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2015年12月18日20:29

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ふたばちゃんねるのミスティア・ローレライ

『双葉の歌姫』クリア。
今年の頭辺りに弩ハマリした『SCE_2』の制作者の過去作で、
なんか機会があったらやってみようと思っていたのを、ようやく買う踏ん切りがついたというのが
これまでのあらすじ。

どう考えても頭のおかしい『SCE_2』でこの人のやり口に慣れてしまったので、
凄い衝撃を受けるとか、そういうのはなかった。
ただ、懐かしい思い出が蘇ってきた。


その時プレイしたTRPGは、あんまりPCが介入できる余地がなくって、
出来ることといったら、英雄の帰還に立ち会うことぐらいだったのだけど、
その時、その場に居合わせることが出来たことを嬉しく思ったし、
その場に当事者として居合わせることが出来なかった自分のPLスキルを悔しく思った。
その後、その時のGMのブログを読む機会があって、
そこには、その英雄を帰還させるために
ルールブックと睨めっこしながらひたすら頭を捻ったのだと書かれていた。
形の無い物が失わないよう、必死だったのだ、と。


凄いなあと、当時の自分は思った。
今なら、当時の自分は全然分かってなかったことを知っている。


自分の作るシナリオのNPCは、
人格の無い、機能的な存在だと言われたことがある。
でも、しょうがないじゃないか。
他人の気持ちが、本当にわからないんだから。

キャラクターのことが何となくわかってきたのは、『ファンタシースターポータブル』を100時間位遊んでいた頃。
延々とハック&スラッシュを繰り返してきたこのキャラクターは
何を考えてここまで来てしまったのだろうかと、戯れに考えてみた時のことだ。

――テンプレートに沿ってしか自分を表現することが出来ない彼女は、
どこまで行っても他者に心を預けることが出来ずに、
ただただ、命が燃える瞬間と燃え尽きる場所、そして可愛いお洋服を探し求めて、
死ぬことも消えることも忘れ去られることすらできないまま、グラール太陽系をさまよい続ける。

……自分の人間性を鏡写しにしたような彼女は、
僕の記憶と人格と、プレイしてきたすべてのゲームの中から逃れることが出来ずに
以降姿を変えながら、今なお転々とゲームを旅し続けている。
命が燃える瞬間と燃え尽きる場所、そして可愛いお洋服を探し求めながら。


僕には、彼女に対する責任がある。
死ぬなり、武器を捨ててお洋服屋さんを始めるなり、なんでもいい、
僕が死ぬまで続く無限地獄ではない、彼女のおはなしを決着に至らしめる責任だ。
そうでもなきゃ、あんまりだ。

そしていつか、
そんな僕(=創造主、神)の自己憐憫さながらの同情から産み出された結末を、
果たして彼女はどう思うのだろうか。
『双葉の歌姫』は、そんなゲーム。
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