中共ですから、
かつて、どれくらい誇大なニュースを流したことか。
中国政府がこの事件に対して、なんの反応も示さないということですが、
中国政府が人権団体の配信に対してなんの反応を示さないと言うのは、
今にはじまったことではなく、
基本的に無視するというのが中国側のパターンです。
いちいち反応していたら、キリがありませんから。
こういうネタは、とくに中国の場合は、複数から情報が出て、
はじめて信憑性が出てくると考えるべきかと思います。
ですから、このニュースだけを取り上げて云々というのは、ちょっとひっかかります。
私個人としては、この手のことが起きないとは言い切れないと思っています。
北の兵士だとて、追いつめられれば何をするかわかりません。
まして、中国人は基本的に北朝鮮の人々をちょっと見下げて見る傾向があります。
そういう気分があることを北の人々も察知していると思います。
中朝間の問題については、とにかく、情報が少なすぎます。
ちょっと出てきた情報を捕らえてそれなりに解釈しても、
まるで反対の方向へむかっていたりしますから、
用心が必要ですね、藁。
＞トルファンさん
書き込み有難うございます。
確かに、香港情報でとんでもないものは良くあります。
しかし、人民解放軍の上層部が北朝鮮に不満を抱いているのは事実のようです。
私が信頼を置いているのは、米議会報告です。
人権関係では、報道に振舞わされる嫌いがありますが、安全保障関係の報告では、中国軍幹部との交流など、それなりの成果をあげていると考えてよいのではないでしょうか。
銃撃戦の存否は最終的には確証がありません。
私が注目しているのは、「いまや中共が香港情報をコントロールしているのではないか」という点です。
もちろん、勝手な情報を、小さな報道機関が流してという、ガセの可能性も捨てきれませんが。
この事件の存否そのものについては、今後の情報を注視していきたいと思います。
書き込み有難うございます。
確かに、香港情報でとんでもないものは良くあります。
しかし、人民解放軍の上層部が北朝鮮に不満を抱いているのは事実のようです。
私が信頼を置いているのは、米議会報告です。
人権関係では、報道に振舞わされる嫌いがありますが、安全保障関係の報告では、中国軍幹部との交流など、それなりの成果をあげていると考えてよいのではないでしょうか。
銃撃戦の存否は最終的には確証がありません。
私が注目しているのは、「いまや中共が香港情報をコントロールしているのではないか」という点です。
もちろん、勝手な情報を、小さな報道機関が流してという、ガセの可能性も捨てきれませんが。
この事件の存否そのものについては、今後の情報を注視していきたいと思います。
【ネット上での簡単な調査報告です】
2005年10月16日に発生したとされる、中朝国境での銃撃事件ですが、どうも初出は、昨年12月14日の、中国「長沙晩報」という新聞のようです。
はじめ、侵入した5名は「武装した北朝鮮人5名」と、所属を特定されていません。しかし、当初からその挙動より、北朝鮮軍兵士だったと推測されていました。
事件から1周年の10月16日、「中国人権民主化運動情報センター」が、この事件を、北朝鮮兵士による、侵入・銃撃戦事件と報じました。
（延辺歴史年表2005年より）
HPトップ→http://members.jcom.home.ne.jp/yanbian/index.htm
◆中朝軍人が延辺で銃撃戦
10月16日午前1時5分頃、武装した北朝鮮人５人が延辺の広坪（和龍市広坪か？）にある休暇施設の山荘２階に侵入、出動した延辺州国境守備隊広坪警戒所の兵士と銃撃戦を繰り広げる。中国人民解放軍の李亮（19歳）氏が山荘に駆け込む途中撃たれて死亡。北朝鮮側は森に逃走、休暇施設の責任者と観光客３人は無事救助されたた。2006年10月16日、香港の「中国人権民主化運動情報センター」は、北朝鮮側の目的が北朝鮮情報の収集に当たっていた中国軍情報担当官の拉致だったと伝える。当初、観光客と報道された３人も中国の軍人だったと見られる。
↓
※この記事は、2005年の年末に記載されています。
（韓国中央日報 2005/12/14より）
●中国解放軍と北の武装強盗が銃撃戦、１人死亡●
中国人民解放軍６人と北朝鮮の武装強盗５人が、延辺朝鮮族自治州（中国東北地区の吉林省南部に位置。朝鮮族：中国に居住する韓民族のことで中華人民共和国の国籍を持ち、中国の少数民族としての待遇を受ける）で銃撃戦を繰り広げた事実が、一歩遅れて分かった。中国湖南省地元紙・長沙晩報は１２日、こうした事実と共に、銃撃戦で中国人民解放軍・李亮（１９）氏が死亡した、と報じた。
同紙によると、１０月１６日午前１時５分ごろ、武装した北朝鮮人５人が延辺自治州・広坪の休暇施設内にある山荘２階に侵入したが、申告を受けて出動した吉林省軍区・延辺自治州国境守備隊傘下の広坪警戒所の兵士らと銃撃戦を繰り広げた。李亮氏は山荘に駆け込む途中、銃撃を受け死亡した。銃撃戦の後、強盗らは森の中に逃走し、休暇施設の責任者と観光客３人は無事救助された。
（劉光鍾（ユ・クァンジョン）特派員）
（朝日新聞 2006/10/17）
●北朝鮮兵が越境 中国兵を射殺か●
香港の人権団体「中国人権民主化運動情報センター」は１６日、北朝鮮の兵士が１年前、中国領内に侵入し、中国人民解放軍の兵士１名を射殺したと発表した。
中国側の諜報員を拉致する目的だったといい、これを機に中国共産党内や軍部で朝鮮との軍事的同盟関係を定める「中朝友好協力相互援助条約」の破棄を求める声が高まった、としている。銃殺された兵士の父親の声として伝えた。
2005年10月16日に発生したとされる、中朝国境での銃撃事件ですが、どうも初出は、昨年12月14日の、中国「長沙晩報」という新聞のようです。
はじめ、侵入した5名は「武装した北朝鮮人5名」と、所属を特定されていません。しかし、当初からその挙動より、北朝鮮軍兵士だったと推測されていました。
事件から1周年の10月16日、「中国人権民主化運動情報センター」が、この事件を、北朝鮮兵士による、侵入・銃撃戦事件と報じました。
（延辺歴史年表2005年より）
HPトップ→http://members.jcom.home.ne.jp/yanbian/index.htm
◆中朝軍人が延辺で銃撃戦
10月16日午前1時5分頃、武装した北朝鮮人５人が延辺の広坪（和龍市広坪か？）にある休暇施設の山荘２階に侵入、出動した延辺州国境守備隊広坪警戒所の兵士と銃撃戦を繰り広げる。中国人民解放軍の李亮（19歳）氏が山荘に駆け込む途中撃たれて死亡。北朝鮮側は森に逃走、休暇施設の責任者と観光客３人は無事救助されたた。2006年10月16日、香港の「中国人権民主化運動情報センター」は、北朝鮮側の目的が北朝鮮情報の収集に当たっていた中国軍情報担当官の拉致だったと伝える。当初、観光客と報道された３人も中国の軍人だったと見られる。
↓
※この記事は、2005年の年末に記載されています。
（韓国中央日報 2005/12/14より）
●中国解放軍と北の武装強盗が銃撃戦、１人死亡●
中国人民解放軍６人と北朝鮮の武装強盗５人が、延辺朝鮮族自治州（中国東北地区の吉林省南部に位置。朝鮮族：中国に居住する韓民族のことで中華人民共和国の国籍を持ち、中国の少数民族としての待遇を受ける）で銃撃戦を繰り広げた事実が、一歩遅れて分かった。中国湖南省地元紙・長沙晩報は１２日、こうした事実と共に、銃撃戦で中国人民解放軍・李亮（１９）氏が死亡した、と報じた。
同紙によると、１０月１６日午前１時５分ごろ、武装した北朝鮮人５人が延辺自治州・広坪の休暇施設内にある山荘２階に侵入したが、申告を受けて出動した吉林省軍区・延辺自治州国境守備隊傘下の広坪警戒所の兵士らと銃撃戦を繰り広げた。李亮氏は山荘に駆け込む途中、銃撃を受け死亡した。銃撃戦の後、強盗らは森の中に逃走し、休暇施設の責任者と観光客３人は無事救助された。
（劉光鍾（ユ・クァンジョン）特派員）
（朝日新聞 2006/10/17）
●北朝鮮兵が越境 中国兵を射殺か●
香港の人権団体「中国人権民主化運動情報センター」は１６日、北朝鮮の兵士が１年前、中国領内に侵入し、中国人民解放軍の兵士１名を射殺したと発表した。
中国側の諜報員を拉致する目的だったといい、これを機に中国共産党内や軍部で朝鮮との軍事的同盟関係を定める「中朝友好協力相互援助条約」の破棄を求める声が高まった、としている。銃殺された兵士の父親の声として伝えた。
＞トルファンさん
もし、日本のメディアの常識が通じるのであれば、「長沙晩報」の記者は、今年に関しては、東北まで取材に行っているのでしょう。ないしは、中国国内通信社（複数あるようです）の配信したニュースを流している訳ですが、そのあたりは調べがつきません。
いずれにせよ、共同通信を含めて2回の報道があったので、1年前に越境銃撃戦事件があったのは、事実のように思われます。
対北朝鮮情報収集機関の施設が、休暇村に設置されていたため、人民解放軍兵士が警備していたというのが、報道から類推される状況です。（引用できていなくてすいません）
またこれ以外の各種報道からして、中国政府が、北朝鮮の核開発や、国境警備部隊の乱脈ぶり、無軌道ぶり（士気の退廃、脱北を食い物にする、中共との連携をまったく行わないなど）といった一連の動きを苦々しく思っており、特に人民解放軍は、相当冷たい見方をしているというのは、事実のように思えます。
もし、日本のメディアの常識が通じるのであれば、「長沙晩報」の記者は、今年に関しては、東北まで取材に行っているのでしょう。ないしは、中国国内通信社（複数あるようです）の配信したニュースを流している訳ですが、そのあたりは調べがつきません。
いずれにせよ、共同通信を含めて2回の報道があったので、1年前に越境銃撃戦事件があったのは、事実のように思われます。
対北朝鮮情報収集機関の施設が、休暇村に設置されていたため、人民解放軍兵士が警備していたというのが、報道から類推される状況です。（引用できていなくてすいません）
またこれ以外の各種報道からして、中国政府が、北朝鮮の核開発や、国境警備部隊の乱脈ぶり、無軌道ぶり（士気の退廃、脱北を食い物にする、中共との連携をまったく行わないなど）といった一連の動きを苦々しく思っており、特に人民解放軍は、相当冷たい見方をしているというのは、事実のように思えます。
過去の私の多くの見聞からすると、
まず、長沙晩報は東北まで取材には行っていないでしょう、藁。
中国の夕刊紙というのは、けっこうひどい記事が多く、
しかも捏造の山ほどあります。
中共批判でなければ、まず、多少いい加減なことを書いても、
当局は大目に見ます。
極端な日本よいしょ記事から、日本ぼろくそ記事まで何でも有りでしたから。
絶対に長沙晩報が取材していないとは断言出来ませんが、
その程度だということは知っていていいと思います。
おそらく、おおもとの配信記事があるんだと思います。
中国の国内通信社が配信していたら、
おそらく、事件が起きた時点で日本の新聞社が記事にしているか、
あるいは、大紀元あたりが配信しているはずです。
東北の地方紙が記事を書いたというのが妥当かなと思います。
いずれにせよ、中国全体からしてみたら完全に無視を決め込んだ事件であると言っていいと思います。
ここのところ、日本でも、
中国北朝鮮国境のフェンスのことがかなり報道されていますが、
中国の最大の懸念は、北朝鮮の人々の越境でしょう。
数人でも嫌な顔をする中国ですから、
大量に越境してきたらたまったものではありません。
今、あらためてフェンスを作っていると言うことは、
中国側は、北に危険な徴候があると踏んでいるのかも知れませんね。
核云々以前に、かなり北にダメージがあると考えてのフェンスなんでしょう。
まず、長沙晩報は東北まで取材には行っていないでしょう、藁。
中国の夕刊紙というのは、けっこうひどい記事が多く、
しかも捏造の山ほどあります。
中共批判でなければ、まず、多少いい加減なことを書いても、
当局は大目に見ます。
極端な日本よいしょ記事から、日本ぼろくそ記事まで何でも有りでしたから。
絶対に長沙晩報が取材していないとは断言出来ませんが、
その程度だということは知っていていいと思います。
おそらく、おおもとの配信記事があるんだと思います。
中国の国内通信社が配信していたら、
おそらく、事件が起きた時点で日本の新聞社が記事にしているか、
あるいは、大紀元あたりが配信しているはずです。
東北の地方紙が記事を書いたというのが妥当かなと思います。
いずれにせよ、中国全体からしてみたら完全に無視を決め込んだ事件であると言っていいと思います。
ここのところ、日本でも、
中国北朝鮮国境のフェンスのことがかなり報道されていますが、
中国の最大の懸念は、北朝鮮の人々の越境でしょう。
数人でも嫌な顔をする中国ですから、
大量に越境してきたらたまったものではありません。
今、あらためてフェンスを作っていると言うことは、
中国側は、北に危険な徴候があると踏んでいるのかも知れませんね。
核云々以前に、かなり北にダメージがあると考えてのフェンスなんでしょう。
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