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2019年11月16日23:44

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資源の増減

サンマの資源枯渇が心配されていますが、まだまだ定食などでもよく見かけます。缶詰っぽいものやフライが多いので、昨シーズンまでに加工されてあったものなのでしょうけれど、やっぱり心配になります。ウナギにしてもマグロにしても、それほど固執して食べなくても・・と思いますが、いったん「人気商品」として定着してしまうとそれに関わる産業構造が出来上がり、そう簡単に流通量を絞るわけにはいかないのでしょう。

環境問題がだんだん一般的な認識になってきたころ、湖と水草で環境問題の深刻さを訴える話をよく聞きました。1日に倍に増える水草が湖を汚染して、どうやって食い止めるかを議論している人たちに向かって、周りの人は「些細な問題だ。ほんの一部の話じゃないか」と言い続けます。そして、破滅の前日、言うのです。「何を言ってるんだ。まだ半分残っているじゃないか」。資源枯渇の話もこれと同様かもしれません。

人口問題で、2%の人口増加がいかに大きな影響を与えるかを計算してみる、と言う課題があります。1.02を何回も掛け合わせるというだけの単純な実験で、電卓があれば簡単にできます。やってみると、6年で1割、10年で2割、まあその程度と思っていたら、22年で5割増し、36年で倍増と言う結果になります。自分が子育てしている間に(下手をすると子供ができる前に)生まれたときの倍の人口になっているのです。中世を舞台にした物語で貴族が農民を「いくらでも増える使い捨ての資源」扱いするのも無理からぬことでしょう。

話が見えなくなってしまいそうなので戻しますと、毎年倍に増える資源でも、半分をちょっとでも超えてとれば枯渇するし、半分より2%取り残せばどんどん増えるように見えるのです。もっとも、実際の生態系ではその資源が消費する資源がどれだけ供給されるかと言う問題もあるので、増やそうとしたことで死滅してしまう恐れもあります。いずれにしろ、ある程度の期間で目に見えて増えた実績があったとしても、ほんのわずかのバランスが偏った結果であって、「たっぷりになったから、いくらとっても大丈夫」にはならないことは確実です。

決まった量をとり続けるのですら危険が伴うのに、現在の市場経済は「成長を続ける企業にしか価値がない」「成長を続ける業界にしか価値がない」と言う風潮なので、まあ、持続可能性とは相性が悪そうです。ただ、持続可能性と停滞は別の話ですから、成長する部分があるならその分は何かを減らしていくことが必要でしょうから、スクラップアンドビルトでなくても、ビルトアンドスクラップはしないと破綻が待っています。
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