暦、二十四節気を定期配信コミュの季節のお便り「上巳の節句」です。

━「上巳」━━━━━━━━━じょうし━━━━━━

五節句のひとつで、旧暦３月３日の称。上巳とは「上旬の巳（み）の日」のことで、３月上旬の巳の日に行われていました。元巳（げんし）ともいいます。魏（ぎ）以来、３月３日を上巳としました。

中国ではこの日、川で身を清め、不浄を祓う習慣がありました。日本には平安時代に取り入れられ、宮中では「曲水の宴」を開いてお祓いを行うようになりました。

やがて上巳は「巳の日の祓」として貴族の間に定着し、紙製の人の形（形代）を作り、それに穢れを移して川や海に流し、不浄を祓いました。この風習は「流し雛」として各地に残っています。

上巳の祓いは、江戸時代以降「雛祭り」として急速に庶民の間に広まり、後に「３月３日の雛節句」をさす言葉として使われるようになりました。

「雛祭り」は、平安時代の京の貴族階級の子女の人形遊びが始まりです。天皇の御所を模した御殿や、飾り付けで遊んだ「雛遊び」が、やがて武家社会でも行われるようになり、江戸時代になって庶民の人形遊びと節句が結びつけられ、雛壇に飾り付ける女の子の祭り、雛祭りの行事となりました。

女の子のいる家庭では、特に「ひな祭り」を祝います。健やかに育ち、幸せな結婚が出来ますように願います。

━「月食」━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

３月３日、月食が起こります。月食とは、月が地球の影に入る現象です。必ず満月のときに起こる現象で、月食の起こる時間に月が見える世界中のどこからでも見ることが出来ます。日本では約５年に４回ほど月食が見られます。

今回の月食は、日本時間で３月４日の明け方に起こります。世界的に見ると皆既月食で、太平洋地域を中心に７５分間ほどの皆既月食が見られます。

日本では、部分食のはじめが関西より西の地域で月没時に見られます。残念ながら東日本では、淡い半影に入る「半影月食」しか見られません。

一番欠けて見えるのは沖縄地方で、高度５度ほどで欠け始め、月没時に最大で３０％ほど欠けます。完全に影に入り込む前に月が沈んで見えなくなってしまいます。

３月１９日には日食が起こります。８月２８日には、全国で皆既月食が見られます。

━━━編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━

２月下旬は水星の逆行中で、十方暮れ中と、後ろ向きな状況です。

水星は流動性を意味し、知性・知識・兄弟・使者・通信・商売・旅行・紙幣・証券・コミュニケーション・知的能力・話術・文章・好奇心・適応能力などを表します。

逆行の期間は、様々な事柄が「遅鈍」と「やり直し」です。正確な思考と判断が出来にくくなっています。そして、精神的に落ち着きません。

この時期は重要書類や契約書にサインしない方が良いことは以前にお知らせしておりますが、約束のキャンセルや勘違いからの論争などが、本当に多く起こっているように思います。自分の言ったことは何を意味するのか、再度確認するようにして下さい。

さらに、２月２８日には土星と海王星が１８０度の位置を形成します。土星は、あらゆる困難・不幸・束縛・制限・悲しみ・損失・不足することを意味します。海王星は、直感力・律動を意味しています。

この時期は、見たこと聞いたことが信じられない時です。証明されない誤った主張や行為の中から、正確な情報だけを見つけるには非常に困難な時です。

集団心理は一つの事に異常な執着を持ち、被害妄想的になりやすく、それに対してトップは不信感を増すような行為をしているかのように見えます。一方では、裏切りやスキャンダルが起こりやすい時期でもあります。

何かと不安の多い時期ですが、現象面よりも精神的な原因をより重視して理解していこうとする人には、その影響は少ないでしょう。避けられない自然現象で起こる危険は、地震・強風・停電・洪水などです。被害に遭わないように日ごろから注意をして下さい。

筆者敬白