「君の膵臓をたべたい」
原作者の住野よるは、ひきこもり経験者だったと、どこかで読んだ。
北村匠の役には、そうしたところが反映されているようにも思う。
何より、浜辺美波がいい。
石川県出身だから、身びいきするわけではない。
声と話しぶりが、いい。
「仲良し君」
ああいう感じは、相米慎二の「翔んだカップル」(80)だよなぁ、
薬師丸ひろ子も声と、話ぶりがよかったのである。
そう思うと、何であそこでカット割るの、とか、思っちゃうのだな。
回想形式にしたことで、ノスタルジーが入るのかと思えば、そこまでではない。
そうすると、北川景子は、まったくいらない。数年であれだけ人は変わらない。
岩井俊二の「Love Letter」(95)でも、酒井美紀が中山美穂に代わって、興ざめだったのと
いっしょ。
浜辺美波は、次は「亜人」で、佐藤健の妹役だそう。
安っぽい学園ドラマの映画や、テレビのバラエティなんかには出ずに、
大事に育ててほしいなあ。
狙いは、朝ドラだろうなぁ。東宝シンデレラだし。
岩井俊二の名前を出したところで、
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のアニメ版。
新房昭之総監督、監督は武内宜之(どこかで聞いたような名前の人)
完成が大分遅れたそうな。
実写版にこだわり過ぎている。
広瀬すず演じるなずなの顔が、全く印象に残らない。
これが致命的。
美少女でなくてはならないし、一目でこんな顔とわからなくてはならないのに。
主人公の顔の幼さは、原作をひきずっているのだろうけど、
線まで、昔のアニメ風なのは、どうしてなのか。
何より、原作ドラマで省略されていた、なずなの行動の不可解なところを
説明しちゃっているところがね。
60分(賞味45分)のドラマを長くするのに、ああしちゃうとミステリアスな部分がなくなってしまい。
でもって、物語としての終わらせ方がうまくない。
期待していただけに、残念な映画だ。
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