宇和島紀行19　中山池　／　仏木寺

　３月20日水曜日は龍光寺に参拝後、四国八十八ヶ所霊場第42番札所の真言宗御室(ｵﾑﾛ)派一か山(ｲｯｶｻﾝ)毘盧舎那院(ﾋﾞﾙｼｬﾅｲﾝ)仏木寺(ﾌﾞﾂﾓｸｼﾞ)を目指して北上しました。
　やがて中山池の畔に出ます。
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　中山池は寛永４(1627)年から４年掛かりで築造された面積約8haの灌漑用溜池で、北宇和郡一の規模を持ちます。

　池の北側は車道が走り、自然公園も設けられてるんですが、南側の遊歩道を進みました。

　ところが、天気が急変して霰(ｱﾗﾚ)が降って来ました。

　風光明媚な所なんですが、景色を楽しむどころではありませんでした。

　やがて県道31号線に出ると霰は止んだので助かりました。31号線を北上すると仏木寺が見えて来ます。
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　大同２(807)年に弘法大師空海がこの地で牛を牽く老人に勧められて牛の背に乗って進むと、唐を離れる際に有縁の地を求めて東に向かって投げた宝珠が楠の大樹に掛かっているのを見出したため、楠木で大日如来を刻んで、その眉間に宝珠を埋め、堂宇を建立(ｺﾝﾘｭｳ)して開創したとされています。実際には本尊木造大日如来坐像〔愛媛県指定文化財〕は建治元(1275)年の作です。

　弘法大師が牛の背に乗ってこの地に至った事から家畜守護の寺とされています。鎌倉時代には宇和荘西園寺氏の菩提寺として栄え、江戸時代には伊予吉田藩主伊達家の保護を受けました。

　時代・内容共に多岐に亙る仏木寺文書〔宇和島市指定文化財〕は当寺のみならず、宇和郡の歴史を知る貴重な史料となっています。


　木造弘法大師坐像〔愛媛県指定文化財〕は正和４(1315)年10月5日開眼」の胎内銘が入り、銘入りの大師像として日本最古の物です。毎年４月19日の縁日に開帳されます。

　平成23(2011)年に再建された入母屋造楼門の山門です。

　右側が本堂です。享保13(1728)年に伊予吉田藩主伊達村賢(ﾀﾞﾃﾑﾗﾔｽ)が再建しました。

　昭和時代再建の大師堂です。

　後堂に木造弘法大師坐像が祭られています。

　聖徳太子堂です。

　鐘楼です。元禄年間(1688〜1704)に建てられた茅葺建物で、平成26(2014)年に茅の葺き替えが行なわれました。

　令和４(2022)年建立の客殿です。

　この後、県道31号線を南下して務田(ﾑﾃﾞﾝ)駅を目指しましたが、途中で強い雨が降って来て閉口しました。

　ヘロヘロになって務田駅に辿り着き、1859時発宇和島行4827D普通列車に乗り込みました。

　車両はキハ54でした。

　乗客は私一人だけでした…。

　終着駅宇和島には1915時に到着です。

　この日は疲労困憊していたので、夕食はホテルでコンビニ弁当を食べました。ビールはサッポロにしました。

《続く》