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2015年06月10日07:11

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身体の軸を通す

[あらすじ] 去りゆく私は、新入生にフィルハーモニーの意味と、
身体の軸について話した。


身体の中に軸を通すことができると、自分を中心に、同心円を描くことができる。
自分を中心に360°に意識が広がる。
逆に見れば、周囲360°の情報が、自分に集中してくる。
自分がアンテナになるのだ。
送信も受信も可能だ。

人間の感覚器官は、前に向かって付いている。
目、鼻。耳は横に付いているが、前に向いていて動かない。
意識はどうしても前方に偏る。
が、軸が通ってアンテナが立つと、意識は360°に及ぶ。
「背中に目がある」なんて言われる人は、きっとこのアンテナが立っているのだろう。

オーケストラのメンバーであれば、周囲のパートの音をよく聴くことができるし、
指揮者を目でじろじろ見なくても指揮を感じ取ることができるようになる。
音楽の場だけではなく、日常生活にも大いに役に立つ。
全方向が見えているので、人混みをすいすい歩けるようになる。
車の運転などでも、注視している方向以外にいる歩行者などにも気付くことができる。

身体の軸とは何か、答えを言ってしまえば、重心線である。
頭頂から、へその下の奥にある重心を通って、足の裏土踏まずに抜ける、
一本の線だ。

重心線が通るのが、良い姿勢だ。
重心が通ると、物は自立する。
筋力を使わずに立っていられる。
すると、膝だの腰だの背だの肩だのが痛むということが無い。

実際に身体を使って一緒にやってみるのが一番だが、
ブログだからポイントを書くしか無いやね。
・頭頂の位置を確認する。
・足の位置は肩幅くらい。広げ過ぎない。
・体重は、土踏まずの内寄り、前寄りに乗せる。
 草履を履くと意識しやすい。
・後頭部を斜め後ろ上方に引っ張られる感覚で、顎を引く。
 のどを詰めるように顎を引くのは間違い。
・へその下を、引く。後ろに引くのではなく、自分の内部へ引く。
・膝は反らさない。いつでも抵抗なく膝が曲がる位置。
・操り人形のように、頭のてっぺんから吊られているような感覚。
 人形師が糸をくいっくいっと揺らしたイメージで、
 膝を軽く曲げて身体を上下に揺すってみる。
 人形師が持っているのは、頭頂の糸だけだ。
 腕や足の糸はだらんとゆるんでいる。

これが、立ち方。
立てるようになると、座れるようになる。

重心が通ると、立つことや座ることで余計な筋肉の緊張がなくなる。
すると、指先がよく動くようになる。
楽器の演奏や練習に、とても重要なことだ。
あるフレーズがどうしてもできるようにならない時、
座り直してみるだけで、できたりする。
楽器指導は、この立ち方から始める必要がある。

・胸の前で合掌する。
・空中で、手の位置は動かさないまま、まっすぐしゃがむ。
 おすもうさんが土俵際でしゃがむ時の蹲踞の姿勢になる。
・そのまままたまっすぐ立ち上がる。
 その間、合掌した手の位置は動かさない。

これがすんなりできるなら、重心線がかなり整っている証拠だ。
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