最近暖かくなってきたから、久しぶりに春夏モノのパンツを履いている。
秋冬モノのコーデュロイ・ツイード・フランネルと違って、化繊の薄手の生地はサラサラしている。まだ本格的に暑くなっていないからか、どこかひんやりとした感触もある。数ヶ月ぶりのこの感触がどこか新鮮だ。
小さい頃、母親が箪笥の奥から、これからの季節に合う服を出し、これまでの季節の服をクリーニングに出して、戻ってきたら奥にしまう、というのを何度も目にしたか。独り暮らしを始めてからはずぼらの極みで、そのような作業をした記憶はあんまり無い。思えば、あれが衣替えだったのだなぁ。
先週くらいから、冬に活躍していたセーターやパンツを少しずつクリーニングに出している。毎週末、クリーニングに秋冬モノを出していくことで、春夏モノに切り替える。でも箪笥の奥に仕舞うようなことはせず、クローゼットのパイプにぶら下げたり、枕棚に乗せたりするだけ。モノによっては部屋の隅っこに重ねて置きっ放し。なので、春夏なのに秋冬モノが、秋冬なのに春夏モノが目に入る。
寒くなって、または暖かくなって、季節の移り変わりを感じ、合わせて服装も変えることで、更に移り変わりを強く意識する。幼い頃、若い頃には無かった感覚だ。爺になったのだね。
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