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2023年11月25日04:40

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尾鷲・熊野本宮紀行5 尾鷲神社

 10月7日土曜日は金剛寺に参拝後、隣接する尾鷲(オワセ)神社〔郷社〕へ赴きました。
https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B0%BE%E9%B7%B2%E7%A5%9E%E7%A4%BE/@34.0770876,136.1953441,19z/data=!4m14!1m7!3m6!1s0x60067f97e7339b33:0xf50fb5a468d59729!2z5bC-6bey6aeF!8m2!3d34.074725!4d136.1903122!16s%2Fm%2F0462xhx!3m5!1s0x60067f90c09ea5b5:0xa2e4dc4ee570570a!8m2!3d34.0773362!4d136.1958237!16s%2Fg%2F1tgb79hd?entry=ttu
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 社伝によると、大宝年間(701〜703)に伊勢神宮御厨(ミクリヤ)へ播磨国広峰山の広峯社より建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)を勧請(カンジョウ)したのが起源だとされ、文化3(1806)年編纂の『紀伊続風土記(キイショクフドキ)』によれば、尾鷲神社は伊勢神宮の神領にあり、遷宮の際には外宮(ゲクウ)の神職が神事を執り行っていたとの記述があります。
 平安末期に熊野詣が盛んになると、熊野参詣道伊勢路の難所として知られた馬越(マゴセ)峠と八鬼山(ヤキヤマ)峠の中間に位置したため、旅の安全を祈る人々が多数参詣する様になりました。
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 戦国時代になると、尾鷲神社の宮座に結束した庄司・瀬古・別当・林・北村・仲氏の六人衆による一揆的結合によって尾鷲は統治されていましたが、天正10(1582)年に本能寺の変による混乱に乗じて紀伊国新宮城主堀内氏善(ホリウチ)が来襲、六人衆が拠った中村山城を攻略した事が知られており、その際に光林寺と共に焼失した可能性が高いと推定されています。
 慶長元(1596)年の光林寺再興の際に、その鎮守となって大宝天王と呼ばれましたが、寛文3(1663)年に光林寺から分離、独立して、尾鷲七郷の総鎮守となりました。
 宝永4(1707)年の宝永地震の際には大津波で本殿が流出し、安政元(1854)年の安政南海地震による大津波では記録や古文書等が流出してしまったため、尾鷲神社の詳細な歴史は判然としていません。
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 では境内巡りを始めましょう。
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 表参道には夫婦楠〔三重県指定天然記念物〕が聳(ソビ)えています。
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 二本の楠(Camphora officinarum)の巨木が5m程の間隔で並んでおり、枝が重なり合って一つの樹冠を形成、三重県屈指の巨樹となっています。南側の雄楠は目通り幹回り10m、北側の雌楠は目通り幹回り9mに達し、双方共に雌楠も樹齢1000年以上と推定され、尾鷲神社の創建当初からあった可能性が強そうです。
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 寛永12(1635)年に紀州藩が作成した奥熊野山林御定書には「大宝天王 一楠廻壱丈九尺 廻壱丈八尺 (中略)、右者奥熊野尾鷲組在々之内、寺社境内ニ当時生立御座候楠栢槻私共相改候間、尺廻等如斯ニ御座候。以上」とあり、大楠の幹周りが現在の単位に換算して5.7mだったと記録されています。当時はこの大楠に隣接して本殿が建っていましたが、宝永4(1707)年の大津波で本殿が流出した際にも無事でした。
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 昭和41(1966)年には腐った大楠の幹の空洞に火が入り、三日間燃え続けましたが、この時も大楠は生き残っています。
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 雌楠の瘤こぶに触ると子を授かるという言い伝えがあり、古くから子宝授けなどのの神木として親しまれています。近年には子宝授けの縁起にあやかろうと、遠方からも参拝者があるそうです。
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 旧本殿跡の旧宮(モトミヤ)です。
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 平成9(1997)年に旧獅子殿が移築されました。
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 二の鳥居です。
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 拝殿です。
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 摂社です。左が天照皇大神宮(アマテラスコウタイジングウ)、右が稲荷社になります。
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 潜水母艦駒橋を旗艦とする帝國海軍熊野灘部隊慰霊碑です。
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 毎年2月5日に開催される例祭であるヤーヤ祭の際には尾鷲神社獅子頭〔三重県指定有形民俗文化財〕が使用されます。
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 詩絵馬(ウタエマ)です。
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 縁起物です。
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 境内には天台烏薬(テンダイウヤク;Lindera aggregata)が植えられていました。
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 秦の始皇帝の命を受けた徐福が探し求めた不老不死の妙薬とされています。
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 黄花秋桜(キバナコスモス;Cosmos sulphureus)も咲いていました。
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《続く》
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