mixiユーザー(id:15264799)

2019年11月04日03:15

92 view

冬の話-1 "ディスコード"


 バックヤード/居間/午前/曇り


 中「で? 具体的に如何しろってんだ。話が見えない。」
 ?「で、ですから、」
 ミ「はぁ、少し休憩されては? どうぞ、紅茶です。」
 ?「ど、どうも……。」
 中「ただ祓うだけなら良い奴知ってるぞ。」
 ?「だ、ダメですっ!」
 中「……と、言われてもねぇ?」
 ミ「克己さんの得意分野じゃないですか。受けて差し上げては?」
 中「……んー。金額がねぇ?」
 ミ「あはっ、それこそ得意分野じゃないですか。」
 ?「……大切、なんです、」
 中「…こんなに頼むんだからそりゃそうだろうよ。論点は其処じゃねぇ。」
 ミ「ああ、それなら受ける気はあるんですね。早速書類は作っておきますね。」
 中「……ったく。」
 ?「あ、あの……お金は……作ります、わ、私! ……い、いいからだ……らしい……ので。」
 中「分かったよ、全く。折角の良い身体なら売るんじゃねぇよ、ツケにしといてやる。」
 ミ「連絡するのは神屋さんだけにしますか?」
 中「ちび虎居れば足りるか。あ。螢也も。」
 ミ「はいなはいな。」
 ?「……あ、あの、」
 中「で? どんな結果を用意すれば良い? 相手はもう死んでんだろ?」
 ?「……はい。」
 ミ「……いつになく機嫌悪いですねぇ。」
 中「あ、ミク、堂島にも連絡してくれ、面倒になる。」
 ?「…申し訳ありません…・。」
 中「良いよ、もう。受けるからには仕事はする。仕事はするが、結果が見えないんじゃ話にならん、さっさと決めてくれ。」
 ミ「……克己さん?」
 中「ったく、藤沢の末妹じゃなかったら断ってた。」
 真「……すみません。」
 ミ「えっと、藤沢真由子さん、ですね。判子、は無さそうですね。拇印で結構です。こちらに。」
 真「…は、はい…。」
 ミ「……で?」
 中「……んー……。とりあえず見ない事には始まらないか。実害が無いなら取っ払う訳にもいかんし。」
 真「……すみません。」
 中「其れに関しては君が謝る事じゃないがね。……ふむ。」
 ミ「…何か見えるので?」
 中「……いや……? ……ふむ……、ミク、指示は取り止めだ、グミ呼んで呉れ。」
 ミ「……了解です。木塚さんは?」
 中「……幸輔か……、今回に限っては居ない方が良いな。」
 ミ「…? 了解です。午後一で動きますか?」
 中「だな。仕方ない。依頼通り受けましょう。今日の午後から話しをしに行きます。」
 真「…お、お願いします。」
 ミ(……話し、ですか。何が居るんでしょうねぇ?)


 そんな。冬の話。


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する