[673]
今年の夏は、何度も「青春18きっぷ」を使って札幌競馬観戦に行った。
「青春18きっぷ」だと、帰りは接続が悪く、新夕張で待ち時間が2時間12分も発生してしまう。
待ち時間を短縮する以外の意味はなかったが、新夕張から夕張を往復して待ち時間を約1時間短縮することが多かった。
夕張では、着いて8分後に折り返す列車に乗らなければならず、駅前で一服するくらいのことしかできない。
ある日、夕張駅に着いて、たばこを吸おうと駅前に出たら、駅の隣で屋台村を建設しており、「9月上旬オープン予定」と掲げられていた。
これは気になる。
ボクは、屋台や屋台村で一杯引っ掛けるのが好きだ。
安くて大衆的だし、狭いから気さくに話しながら飲める雰囲気が好きなのだ。
北海道には釧路以外にもあちこちにできて、帯広、函館、小樽(2ヵ所)、北見にあるほか、苫小牧や稚内、果てや美唄、幌別(登別市)、八雲なんかにもあり、都合をつけて飲みに出掛けている。
新しく夕張にできたのなら、様子を見に行ってみたいと思った。
ようやく9月9日にオープンしたようで、先週金曜日の札幌出張のついでに行ってみることにした。
17:47着の列車で夕張に着き、屋台村、通称「バリー屋台」へ足を踏み入れる。
まずは、どの店に入るか品定めだ。
1軒1軒、何の店かチェックしながらひと回り。
居酒屋からラーメン屋、喫茶店、寿司屋、おにぎり屋など、全部で8軒が入居していた。
その中で、今回は釧路にはないタイプの店、「夕張屋ジンギスカン」を選んだ。
まずはサワーを飲みながら、生ラム串を1本つまんだ。
夕張はメロンの生産が有名だが、山芋もたくさん生産されているのだそうで、「夕張山芋キムチ」なるメニューがあったので頼んでみる。
夕張では、山芋焼酎も作られていて、2杯目からは山芋焼酎をロックでいただく。
「これでジンギスカンなんか食ったら腹一杯になっちゃうな」なんて思いながら山芋焼酎をちびちびやっていると、入口の梁の裏側に「裏メニュー」なんて掲げてあるのを発見。
「バリー屋台」でもう1軒、マスターの奥さんがやっている喫茶店のメニューで、出前でとれるんだと言う。
それなら、ジンギスカンは今度でいいや。
裏メニューから、ラビオリとえびちゃん(えびの唐揚げ)を注文。
隣に元炭鉱マンのじいさんが来て、話もはずむ。
じいさんが、「まあいいから」と、山芋焼酎を注いでくれる。
ヤマのオトコは気前がいい。
この「バリー屋台」は、80年前に建てられた炭鉱長屋の廃材を活用して建てられたのだそうだ。
残り時間30分しかないのに、ロックでなみなみ注がれて、何かアテが欲しいところだが、もう時間がない。
しょうがない、すぐ出てきそうな裏メニューのカレー(チーズカレー)を注文。
まさか、夕張で飲みながらカレーなんか食べることになるとは予想もしていなかった。
(カレーの脇に写っているのは、水ではなくて注がれた山芋焼酎、しかもロック!)
何が起こるか分からないのも屋台村の楽しいところだ。
2180円払って19:24発の追分行きに飛び乗った。
夕張の屋台村「バリー屋台」、なかなかいい感じじゃないか。
ログインしてコメントを確認・投稿する