ニュースの断片

小売業の元日休業、

もう随分長い間、続けられて来た、小売業、サービス業、等の年中無休特に正月元日営業が、今年は変更されて『休日とする』　と言う事に改正されて来ました。
一社が思い切って決断しますと、追随する企業が次々と後を追って、この改正はまだまだ広がりそうな気配です。
私は昔から、小売業、サービス業、の『年中無休』などトンデモナイ話で、使用者を奴隷扱いする傲慢な雇用行為だと思って居ました。謂わば「ブラック」の類に属する無法な雇用だと思います。
実は私も昔大型小売店舗に務めて居たのですが、私がその会社に這入った時は、＊出勤は朝９時４５分までに、昼食は４５分間、休憩が１５分間、で、閉店が５時４５分でした。但し、サービス業的小売業ですから　『休日』　は日曜日では無く、ウイーク・デイでした。そして土曜と日曜は営業時間を３０分延長して居ましたから、就業は６時１５分と成ります。
勿論必要に応じて、早出、残業、は有りますが、其れは概ね、週の初めと終わりに発生しました。夏の残業の無いウイークデイなどは、仕事を終えて会社を出ると、辺りは未だ明るく蒸し暑いし、ついつい直接自宅へ帰らず　『道草』　を喰ってしまいます。その頃は仕事以外でも単位職場ぐるみの行動、が多かったものですから、男女交えて居坂へ行ったり、ビヤホールへ行ったり、余りお金の掛からない遊びを良く遣ったものです。ハイキングやキャンプもね。
休みが日曜日だは無いため、男女の交際は外界つまり他の会社の社員などとは巡りあう機会が少なく、如何しても社内の男女交際が発生してしまいます。相手を見つける機会が制約されてしまいます。会社は人事管理上、社内恋愛は公認して居ませんが、黙認の形で認めて居ました。ですから如何しても社内結婚も多く実は私もその部類です。
あの頃は会社の姿勢も非常に“ファミリア”な姿勢で、労働組合と共同で色々な社員サービスを行って居ました。　正月は『観劇会』で色々な演劇を見せて呉れました。１０月には交通費と弁当付きで大運動会を、競技場を借り切って開催して居ました。その時は必ず大きなブラスバンドを招聘してドリルやマーチの演奏を聞かせて居ました。
職場単位でお金を積み立てて、夏に一度だけ有る二日連休にバス旅行もして居ました。
兎に角あの頃は世の中だ温かいと言うか、それ程豊かではない分、お互いに寄り添って生きていた時代でした。
それに引き替え現在は、企業が実に冷淡に成り従業員の事を思い遣る事が非常に少なく成ってしまい、従業員の方も連帯感は少なく、皆テンデンバラバラの個人遊びが本流と成っているようです。そういう社会風潮を受けて、今の時代、電車の中でもほとんどの人が孤独にスマホの世界に没頭して、外界との接触を拒否して居る様に見えます。スマホで何をして居るかと言えば、此れも殆んどの人が「ゲーム」に熱中 ! 歩きスマホで交通事故に遭遇したり、碌な事は無いのに大金を使う、私の様なへそ曲りから見れば　『憐れで可哀そうな』人種です。

上記のような私の経験から見れば、今日のＮＨＫでインタビューを受けていた、ユニクロ社長の図々しい御託は実に自分勝手な　『言い訳」　でしか有りません。
彼曰く、「自分はエベレストの頂を目指しているが、社員の君たちは５００メートルの丘の頂を先ず目指し、其れに到達したら１０メートルに再挑戦しろ　と言う事です」と言うのですが、其の５００め＾トルの頂さえも、到達する為にはどれ程の社員の犠牲が払われて居るかに言及しない、この非情で無神経さに言い様の無い嫌悪感を感じます。ＮＨＫの馬鹿は如何してこのような悪党をインタビューの対象としたのか、理解に苦しみます。
この頃、バブル崩壊以後、身勝手な企業経営者が増え、労働組合の衰退と相俟って、日本中の企業が「ブラック企業」の様相を呈して居ますが、其れは廻り回って企業自身の為には成らない事が経営者には判って居ません。