mixiユーザー(id:33120836)

2021年12月06日23:45

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成長への道筋

ニュースで岸田首相の所信表明演説を見ました。新しい資本主義、を繰り返していましたけれど、野党が指摘しているように、何が新しいのかがよくわかりません。また、おそらくは二極化が問題になっていることに対して問題意識からと思われますけれど、「分厚い中間層を取り戻す」とも言っていました。結局は「今のままじゃまずいよね」と言っているだけで、「具体論がない」と言う自ら(自民党)が野党を批判するときの言葉がそのまま返ってくることになります。ちょっと具体的な話が出れば、「賃上げの実施」「デジタル化の推進」と、これまでずっと言われてきたことの繰り返しです。

聞く人が新しいことを求めている(と思い込んでいる)からかもしれませんけれど、実際に必要なのは新しい施策ではなく、「これまで言われてきたことをどう実現するか」であるように思えます。もちろん、本当に新しいことがあるのならそれはそれでご提示いただければよいのですけれど、いかにも新しそうな言葉だけ持ち出してこれまで通りのことを繰り返すというのは聞いていてため息が出ます。もっとも、本当に新しいことを言い出すと反対する人がたくさん出てきて、リーダーシップのない人間には手に余るので、目新しそうにして興味を引きつつも安心感のある(もちろん、今までと同じことなら今までと同じ効果しかない)中身を提示するのかもしれません。

だいたい、成長戦略をとるなら既存の産業から成長産業への労働者の移動が必要になるのに、既存の企業の賃上げを促進する政策を目玉にするのはナンセンスです。結局は、現在成長できていない企業が突然成長できるようになるのを期待しているだけで、何もする気がない、と言うことになります。みずほ銀行の例でわかる通り、現在の体制の延長でまともなデジタル化ができるわけがないのですが、おそらくはまともなデジタル化ができるような人材は現在の政治家たちとは相性が悪いので、例え成長戦略のカギになろうとも政府の支援を受けられないのではないか、とか思ってしまいます。
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