「ミッドサマー」

「ヘレディタリー　継承」で注目されたアリ・アスター監督の最新作。家族全員を失い、心に大きな傷を負ったダニーは、大学で民俗学を専攻する恋人や友人5人と、スウェーデンに向かう。ある奥地の村で、90年に1度開催されるという「夏至祭」に参加するためだった。
夜でもほとんど暗くならない白夜の中、華やかな民俗衣装を身にまとった村人が、総出で、咲き乱れる色とりどりの花の中、歌い踊る、盛大な祭りには、しかし、実は秘密があった。それを知ってしまったアメリカの若者たちに襲いかかる、白日夢のような恐怖・・といったストーリィである。
アメリカとスウェーデンの合作だというのに、この映画を観ると、スウェーデンに、絶対、行きたくなくなること請け合いの、内容(笑)。意外な展開というものはなく、ほぼ、想定通りの展開になる物語だが、主人公のダニーが、ドンドン、その村人のつくり出す「共同体」に、ファミリーとして同化していく様が、恐ろしいといえば、恐ろしい。
さぁ、君も、喜んで、餌食になるのだよ、○○クン・・。そして、誰も、その村からは、戻ってこなかったのです。おしまい。