mixiユーザー(id:363005)

2015年03月22日18:01

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ROE至上主義

企業のカネ余りが縮小しつつあるのだそうで。リンク先の記事は投資が活発になっているからと説明しているけれど、財務省の法人統計企業調査を見れば、設備投資の動向と資金余剰の動きが直接リンクしていないことは明らか。設備投資がここに来て急に活発になっている事実はない。
ここからはワタクシの推測になるけれど、足元で資金余剰が急速に縮小しているのは、やれスチュワードシップ・コードやらコーポレートガバナンス・コードやらが日本中で唱えられて、使いもしないキャッシュを企業の中で積み上げておくのは悪だという風潮が出てきたからではないかな。使わないのなら配当として株主に返すか、自社株買いでもしなさいということで。
一般論としてファイナンス理論に照らせば間違った話ではないのだけれど、ROEが高ければ高いほど良いという考え方を推し進めすぎると、自己資本をどんどん縮めることになって、財務の安定性を損ないかねない。株主にしてみれば最終的にリスクを負っているのは自分たちなのだから何が悪いかという理屈になるが、その他のステークホルダー、例えば債権者にせよ従業員にせよ、一定のリスクは負っているわけだし、特に雇用の流動性が低い日本社会では従業員のリスクは大きい。
結論としては、何事もバランスが大事ということかと。

■企業の「カネ余り」縮小 資金余剰が3分の1に
(朝日新聞デジタル - 03月22日 14:04)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3332318
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