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2018年02月27日06:53

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構造的暴力としての「いじめ」

それだけやって犯人も学校も「謝罪」で終わりか? 
ごめんで済んだら警察いらんのじゃあ!
賠償請求したるから覚悟しとけ!

……と(他人のくせに)叫びたくなるような案件だが、

この被害者親子が
たまたま探偵に依頼することがなければ
闇に葬られてしまっただろうし、
実際そうなった案件はこの背後に山ほどあることだろう。

やっぱりこういう時に
学校や教育委員会は頼りにならないことが改めて確認されたので
文科省―教育委員会とは別系統の
いじめ専門の調査官が必要だと思う。

いじめは犯罪です。

――本文―――
■いじめの「学校調査」に闇。被害者の依頼で探偵が突き止めた真犯人
(まぐまぐニュース! - 02月27日 05:10)

今まで数多くの「いじめ」を解決に導いてきた人気メルマガ『伝説の探偵』の著者で現役の探偵・阿部泰尚(あべ・ひろたか)さん。今回は、クラスで目立っている複数の男女から陰湿ないじめや暴力を受け、さらには加害者による自作自演で保健室を水浸しにしたという「濡れ衣」まで着せられた、とある女子中学生のいじめ被害を解決へと導きます。
いじめ被害者の「冤罪被害」を調査によって解消する

冒頭

A子さんは運動は苦手であったが、その分学ぶことには長けていたから、成績は塾に通わなくても小学生当時は学内でずば抜けてトップであった。
当時の担任は、中学受験を進めたが、私立に通うお金はないということは、A子さんもわかっていたから、学区の公立校に通うことにしていた。
ところが、その年の年末。
母がフルタイムで正社員として働いていた会社が突如倒産し、給与支払いの遅滞が続いていた影響もあり、母子での暮らしを維持するのが困難になってしまった。
母は仕方なく実家に身を寄せることにしたが、実家との関係はあまり良好なものではなかった。
A子さんからすれば、突然進学先が変わることになる。
中学校に入学して、はじめについたA子さんのあだ名は、「小学生」だった。
A子さんは体格が小さく、母親に似て細身、顔も童顔であるから、私服だと小学4年生くらいに見られてしまう。だからその容姿をからかうように、あだ名がついた。
派手な性格ではなく、見た目も大人しいA子さんでも、同じようなタイプの友人ができた。いつも一緒に通学し、一緒に帰宅するようになった。
ところが夏休みに入る前、突然、野球部の男子から背中に足跡がつくほど、飛び蹴りをされて、額を切る怪我をした。
背中を足の裏で蹴られたことは、足跡が付いていたことから明らかであったが、男子らは知らないと言い張り、校内で起きたA子さんの不注意による事故で処理された。
縫うほどの怪我ではなかったが、額は切れると血が吹き出るので、トラウマに悩まされることになり、しばらく学校を休むことにした。
2週間ほどして、学校に行ってみると、いつも一緒に行動をしていたクラスメイトの2人が学校に来ていないということがわかった。
スマホを持っていないA子さんは、二人とはメールでやり取りしていたが、学校を休んでいるとは知らなかった。
この日から、A子さんは誹謗中傷と無視、「死ね、ブス」という手紙を机に入れられたりするようになった。また、背後に誰かがいると、恐怖とまではいかないが、不安になっている自分がいることに気がついた。気分が悪くなり、保健室にいって横にならせてもらうが、派遣社員として隣市で働く母と連絡がつかないということで、家に帰ることはできなかった。
養護教諭に相談しようかとも思ったが、しばらくすると、どこかへ行ってしまい、保健室には自分しかいない状態になっていた。横になり、ウトウトとしていると、突然、カーテンの上から、水をかけられた。漂白剤のような鼻に付く臭いが漂い、紺色の制服のスカートの色が抜けていくのが目に飛び込んできた。パニックになり、保健室から飛び出した。
校舎を出るところで、学校職員に声をかけられ、職員室へ連れていかれた。
保健室が水浸しで異臭騒ぎになり、本来はその被害者であるA子さんは、事件を起こした犯人として個別面談と言う名の取り調べにあった。仕事を早退させてもらったA子さんの母は、A子さんを迎えに行ったが、そこで、我が子が犯人扱いされていることに驚いた。
担任と教頭は、A子さんが犯行を認めたとして、保健室の掃除とシーツなどの弁償を求めた。
相談は内部からであった
その実、私に当日連絡があったのは、この学校の教職員からであった。
”「いじめと探偵」を読んで電話いたしました。今すぐ相談はできますか?“
電話を受けたスタッフは、何かの取材の相談かと思い、私のいる部屋へ電話をつないだのだ。
私は当事者と話すことを希望したが、それは難しいというので、後ほどでもいいのですぐに当事者かその保護者に連絡するように連絡先を渡して欲しいと伝えた。

準備調査

冒頭の被害状況は、私がその日のうちに当事者から聞き取った内容だ。
これを聞き出すまでに、電話で1時間半ほどかかった。
さらに詳細な情報を聞き取るために、現地へ向かうことにして、その予定をその母親と決めた。
まず、本人と会って行うことは、「カレンダー」「学校行事予定表」「本人の予定がわかるもの」を使い、いつ何があったか?ということを埋めていく作業である。
記憶というものは時間が経つほどあやふやになるが、糸口が見つかれば、芋づる式に蘇ってくるものだ。だから、まずは、最も近い記憶から書き出し、思い出した記憶を順序関係なく書き留めていく。
次に、行事やイベント、思い出すきっかけを作る記憶を呼び出す。これを私は「アンカー」と呼んでいるが、アンカーが上手に記憶に絡むと、周辺記憶とも言える細かな記憶までもが浮かんでくる。
このケースで次に行うことは、すでにある証拠類の保管と撮影である。モノによっては鑑定に回すこともあるが、鑑定には照合サンプルが必要なため、単独の証拠のみで鑑定ということはほとんどない。
A子さんの場合、足跡付きの制服はすでに洗ってしまっており、写真の撮影もしなかったということで、それを直接示すものはない状態であったが、目撃者がかなりいたということで、証言ベースでの証明という方針になる。
また、「死ね、ブス」手紙は持っていたので、これを撮影し預かることにした。


そして次は証言など調査協力者を見つけ、協力を取り付けることだが、A子さんの場合、友人グループがあり、他2名の協力はすでに得られている状態であった。
また、この連絡のきっかけを作っている教職員には、私から連絡をして、秘密裏に情報をできる範囲で提供してもらえるように頼んである。
当日中に私は暴力行為の全容と誰が蹴ったかというところまでの証言を取った。
蹴られた本人もわかっていたように、蹴ったのは野球部の男子であり、その指示をしたのが、クラスメイトの中で目立つグループにいる女子生徒2人であった。
この女子生徒は、成績が上くらい、スポーツは適当に万能、垢抜けた感じであり、発言力がある。その保護者はクラスの役員などをしているということで、両人とも学区の中では高収入者が集まる地域で一軒家に暮らしている。
団地やアパートにクラス彼女らとは、クラス、レベルが違うとでも言いたいのだろう。
ちなみに、調査協力をしてくれた女子生徒は、A子さんが休んでいる間に教科書を捨てられたり、階段から突き落とされるなどした。2人はすぐに担任に相談したが、「気のせいではないか?」と、やる気なくあしらわれ、助けを求める場もないと話し合って、学校に行くのをやめた。
彼女らの保護者はすぐに抗議に出向いたが、ボロボロになって落書きをされて、捨てられた教科書やノートの証拠があっても、誰がやったのかわからないのに、不特定にクラスの生徒を犯人だとするのは、人権侵害だと怒鳴られてしまったということだった。
録音を聞く限り、この男性の担任は、ヒステリックに怒鳴るばかりで、話を聞こうともしていなかった。彼女らの保護者がこれ以上話しても無駄だとその場を後にした気持ちはよくわかる。
私はこの保護者に教科書などいじめの証拠物と録音のデータを持参して、法務局にある人権擁護委員会に人権救済の相談をしに行くようにアドバイスした。
本来は教育委員会なのだが、すでに相談済みで、なんの対応もなかったとのことだった。

本調査

さて、調査。
この場合、調査対象者は情報提供者の捜索ということになり、調査カテゴリーでは内偵調査を行うということになる。この手法はイレギュラーでありイリーガルな側面があるが、要は、こうした他人に行為を行わせるなどするいじめは、背後で様々なやりとりが通例あり、これらは主にLINEでやりとりされていることが多い。
こうした情報を持つ者を特定し、その情報を提供してもらうのである。この提供については、情報所持者の同意がある条件以外、入手の方法は原則、私は問わない。
いじめに厳しい学校では、生活指導の担当やITに詳しい教員が立会い、生徒にスマートフォンを提供させる。
また、本件では、スカートなどにかかって色が落ちたという謎の液体がある。私がその色の落ち方を見る限り、漂白剤であろうと思えた。前後する話の様子からも、ツンとする臭いでプールなどの消毒よりもっとキツイ臭いとすれば、やはり漂白剤が思いつくだろう。
この成分などについては、別で調べることにして、学校教員らが、A子さんを犯人に仕立て上げた時に、どのように謎の液体をかけたのかという方法でA子さんのスカートや襟口、髪の毛などに液体がかかるか実験をして見る必要があろう。
学校の主張は再度確認してもらい、書面交付は拒否されたので、話を保護者に聞いてもらって、これを録音してもらった。
学校によれば、自ら持参した台所用の漂白剤はバケツに入れ、これを保健室のベットの上で、座った状態で頭から被ったということになっており、これは教育委員会にも報告済みだという。
バケツの深さはおよそ30センチ、円は直径24センチほどの一般的なバケツである。
事故物として挙げらていたのは、シーツ、パーテーション型の布カーテン、ベットマット、毛布、合皮製の枕の5点であった。
そこで、この事故物を確認することにした。
シーツは枕部分が少しかかっているようで、外形的変化はない。最もひどくかかっているのは、クリーム色のカーテンであり、1メートル80センチから2メートル20センチ付近に上から流れたような色落ちがあり、2メートル20センチ付近は、表裏共に色が抜けていた。
毛布は中央部以外に色は抜けた様子が見受けられた。
また養護教諭によれば、液体は廊下からA子さんがいるベットまで水滴が落ちた跡があり、辿ると、1階のトイレ横にある手洗い場まで続いていたそうだ。
次にバケツであるが、3階のA子さんらが使う教室、掃除用具入れの中にあったものが使用されている。
学級委員の女子生徒によれば、A子さんは3時限目と4時限目の間にカバンなどを持って1人でクラスを出て行ったということであり、その際、バケツは持っていなかった。
つまり、学校が主張する本人が周りの注目を浴びようとして、自作自演でこの凶行をするのであれば、一旦、保健室を抜け出し、クラスメイトらがいる廊下を通り、教室に入って、掃除用具入れからバケツを取り出し、1階のトイレ横までいって、密かに持参した台所用漂白剤と水をバケツに入れて、保健室に誰もいないことを確認してから、ベットに戻り、頭から液体を被って、たくさんの足音を立てて、色々な声色で爆笑して、再び黙ってベットの同じ位置に戻り、養護教諭が戻るまで待ったことになる。
目撃証言はなく、誰もがそれはおかしいと首を傾げるA子さん犯行説。論理的思考がほんの僅かでもあれば、これを予想し、公に報告することはないだろう。
さて、このクラスでは、明らかにピラミッド型の人間関係が出来上がっており、その頂点にいる男子生徒と女子生徒がクラスを仕切っていた。何かの基準はないようだが、私が個別に色々な生徒から話を聞く限り、垢抜けた目立つ感じの子が上位に立つ傾向があるようだった。
いじめのクラス構造というのは、様々だが、大きく3つに分けることができ、いじめをする「加害者グループ」いじめの被害を受ける「被害者」いじめとは無関係を気取る「傍観者層」となる。この3つの属性の比率は、クラスの状態で変化するが、このクラスではグループ間の交流がほとんどなく、権力的力学はさほど働いていない状態であると思われた。
そこで、私はクラスメイトの中でいじめグループに関与せず、相関図としては、いじめグループと遠い人物を説得して回った。すぐに不審者情報で情報が出回ったようだが、私の説得に応じた子は、12人いた。
そして、バケツを持ち出した人物が冒頭でA子さんを蹴った野球部の男子生徒であるという証言が揃って出た。この男子生徒は、保健室に行き、バケツに入れた水をかけたことを認めたが、台所用の漂白剤がどれだかわからないという理由から、漂白剤は混入させていないことがわかった。
しかし、この男性生徒が自白したことで、事は急展開をはじめた。
全くマークしていなかった女子生徒が、自宅からペットボトルに入れて、漂白剤を当日持参していたことがわかったのだ。
学校からは他言無用と言われたそうだが、この女子生徒がA子さんのところまで訪ねてきて、A子さんと母に、事情を説明し、深く謝罪をした。
この女子生徒は、いじめの被害者3人がいなくなった後にいじめのターゲットとして狙われ始めており、その指示には逆らえなかったと証言した。
証言が出揃ったところで、私はNPO法人ユース・ガーディアン名義で調査報告書を作成し、これをA子さんに提出した。
この報告と調査活動は生徒らから保護者にも伝わり、学校は隠しきれない状況に陥って、ついに真の加害者に事情を聴取し、被害者側に謝罪を求めた。

当事者の評価

A子さん本人がもっとも評価したのは、相談しても良いのだということがわかったということであった。ベタベタとオウム返しでカウンセリングをするのではなく、解消していくためにはどの様な情報が必要で、その提供した情報は、このように使われると明示されたことが、ざわついた心を鎮めさせたそうだ。
また、私が行うのは調査であるが、一般からみれば、調査も捜査もさほど変わらないのだろう。自分では証明されなかった事実が、徐々に情報の積み重ねで証明されていく様子や学校側の主張が、論理的に崩されていく様子などは、肚に落ちた感覚があったそうで、これでダメなら、もう諦めてフリースクールに行くなど別の道を進んでも悔いはないと思えたそうだ。

所見

私がこの件で感じたことは、このいじめが起きた学級の担任教員は、ストレス過多であり、結果的に鬱の診断が出たということだ。彼の上司にあたる教員は高圧的な態度をとることが多く、都合の良い決めつけで勝手に話を進めてしまうタイプであった。また、保護者の一部が日に何度も電話をかけて、子どもの様子を聞くようで、そうした対応に疲れ切っている模様であった。
また、クラスの傍観者層はだいたい7割ほどいると推測したが、1日で顔を見れたのは15人であり、うち12人が協力的であり、この件とは直接関係ないと言いつつも、クラス内で起きるいじめを容認しておらず、できれば改善したいと考えていた。
突き詰めれば、受け入れ難く改善したいが、担任は精神が崩壊しているように見え、相談しても余計にひどくなると簡単に予想できたし、その上の教員は高圧的で、学校に都合の悪いいじめを認めないだろうと思えた。つまり、解決できないはずと考え、状況に嫌な気分を覚えつつも、自分が加害被害の当事者にならないように避けていたというのが実態であった。
なぜ「いじめ防止対策推進法」ができたのか?それは法律がない状態で、学校の自治のみにいじめを任せても、もはやいじめはなくならないであろうと、法律ができるまで社会的な考えが達したからである。
法では、多く学校の役割を説いているが、未だに、いじめの定義すら知らない教員がいる。
一方で、教員の多忙化はピークに達している。現場にいると、早朝の7時に出勤し、21時を過ぎても平気で働いている教員はかなりいるもので、その間、休んでいる様子はない。
企業で言えばブラック企業と言えるだろう。ここに新たな教科やアクティブラーニングのような学習形式の変更が加わり、受けなければならない研修も増加。
部活や保護者対応、いじめ、教職員間で起きるパワハラやセクハラなど授業以外での時間消費、精神消費も激しいだろう。
それでも、文科省の調査によれば、いじめの相談先は73.6%が学級担任となっている。担任はもう壊れてしまいそうだったり、いじめについての対応や調査に関する専門性はない。
また、上司部下の関係が存在すれば、上司が誤った判断をしても、それに逆らい、単独でいじめの対応をすることは、保護者も巻き込むことから、極めて困難と評価せざるを得ない。
つまり、今の局面は、すでにいじめ対応や生活指導や安全については、公平な第三者機関に相応の権限を持たせ、独自に相談から解消へ向けて活動をさせるべき時期を迎えているのだ。
また、「いじめの解消物語」(被害から解消までのプロセス)をDVDでみせて、いじめについてどう思うかという学習的予防教育が広く取り入れられているが、運転免許の更新ではあるまいし、それでは何も感じない子もいよう。それよりは、相談をしても良いという教育や相談の方法の教育、実際にいじめ相談をした場合のガイドラインの整備をした方が良いのではないか?
本件を通じ、改めて今のいじめ問題の課題を見出したように思う。

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=240&from=diary&id=5004225
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