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ぞうさんの会 -mixi版-コミュの『リヴァイアサン』読書会2・10から

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「地上にはかれと並ぶものはなく、かれは恐れを持たないようにつくられている。かれはすべての高いものごとを軽蔑し、あらゆる高慢の子たちの王である。」(ヨブ記41章)

リヴァイアサンとは聖書にでてくる海獣のことである。ホッブズの著書のうち2つのものに聖書に登場する獣の名前がつけられているが(もうひとつはヒビモス)、両者とも国家を示す隠喩だと思われる。

まだ勉強をしはじめたばかりなのではっきりとは見えていないが、この本を書いた当時、ホッブズが立たされていた立場、彼が社会に対して示した姿勢を少し知ると、この本のタイトルがこの本に対して吹き込んだ生命力、そのときのホッブズの気迫というか、イマジネーションに触れることができるかもしれない。

ホッブズは1588年のイギリス生まれ、時代はピューリタン革命に至る胎動のなかに生まれたひとである。貧しい神父の子で、当時の人文主義的な社会背景のなかでラテン語に対して抜群の能力を示した。(今ぼくが読んでいるホッブズの解説書では、ホッブズは歴史上はじめて英語で本格的な哲学書を書いた人、と位置づけられている。)

大学で教養を身につけた後、貴族の家庭教師などをして暮らしていたが、終生、時代は彼に対して逆風を送り続けたかのように見える。ピューリタン革命が起きたとき、チャールズ1世の政策を支持していた彼は命の危険を感じてフランスへ亡命する。革命が落ち着いてからイギリスに戻ったが、今度は1960年の王政復古の際には、当初は同じ立場にあった王政側の人々と対立し、投獄の危機を常に感じながら人生の最期までを過ごすことになった。

『リヴァイアサン』は、王政復古後に書かれた著作で、本の後半は当時権力を握っていた教会の長老派への批判に割かれている。まだ読み始めたばかりなので言い切ることはできないけれど、『リヴァイアサン』は当時権力を握り、社会に対して抑圧的な役割を演じていた旧勢力に対抗する論理的な方便としての国家を描いた本として位置づけることができるような気がする。

そこに期待された「国家」の役割は、ぼくたちが日常で感じるような、機動力が低く、官僚的なルーティンワークが定着しており、そしてしばしば横柄で怠慢な行政職員に象徴されるようなイメージとはまた全く違ったイメージで構想されているように思う。

ホッブズは長老派に対して、教会の役職につくひとを平信徒から選出するように提案している。『リヴァイアサン』の表紙に描かれている巨人はよく見ると小さな人間が寄せ集まってできあがっている。・・・

これからの読書会でホッブズが描いた国家のイメージ、国家の主体者として想定した人間が一体誰のことだったのか等が見えてくると思う。

コメント(6)

テキストのことなんだけど、小山田君が持ってきてた中央公論の「世界の名著」シリーズ版のやつは、インターネット古書検索にもまったく引っかからなくて、かなり入手が困難そうだよ。

逆に、福岡君が持ってきてた河出書房新社版の方は、検索にもかなりの数が引っかかって、ネットから購入できそう。ちなみにこっちは、水田洋が岩波版の後に共訳で出したやつね。

ぼくも次の休みに神保町あたりへ探しにいこうかと思ってるけど、今後どっちの版で進めるか決めておいたほうがいいんじゃないかな。
そうだね〜。
ぼくも最初は本を統一したほうがいいと思っていたのだけれど、昨日の経験だと、翻訳が違っても大体どこを読んでいるか分かるし、ちょっとくらい表現の違う文章をお互いが持っていた方が、躓いたときの理解の助けにもなるかと思ったよ。

mixiでの書き込みなどで使ったりするときは、出典を明示するなりの工夫をするとして、基本的に違う翻訳をそれぞれが持っていても困ることはそんなに考えられないと思うな。

それでもやっぱり統一したほうがいいかしら?
僕も和泉さんの意見に賛成ですね。
いくつか表現が違うものを比べながらやったほうが、訳語に引きずられずにすみそうな気がします。
おそらく入手自体が困難なので、人数分同じ版をそろえるのも大変かと思いますし。それぞれのいいとこ取りができればよいかと。
なるほど。いわれてみればそうですね。版は特定せず、このままやっていくのでぼくも納得です。でも、中公版はほしぃ…

がんでぃ〜さん、ようこそ♪
っていうか、このトピックの文章、重すぎたかしら。まあ、本の予備知識をUPしたと考えればいいか。(自分でフォロー)

もし、ぞうさんの会のメンバーが相当数入ってくれれば、「イベント」の機能も活かせるようになるんだけどな。参加者の一覧なんかも誰でも確認できるから、すごく便利なんだよ。

今のところミクシィ、参加の出足がよくないな〜。
ん〜、でも、この文章よくまとまっててわかりやすいよ。
この間の、第二回リヴァイアサンの報告はしないの?

ビヒモスがヒビモスになってて、なんか
ウルトラマンにでてくる弱い怪獣みたいだよ(笑)。

ついでにスペイン語で弱い怪獣みたいな音特集。
「ヘラティーナ」=ゼリー
   なんかもう「ヘラ」てあたりがよわよわ
「モスカルドン」=(大きな)ハエ
   つよそうだけど間抜けそうじゃない?

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