amazon primeに上がっていたので見ました。2019年東宝映画。
この映画、ストーリー的にはうーんというところがあるのだが(原作の小説を2時間の尺の映画に落とし込むのは、やはり至難の業)、圧巻は主人公ピアニスト三人(本当は4人なのだが、一人は本選に残らないので)が弾くコンクール本選のコンチェルトのシーン。
選曲が秀逸(まあ、もともと原作がそういう設定なのだけど)で、プロコ2番→バルトーク3番→プロコ3番とクライマックスに突き進む。この追い込みのかけ方の素晴らしいこと。
最後の最後、プロコ3番の3楽章でみせる、鍵盤上を乱舞する主人公の指先の美しさ、どこまでも飛翔するプロコの音楽の絢爛たる輝き、共に疾走するオーケストラの見事なカット割り・・・・この部分だけでも、見事な「映画」です。
この映像を可能にした、監督と撮影技術陣には、心から敬服。まだ御覧になっておられない方は、ここだけでもご覧ください。
追記:しかし、この映画をみて、つくづくプロコの3番っていうのは演奏効果抜群のすごい曲だなあって思いましたね。曲の迫力だけで圧倒されてしまう。最近の日本音コン本選の曲リストから、プロコが2番も3番も外されているのは、それはそれで見識かなあ、って思いました。
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