日本ぶらぶら歩きコミュの『九州編』（3）「４０キロを一気に歩く」

４月１９日
『日記』
　　（昨夜は海岸にテントを張って寝る。）
　　　　
　　（今朝遠くに櫻島がぼんやり見えた。）
　
　昨日、山川港を歩き始めたのが昼近くだったのでその日は余り歩けず、２２６号線沿いの宮が浜と言う海岸でキャンプをしました。この旅最初のキャンプであり今でも海岸の夕闇迫るあの光景はおぼろげながらにも思い出されます。

　朝テントから出てみると遥か彼方に櫻島の煙りが見えました。
今日は、あの櫻島を目標にする事に決め、草々にテントを畳み朝飯も取らず歩き出しました。

『日記』
　　　（朝飯の変わりにパンを食おうと思い小さな菓子屋に立ち寄ったら　
　　　　味噌汁やらじゃがいもやらテンプラなどを出してくれた。親切が　　
　　　　身にしみた。）

　　　（宮が浜から鹿児島市まで約４０キロを歩いてようやく目標に辿り
　　　　着いた。櫻島ユースホステルに泊まる。）

　　　（途中で雨に降られバテ気味であるが早速風呂に入り何とか持ち直　
　　　　した。疲れで晩飯が咽を通らない。コーラで飯を流し込んだ。　　
　　　　ビールにありつけないのが不服であった。）

　　　（もう歩くのが嫌になった感じだ。ここで弱音を吐くのは意気地な
　　　　しの様であるが余り意地を張るのも善し悪しであるからまあ適当
　　　　にやろう。）
　
　まだ旅も始まったばかりでリキんでいた時であり１５キロのリュックを背負い４０キロも歩くのは今考えれば無謀であったのですが若さと言うのは何かに憑かれていた処があったのでしょう。

　しかし日記を見ると少し冷めている所もあり元来のずぼらな性格が上手くバランスを図り適当にやっていた様で病気にならず済んだ様です。　　　　
　　　　