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2015年06月23日22:01

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【美術】「ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画 「マネジメントの父」が愛した日本の美」展

皆様、お今晩は。千葉市美術館にて6月28日迄開催中の「ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画「マネジメントの父」が愛した日本の美」展に駆け込んで行って参りました。


経営学の泰斗にして、「マネジメントの父」とも呼ばれる、ピーター・F・ドラッカー(1909〜2005)。世界の企業人に多大な影響を与えてきただけでなく、その幅広い専門領域と未来への洞察によって、没後10年の今ふたたび関心が高まっています。
そのドラッカーが、若き日から日本の古美術に深い愛情を寄せ、初来日の1959年からは、熱心に作品の蒐集もしていたことをご存知でしょうか。それはマネジメントに関するコンセプトのほとんどを生み出すという功績を築きあげた時期に重なります。自身により「山荘コレクション」と名付けられたそのコレクションは、稀少な室町時代の水墨画を主とする点、大変珍しく個性的なものですが、さらに、桃山時代の武人画家海北友松や、江戸時代の池大雅や浦上玉堂などの文人画、白隠などの禅画、伊藤若冲や琳派の作品も含まれています。
人口当たりでは最大の読者を持ち、特に影響が大きく深かった日本。しかしこれまでのさまざまな“ドラッカー学”の中でも、美術コレクションが意味したものについての考察は、未開拓の分野であったと言えましょう。
本展は、知られざる存在となりつつあった本コレクションを改めて調査し構成した、初公開作品を含む111点の里帰りとなるものです。コレクションの軌跡をたどり、ドラッカーその人への関心と彼が美術を通じて見た日本という視点を加えながら、新たな切り口で作品の魅力をご紹介いたします。

足の具合さえ良かったならば11日に鑑賞する予定でしたが、入院の為果たせず本日になって駆け込みで観て参りました。やはり千葉は遠い!
行くのに覚悟が居る美術館として横浜美術館と府中市美術館、一応23区内にはあるんですが陸の孤島の世田谷美術館等と比べてみても難易度は遥か上でして、場所的に西船橋か本八幡あたりにあればグッとハードルが下がるんですけどねぇ。

それは兎も角として数ある「里帰りコレクション」の中でも異彩を放っているのは「集めた人が有名過ぎる」と言う事に尽きます。

まさかマネジメントの父であるドラッカー先生が日本美術。それも室町水墨画と言う激渋のところに着目したと言うのは意外な気もするんですが、もう一つ驚いた事がありまして屋敷は広大だった筈なのですが、屏風が一つも無いのには驚きました。99パーセントが掛け軸。

大概の里帰りコレクション展では一定の割合で屏風や扇面画等もはいるのでありますが、実に迷いがありません。

日本よりも海外で評価が高い河鍋暁斎や柴田是真では無く、新しくても江戸時代迄と言う拘りは一本筋が通っているのですが、今回驚いたのは曾我蕭白の『雪景山水図』は至極マトモな傑作でして伊藤若冲や長澤芦雪の方が「らしい」絵である事でした。

もう一つ驚いたのは、今年サントリー美術館にて回顧展が予定されている久隅守景の作品が4点もあったことでして、一度に4点観れるとは思わなかったのであります。室町水墨画と江戸文人画と言う二本柱に狩野派や琳派、そして禅画も加えて「屏風が無い」事を除けば模範的な日本美術コレクターの規範を示していると言えるでしょう。


http://www.ccma-net.jp/exhibition_01.html
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