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2020年08月31日08:12

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三池崇史監督作品  「初恋」

前世紀末、から三池マニアになってて、
久しぶりに”まともな三池さん”の作品が出たので、新作を。

ーーー

オープニング、の東映マークが、わざと古めかしい映像のそれ。

一人の若いヤクザ(染谷将太)が自分の属する小さな組の麻薬取引を知り、
強奪してとんずらを図るため、悪徳刑事(大森南朋)に分け前半分するから
と話を持ち掛ける。 体売ってるヤク中の少女の家のヒモが運び役なので
そいつを襲う計画を立てる。


捨て子で育ち、歌舞伎町の中華料理屋で働く主人公の青年(窪田正孝)は
ボクサーで、いつか勝ちたいと思うが、いつもダウンしてしまう。
ダウンの仕方が自分で納得できなかったので病院で
脳の検査をするが、その結果が、「腫瘍が出来て、助からない」
と。
茫然として夜の街をうろついていた頃、
悪徳刑事がヤク中の少女を連れて歩いているところに遭遇、
その少女が幻影に襲われ逃げ出し、追いかけていた刑事を
瞬時に殴って気を失わせてしまう。
殴った男が刑事と知り、警察手帳を盗み、
少女と青年、手に手を取り、その場から逃げるが、
それがきっかけで、日本と中国のヤクザ二組、と悪徳刑事に
追われることになり、、、


ーーーー
全体的にはタランティーノの脚本作品の「トルゥーロマンス」日本版ってな感じ。

三池崇史さんと昔から組んでた脚本家「中村雅」(以前はNAKA雅MURA名義)
の脚本で、この方、途中に変な映像が出てくるのが面白い。

少女がヤク中で、昔、酷い目にあっていた実父の幻影が
脳の中に出てきて、白日夢で観る。
その恰好が、ブリーフ一枚で眼鏡なのだが、
それが主人公二人で電車で逃げる際中、電車の連結器の中に
居る。 幻想なので少女しか見えない。
それに怖がる少女に、主人公のボクサーが、音楽を聴かせて
気分を落ち着かせようとするが、
その音楽が沖縄音楽で、
聴かせてたら、その少女の見る父が、電車の中で
音楽に合わせて踊る。 それに笑う少女。


ーーーー

中国ヤクザの女が、中華料理屋で酒飲みながらぐだぐだ言ってるのが
「日本には仁義がない、タカクラケンを知らんのか、、」
ってのが◎。

ーーーーー

刑務所から出所したばかりのヤクザ内野聖陽が、
組に戻ってくる、零落れてる親分に「お前は短気だ」
と言われる、、けど、普通、ヤクザって短気やろ。
で、迫力あって、カッコエエし。
ーーーー

ベッキーの演技がもう主演女優賞である。
こんだけ出来る要素は、当時(今も)干されてたからだろうけど。
主人公はこいつに追われないのがチョと惜しい。
相撲なら敢闘賞。

ーーーー

でも、なんか、やっつけ仕事のような感がある。
昔の三池さんのアクション映画ぜんぶみてるので、かこの作品には及ばない。

ラストのホームセンターでの争いは、デンゼルワシントンの「イコライザー」
の真似だし。

言うなら、最後の、逃げおおせた二人を、望遠レンズで撮る
アパートのドアの中に消えるシーンが◎だった。
こんな静かな終わり方のアクション恋愛映画もそうそうない。
だいたい、抱き合うとか、キスもない。

しかし、まあ、今の朝ドラの主演と、大河の織田信長役と、
干されてるベッキーと、以前の大河の主役と、
三浦友和の息子と、(どれかわかんねえけど)
よくこれだけ集められたものだ、、。
キャスティングだけは◎。
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