mixiユーザー(id:124952)

2021年09月23日00:21

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水曜は……

 水曜は在宅勤務。
 仕事の後、今日はブルク13で、
 「レミニセンス」。

 これは、「TENET テネット」のクリストファー・ノーラン監督の弟で、「インターステラー」の脚本を務めたジョナサン・ノーランが製作したSFサスペンス。監督は、「ウェスト・ワールド」のリサ・ジョイ。
 出演は、「グレイテスト・ショーマン」のヒュー・ジャックマンとレベッカ・ファーガソン。

 地球温暖化により海面が上昇し、都市が海に沈み、残された土地を奪い合う戦争後の世界。人々は、未来に希望を持てず、過去に縋るようになっていた。
 そんなフロリダの街で、戦時中の尋問装置を応用して、人々に記憶を再体験させる“記憶屋”のニックは、ある日、鍵をなくした美女。メイの依頼を引き受ける。メイの記憶の中、ステージで歌う彼女の歌に魅了されたニックは恋に落ちるが、それから数ヶ月後、突如メイは姿を消してしまう。
 メイとの記憶に縋るニックは、ある日、検察の捜査に協力して麻薬密売人の記憶を引き出している最中にメイの姿を見つけて……

 この映画、気候変動による海面上昇で水没したフロリダ、と言う舞台設定はなかなかだし、水没により地価が高騰、不動産業者と庶民の格差が広がった格差社会、と言うを設定も、現実の格差社会を投影していて悪くない。
 水浸しの荒廃した都市、と言うビジュアルは、何処か「ブレード・ランナー」のようでもあり、特色となっている記憶潜入装置も、そのアイデアからして、「ブレイン・ストーム」や「アルタード・ステーツ」など、いずれも’80年代SFを思わせるもの。
 ただし、そうした舞台設定や、ビジュアル面の完成度は高いものの、物語の方はちょっと残念……’80年代SF風の古臭い舞台設定で描かれるのは、これまたフィルム・ノワール風のメロドラマ……突如、目の前に現われた運命の女<ファム・ファタール>を追う悲恋、とあっては、何時のドラマだ、と言いたくもなる。これは、古い革袋に入れられた古い酒、と言う感じなのだ。

 映画としては、なかなか見せるカットもあるし、レベッカ・ファーガソンも熟女の魅力たっぷりで、正にファム・ファタールとして文句なし。
 閉塞感の中、悲劇に終わるフィルム・ノワールの世界を逆手に取り、「現在」ではなく、「過去と未来」に希望を見せた結末も悪くはないものの、この、「21世紀のフィルム・ノワール」と言う古臭さを、受入れられるかどうかで評価が分かれるように思う。
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