帝政ロシアに生まれたニコライ・オルロフ Nikolai Orloff (1892-1964)は、モスクワ音楽院でピアノをコンスタンチン・イグムノフに、作曲と対位法をセルゲイ・タネーエフに学んだ。ピアニストとしてデビューを果たした1912年には、作曲者自身の指揮でグラズーノフ「ピアノ協奏曲」の初演も務め成功を収めている。 ロシアの同世代ピアニストであるネイガウス、イグムノフ、ゴリデンヴェイゼル等は祖国に残りソビエト・ピアニストたちを育てたが、オルロフは英国に拠点を移し世界を舞台に演奏活動を続けた。