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2015年11月18日06:24

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猫のひげ

「おまえのほっぺたのキズ、猫のひげみたいだな。おい、ネコ!」
ガキ大将のF君がそう叫んだ瞬間、わたしのあだ名が決まった。
その日からクラスの男の子のほとんどが、わたしをネコと呼ぶようになった。
小学三年生のときのことだ。
当時、猫のトラを飼っていたし、猫全般が大好きだったから、あだ名はすごく気に入った。
でも、理由については、大人たちには話さなかった。

そう、わたしの左の頬には大きなキズがあった。
五歳の時に児童公園で、少年が乗った暴走自転車にぶつかられたときのもので、目の下を11針縫う怪我のあとだ。もう少しで失明するところだった。
その公園では自転車は禁止されていたそうだから、いまだと訴訟になるようなケースかもしれない。

「女の子なのに、可哀想に . . . 」
「大きくなれば目立たなくなるから」
「大人になったら、お化粧もできるしね」
「でも、」
大人たちの言葉に頷きながら、ほんとうには理解ができなかった。

なぜ女の子だと可哀想なのか、
なぜ傷あとが目立ったらいけないのか
なぜ化粧で隠したりする必要があるのか . . .

この頬のきずのおかげで、わたしはフェミニストになったのかも。
少なくとも「猫のひげ」が社会へのアンテナだったことはたしかだ。


中学に進学しても「ネコ」という愛称で呼ばれた。
高校では「ネコちゃん」になった。男の子たちも紳士になったのだ。
もちろんみんな、由来は知らない。
「顔つきも声も、猫みたい」
「性格もネコっぽいよね」
とかいう。 猫みたいな性格ってどういう性格だろう。(笑)

同窓生の中には、いまだに「ネコ」「ネコちゃん」って呼んでくれる人がいて、とってもうれしい。
「やみぃ」という愛称と同じくらい、大好きで、うれしいにゃー。
wヾ(≧▽≦)ノ


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