SSDは書き込み寿命方面を良く気にされる方がいますが、
現状のSSDでは大分クリアされました。
逆に深刻になりそうなのが、放電寿命です。
SSDは大容量化が進みましたが、それを支えているのが、1セルにどのくらいの情報を詰め込めるかです。
過去のSSDを始めとするNANDメモリは微細化によって、
決められた範囲に1セルを何個詰め込めるか、で大容量化を図ってきました。
しかし、今ではこの微細化の壁が大変破りにくいので、違ったアプローチ方法を取りました。
これがSLC、MLC、TLCという1セルに何バイト保持できるようにするかという多値化手法です。
SLCでは0か1か、
MLCでは00,01,10,11
TLCでは000,001,010,011,100,101,111
という風に1セルにたくさん数値を詰め込めるようにしました。
ただしこれには書き込み性能が落ちるというデメリットがあります。
後もう一つのデメリットは、1セルの電圧判定です。
例としてSLCでは、0ボルトを数値0とし、1ボルトを数値1としましょう。
この時の判定として、セルが0ボルト以上だったとき、数値が1という判定を取ることができます。
これがMLCだとどうなるか。
00は0ボルト、01は0.25ボルト、10は0.5ボルト、11は0.75ボルトという風にしてみた場合、
01の判定は0.05〜0.45ボルトと言う範囲になったりします。
この数値の許容範囲が多値化によって狭まるため、多値化するほど放電寿命が縮むわけです
。
さて、最近のSSDはほぼTLCになってきたわけですが、
私の友達は、何を考えたのか13万したPCを1年放置しました。
このときは、高速PCを所望していたため、当然SSDにしました。
そして1年経った時に使いみちが発生したため、起動しました。
OSが立ち上がらないのです。
恐らくブートセクタから死んでいたような気がします。
つまりTLCを使ったPC、タブレット、スマホ、USBメモリは電源OFF状態で放置すると本当にデータが消えます。
特にこの部分はメーカーによって独自に決められているため、放電寿命はマチマチです。
昔のスマホとかSDカードとか、放置によってデータが消えた例は始めて認識しました。
いやね、その友達には3ヶ月に1回は起動しろ、と念押ししてたんですよ(泣)
そんなわけで、PCを時々使うとか、大切なデータをSDカード、USBメモリに放置するとかの場合は注意が必要です。
まだクラウドにデータ預けたほうが安全かもしれません。
もしくはNASでRAID組むほうが安全かも。でもあいつらも壊れるから、安く済むのはクラウドアップロードでしょう。
こっちのリスクは情報流出です。こっちは気づかれないうちにパスワードがプルートフォースアタックで破られた例があったりします。
私のTwitterアカウントとかなぁ!?
そんなわけで、リスクを承知しつつ、バックアップをするのが必要です。
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