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2014年12月20日07:15
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羽村市さんぽ「鳩胸坂(小作坂)から根搦坂・一峰院」
羽村市さんぽ「鳩胸坂(小作坂)から根搦坂・一峰院」
○「懐古の井戸」(小作台1-16)
青梅線小作駅の東口構内にあるのが「懐古の井戸」です。明治27年11月青梅〜立川間に青梅鉄道が開通した際、地元住民の寄付金で掘られました。深さが27mもあり、当時としては大変な工事でしたが、後にこの井戸が多くの地元住民の生活を支えることになりました。
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○「鳩胸坂(小作坂)」(小作台4-14)
小作駅西口からまっすぐ西に向かうと小作緑地(加美緑地)があり、その緑地の南側、小作坂下交差点と小作坂上交差点の間に「鳩胸坂」(小作坂)があります。坂下の説明板に次の説明があります。
《この坂の名称は、頂上近くが急で鳩の胸に似ているからだと言われています。 この辺りには、たくさんの 長く急な坂がありますが、この坂はいくつかの街道や小作の駅に結びついて利用が多かったようです。かつては、上の畑に通うため、朝早くから重いたい肥などを運ぶ荷車の音や、掛け声が村中にこだまし、当時の人たちが、汗をふきふき荷車とともに登った苦労がしのばれます。小作の人たちはもちろん、多摩川南岸の人たちも、この坂を登り武蔵野台地を踏んで江戸へ、あるいは霞丘陵を越えて秩父,・上州路へと歩みを進めたことでしょう｡》
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【馬頭観音と旧青梅坂(旧青梅街道)】
坂下のガソリンスタンドの裏手に「馬頭観音」があります。奥多摩街道(青梅街道、青梅坂)の北側に、「旧青梅街道」が一部残っておりこれが「旧青梅坂」です。途中舗装されていない雑草に覆われた崖沿いの旧道を上ると、加美緑地の北側に出ます。
○「松本神社」(羽西3-7)
馬頭観音の前を北に行くと「松本神社」があります。奥多摩街道(青梅街道、青梅坂)の台地下になります。旧小作集落の鎮守で、建久年間(1190〜99)伊豆の豪族、河津祐康の家臣が当地に入植し、山城国の稲荷神社の御分霊を遷して村の鎮守としたといいます。明治2年に社名が改められるまで稲荷大明神といわれました。本殿は現存する棟札から、天保11年（1840）に宮大工小林藤馬によって造られたことがわかります。一間社流造の社殿は藤馬の作としては珍しく質素な彫刻にまとめられています。
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【尾張家御鷹場境石杭】
本殿左に「尾張家御鷹場境石杭」があり、説明板に次の説明があります。
《御鷹場とは、将軍や大名が鷹狩りをする場所である。よく飼い馴らした鷹を空中に放して、飛んでいる鳥を捕えさせる狩猟方法であるが、江戸時代には実用の域を離れて、ただ武士の身体のたんれんを兼ねた遊猟となっている。寛永10年（1633）、北は川越（埼玉県）近くの村々から、南は小金井、国分寺、東は引又（志木市）、西は羽村に到る広い地域が尾張家の御鷹場に指定された。その境域は、ほぼ20�匯擁�に及び、その範囲は「尾張家御鷹場」と記した83本の境石杭によって示されている。羽村には4本の境石杭があり、ここのある石杭は小作 (おざく)村にあった23号杭で、拓本と写真を参考に現地に原寸で復元したものである。》
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【宮坂と西坂】
松本神社の鳥居前から右に「宮坂」、左に「西坂」が分かれて上り、両方の坂とも奥多摩街道の青梅坂に出ます。
○「小作の宝篋印塔」(羽西3-6)
松本神社の南、羽西3丁目の共同墓地内に「小作の宝篋印塔」があります。中世期応永年間の宝篋印塔で、伊奈石で作られ、塔の形態は典型的な関東型を呈します。この時期に西多摩地方を治めていた三田氏との関連が深い石塔と考えられます。同地には、「至徳4年」の銘のある宝篋印塔の残欠や、応永年記の板碑、その他の五輪塔や石造物なども所在しています。
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○「小作の渡し跡（友田の渡し跡、多摩川橋）」(羽西2-3)
多摩川橋東詰の下に小作の渡し（友田の渡し）があり、対岸の友田（青梅市）と結んでいました。説明板に次の説明があります。
《小作の渡しは、友田(青梅市)と小作(羽村市)を結ぶ渡し舟だった。青梅市側では「友田の渡し」、対岸の 羽村市側では 「小作の渡し」 と呼ばれたらしい。明治43年に「搬軌」が作られ、大正9年に吊橋の多摩川橋ができて廃止された。》
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○「小作取水堰と沈砂池」(羽西2-5)
多摩川橋の下流に「小作取水堰」があります。幅133ｍの可動堰で昭和55年の完成です。ここから多摩川の水を取水し、「沈砂池」から地下導水管により狭山湖・多摩湖に貯水し、東村山浄水場及び境浄水場へ送水しています。
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○「グリーントリム公園」(羽西1-2)
「グリーントリム公園」は、雑木林の中にある自然味たっぷりの公園です。横に細長い地形で、高学年の子ども達もアスレチックなどで遊びを満喫できます。
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○「根搦（ねがらみ）坂」(羽加美2-16)
グリーントリム公園と羽加美緑地公園の間をカーブして、南に下る宮地街道に「根搦（ねがらみ）坂」があります。「根搦」という屋号を持つ名主の山林があるための坂名だそうです。坂のまわりには、グリーントリム公園・根搦坂公園・羽加美緑地の山林が広がりいい雰囲気です。昔は草木が茂り、もっと細く荷車がやっと通れる程度で、大雨の時は石が出て牛馬が難儀しました。坂の途中にある説明板によると、戦時中、この森の中には飛行機工場があったといいます。「半地下」と書かれていますから、崖の段差を利用して防空壕のようになっていたのでしょう。のどかそうに見える景色の中にも、まだ戦争の跡が隠れています。
【根搦坂公園】
根搦坂を挟んで、グリーントリム公園と根搦坂公園があります。根搦坂公園は、遊歩道が整備されていて森林浴が楽しめます。
【羽加美緑地公園】
羽加美2丁目に「羽加美緑地公園」があります。
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○「阿蘇神社」(羽加美4-6)
羽加美4丁目の多摩川沿いに「阿蘇神社」があります。社伝によると、推古天皇9年（601）に創建されたといわれる古社で、933年に平将門が社殿を造営し、古来多摩川を望む崖の上に鎮座しています。1598年に徳川家康参詣し、その後も徳川家光・綱吉・吉宗など、徳川将軍からの朱印状が続きます。その長い歴史の道筋を偲ばせ、文化の歩みの奥深さを感じられる神社です。
【木彫狛犬】
阿蘇神社に阿形の木彫狛犬が伝わります。市内に残る最古の彫刻で平安時代後期の作と推定され、檜の一木造で顔面は磨耗が激しいものの、愛嬌のある可愛らしい面相です。本殿に安置され、信仰の対象にもなっていたようです。
【中世瓦】
阿蘇神社の境内から出土した、14世紀前半から中頃に製作された瓦類です。大きな鼻を持つ鬼瓦、左巻きの三巴文の軒丸瓦、陽刻下向き剣頭文の軒平瓦、丸瓦、平瓦など。室町時代の西多摩周辺では瓦葺の社殿は大変少なく、神社の歴史と規模が偲ばれます。
【神輿】
阿蘇神社の神輿は、市内の神社本殿等を多く手掛けた宮大工小林藤馬によって、江戸時代末期に制作されました。中世の特色も強く反映され、神輿全体の装飾も非常に優れています。
【シイの木(御神木)】
本堂左奥に、樹齢が800年とも1,000年ともいわれている御神木の「シイの木」があります。東京都指定天然記念物です。
【吉祥寺跡】
阿蘇神社入口の隣には、かつて一峰院末寺の「吉祥寺」というお寺がありました。中世には小田原北条氏の祈願寺として栄えたようですが、江戸時代には無住となり火災にあって廃寺となってしまいました。現在は墓地のみが残されており、墓地の西の畑に説明板があります。
【伝三田雅楽之助平将定等の墓】
阿蘇神社南参道脇の林の中(老人いこいの里裏)に、宝篋印塔1基と五輪塔2基があります。この五輪塔のうちどちらか1基が「三田雅楽之助平将定（みたうたのすけたいらのまささだ）の墓」と伝えられています。三田将定は一峰院の開基として一峰院縁起に記されており、中世期にこの地方を治めた三田氏の一族です。五輪塔、宝篋印塔とも江戸時代以降の形式であり、墓との直接的な関連は不明です。
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○「一峰院」(羽加美4-12)
阿蘇神社の南東、多摩川沿いの水田地帯を前にした段丘に「一峰院」(いっぽういん)があります。応永31年（1424）、青梅の勝沼城主三田雅楽之助平将定の開基とされます。赤松などの木々が茂る中に、どっしりした構えの山門(鐘楼門)があり、その奥に均整のとれた本堂があります。
【鐘楼門】
文政2年（1819）頃の建築といわれる山門は、楼門と鐘楼を兼ねた珍しい形式のもので、楼上に釣られていた鐘は玉川上水の出水など危急の際、村人に知らせるために打ち鳴らされたと伝えられています。江戸時代末期の建立で、宮大工小林藤馬の手によるものです。非常に軽快で均整のとれた外観と、細かな彫刻のバランスが美しい建物です。
【十一面観音坐像】
一峰院の本尊である十一面観音坐像は、寄木造り、玉眼嵌入の尊像で、厳しい表情とがっしりした体躯に作られ、非常に存在感があります。
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○「間の坂(沢の坂、間坂街道)」(羽中4-1)
奥多摩街道の間坂交差点から南方向に下る坂が「間の坂(あいのさか)」(沢の坂)です。説明板に次の説明があります。
《この坂は、中世の豪族三田氏と小宮氏が、領地の境としたところから「あいのさか」と呼ばれ、後に「間坂(まざか)」と呼び, 間坂集落の地名になったといわれています｡ 坂の下は白木･宮ノ下など羽村でも古い集落で、坂を登りつめた段丘上は「天竺」(てんじく)と呼ばれる珍しい地名の所です。またこの坂を「沢の坂」とも呼び、坂の石垣からはいつも清水が湧いていて、カニやイモリがいたり、ドジョウものぼってくる沢でした｡春祭りになると山車を引き上げる木やりの声をひときわ高く張り上げる坂で、手車の時代には田んぼや水車場への往復や製糸工場への荷車の上り下りに、苦労の多かった坂でもありました｡》
奥多摩街道から北に上る道を「間坂(まさか)街道」と名づけられています。緩やかに右カーブで登っていきますが、その先が「天竺」になります。現在では、「天竺運動公園」(羽中2-1)に名前を残すのみです。
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【白木(羽村発祥の地)】
一峰院の南面は、「白木」という羽村発祥の地であるとの伝承が残されています。間坂下の白木集落前に白木の説明板があります。
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○「八幡稲荷神社」(羽中3-11)
間坂交差点の北東に「八幡稲荷神社」があります。稲荷神と八幡神が合祀されているため、八幡稲荷神社となっていますが、地元の方は間坂の稲荷様と呼んでいます。もとは根搦（ねがらみ）水田前にあった坂本家の屋敷神であったようですが、稲荷講の人によってこの地に祀られました。社の扁額には｢倉稲魂(うかのみたま)社｣と書かれており、手水舎には｢蒼生魂稲荷神社｣と書かれています。社の奥には池があり、豊富な湧水が流れ出ていて鯉がいます。
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○「玉川神社」(羽中4-1)
八幡稲荷神社の南、奥多摩街道沿いに「玉川神社」があります。寿永年間（1182〜1185年）の畠山重忠一族が信州諏訪神社から勧請したといいます。もともとは諏訪宮・多摩大明神とも称し、祭神は、建御名方命・大山祇命です。明治15年に旧根岸地区の日枝神社を吸収合併し、現在の玉川神社と改称しました。
【羽村の学校発祥の地】
羽村の学校教育は明治6年に、禅林寺・禅福寺・一峰院などを仮校舎として始まりました。明治10年に間口八間（15ｍ）奥行き四間の二階建て校舎が玉川神社敷地内で完成し、西多摩小学校として羽村と五ノ神村の生徒150人が学ぶようになります。明治34年に、生徒数が500人となり第一中学校に移転します。
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○「宮ノ下運動公園」(羽加美4-875)
多摩川の河川敷にあるのが「宮の下運動公園」です。公園と多摩川の間には雑木林がありましたが、現在は景観がとても美しくなっています。
【大正土手と一本杉】
宮ノ下運動公園の入口、多摩川の土手下に石碑と大きな一本の杉の木(枯れて伐採)がありました。説明板に次の説明があります。
《多摩川べりのこの一帯は、根挧前(ねがらみまえ)といい、羽村市唯一の水田地帯です。明治末期、二回にわたる洪水で田畑が水没したことから、東京市(当時）が、大正2年に本格的な護岸工事に着手、同12年に一本杉前護岸工事を完成させ、この地域の水防体勢が整備されました。大正時代に造られたということで「大正土手」と呼ばれていますが、平成6年に新たに改修工事が行われ、桜並木が一新されました。またこの土手は市民の散歩コースとしても親しまれています。大正時代の工事以前から土手上に孤立していた大杉には「一本杉」の名があり、対岸の丸山から狐火が飛んだなどの言い伝えが残されています。》
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【羽村堰上草花公園】(羽中4-17)
宮ノ下運動公園に続いて「羽村堰上草花公園」があります。草花は地名です。
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○「根搦前水田」(羽加美4-25)
宮ノ下運動公園から東に向かうと「根搦前(ねがらみまえ)水田」があります。根搦前水田は約8haの水田地帯で、チューリップやシャクナゲなどの景観植物が季節ごとに咲き乱れます。4月に行われるチューリップまつりは、チューリップの摘み取り、農産物・切花直売、模擬店、そして、なんと20万本のチューリップを上空から観賞してしまう、熱気球体験など盛りだくさんの催し物が行われます。昭和63年に「花いっぱい運動」の配布用球根を増やすために、羽村市花と緑の事業団がチューリップの植栽管理を水田所有の農家数件に有償でお願いしたことが始まりです。水田を利用して植栽しているのは、6月〜10月は稲作で水田を使用していますが、11月〜5月は休耕田となるため、チューリップ植栽を稲作の裏作として行い、水田を有効利用しようと始まったものです。当初は、球根を増やすことを目的に行っていましたが、年々口コミ等で来訪者が増えてきたため、平成5年に「TAMAらいふ21」事業で広く宣伝を行い、観賞用としたところ一躍有名となりました。現在では、関東最大級のチューリップ畑となっています。
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○「踊子草公園」(羽中4-14)
根搦前水田の近くに「踊子草公園」があります。自生しているオドリコソウを保護する目的で作られた公園です。見ごろは、根搦前水田でチューリップが咲く4月ころです。
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○「禅福寺」(羽中4-5)
奥多摩街道沿いに「禅福寺」があります。応安5年(1372）将軍足利義満が建長寺の無二法一禅師を開山として、広大な寺領を与えたのに始まるとされます。江戸時代にも高十三石の朱印が与えられ、諸役免除されたと伝えられていますが、数度の火災により堂宇を焼失し、古記録もほとんど残っていないため明らかではありません。
【山門】
禅福寺の正面に建つ山門は、切妻造の四脚門で、市内でも稀な茅葺きの建造物です。寺伝では寛正3年（1462）の建立と伝えられていますが、棟札や墨書などがないため、時代判定できる資料が少なく実際の建立年代は不明です。
【文殊菩薩坐像】
禅福寺の本尊で、うずくまる獅子の上に据えられた蓮華座に結跏趺坐する文殊菩薩坐像です。江戸時代前期の製作とされ、金銅製の宝冠を頂き、胸に珱珞を付ける容姿は非常にきらびやかで、像の底には漆の痕跡も残されています。
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○「雨乞坂 (安藤坂・田んぼ坂)」(羽中4-12)
禅福寺の西で旧奥多摩街道（水上公園通）が多摩川の方へ下るところに「雨乞坂」(安藤坂、田んぼ坂とも呼ばれます)があり、この坂の先には田園地帯(根搦前水田)が広がっています。案内表示には、雨乞坂とあります。それぞれの坂名の由来ですが、「雨乞坂」は、むかしひでりの時、この地区の人達は松の木で作った龍頭をかついで、この街道（坂）を裸で駆け下り丸山下の渕に沈めて雨乞いをしたからです。「安藤坂」は、安藤紋右衛門という首切り役人の屋敷が坂のそばにあり、屋敷跡は代々たたりがあるというので今は藪になっています。「田んぼ坂」は、坂下に広がる田んぼ(根搦前水田)があるからで、坂上に「田甫（たんぼ）坂」と読める小さな石碑があります。ちなみに羽村市の七街道とは、雨乞・川崎・美原・宮地・間坂・田ノ上・根岸の各街道のことです。
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○「根岸坂(根岸街道)」(羽中3-18)
新奥多摩街道から北東に上る根岸街道を「根岸坂」といいます。坂上を進むと護国神社にでます。古くからの地名による坂名です。
【根岸地蔵堂】(羽中3-19)
根岸坂下の新奥多摩街道近くに「根岸地蔵堂」があります。説明板に次の説明があります。
《根岸は古くからの地名で、昔から「根岸の地蔵さま」と呼ばれ、ご利益があるということから、周辺の信仰を集めています。近年まで地蔵講があり、9月24日の縁日には、講中で念仏を唱たり、芝居もかかるほどでした。この付近には、かんなんどう（観音堂のこと）と呼ばれた建物や墓地などもありましたが、今は地蔵堂を残すのみとなりました。石地蔵は、いつ、誰が、どんな趣旨で造立したものか分かりません。堂の隣にある「万れい塔」は安永8年（1779）の造立で、全ての霊を供養するものです。》
【万旲（ばんれい）塔】
地蔵堂の隣に「万旲（ばんれい）塔」があります。安永8年（1779）の建立で、すべての霊の供養塔です。
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○「護国神社」(羽中3-6)
根岸坂(根岸街道)を上ると、羽村一中学校の隣に「護国神社」があります。もともと招魂社といわれ、明治39年羽村出身で日清・日露戦争で戦死した人々の英霊を祀るために創建されました。境内に明治時代に活躍した当地の教育者、佐々蔚の顕彰碑などがあります。
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【まちづくり百年発祥の地記念碑】(羽東3丁目)
護国神社の向かい側にシルバー人材センターがあり, その入口脇に「まちづくり百年発祥の地記念碑」があります。
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○「青梅街道井戸跡」(羽東1-27)
羽村駅西口に近い羽東1丁目交差点の北角に「青梅街道井戸跡」があります。ここは、一中通りと旧青梅街道(旧鎌倉街道)の交差するところです。説明板によると、明治18年に羽村(町)の島田善助氏が私財を拠出して掘られた井戸で、街道を行き来する人や農作業をする人々の役に立ちました。明治27年に青梅鉄道が開通し、井戸は村に寄付され町の発展に寄与しました。
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○「懐古の井戸」(小作台1-16)
青梅線小作駅の東口構内にあるのが「懐古の井戸」です。明治27年11月青梅〜立川間に青梅鉄道が開通した際、地元住民の寄付金で掘られました。深さが27mもあり、当時としては大変な工事でしたが、後にこの井戸が多くの地元住民の生活を支えることになりました。
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○「鳩胸坂(小作坂)」(小作台4-14)
小作駅西口からまっすぐ西に向かうと小作緑地(加美緑地)があり、その緑地の南側、小作坂下交差点と小作坂上交差点の間に「鳩胸坂」(小作坂)があります。坂下の説明板に次の説明があります。
《この坂の名称は、頂上近くが急で鳩の胸に似ているからだと言われています。 この辺りには、たくさんの 長く急な坂がありますが、この坂はいくつかの街道や小作の駅に結びついて利用が多かったようです。かつては、上の畑に通うため、朝早くから重いたい肥などを運ぶ荷車の音や、掛け声が村中にこだまし、当時の人たちが、汗をふきふき荷車とともに登った苦労がしのばれます。小作の人たちはもちろん、多摩川南岸の人たちも、この坂を登り武蔵野台地を踏んで江戸へ、あるいは霞丘陵を越えて秩父,・上州路へと歩みを進めたことでしょう｡》
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【馬頭観音と旧青梅坂(旧青梅街道)】
坂下のガソリンスタンドの裏手に「馬頭観音」があります。奥多摩街道(青梅街道、青梅坂)の北側に、「旧青梅街道」が一部残っておりこれが「旧青梅坂」です。途中舗装されていない雑草に覆われた崖沿いの旧道を上ると、加美緑地の北側に出ます。
○「松本神社」(羽西3-7)
馬頭観音の前を北に行くと「松本神社」があります。奥多摩街道(青梅街道、青梅坂)の台地下になります。旧小作集落の鎮守で、建久年間(1190〜99)伊豆の豪族、河津祐康の家臣が当地に入植し、山城国の稲荷神社の御分霊を遷して村の鎮守としたといいます。明治2年に社名が改められるまで稲荷大明神といわれました。本殿は現存する棟札から、天保11年（1840）に宮大工小林藤馬によって造られたことがわかります。一間社流造の社殿は藤馬の作としては珍しく質素な彫刻にまとめられています。
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【尾張家御鷹場境石杭】
本殿左に「尾張家御鷹場境石杭」があり、説明板に次の説明があります。
《御鷹場とは、将軍や大名が鷹狩りをする場所である。よく飼い馴らした鷹を空中に放して、飛んでいる鳥を捕えさせる狩猟方法であるが、江戸時代には実用の域を離れて、ただ武士の身体のたんれんを兼ねた遊猟となっている。寛永10年（1633）、北は川越（埼玉県）近くの村々から、南は小金井、国分寺、東は引又（志木市）、西は羽村に到る広い地域が尾張家の御鷹場に指定された。その境域は、ほぼ20�匯擁�に及び、その範囲は「尾張家御鷹場」と記した83本の境石杭によって示されている。羽村には4本の境石杭があり、ここのある石杭は小作 (おざく)村にあった23号杭で、拓本と写真を参考に現地に原寸で復元したものである。》
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【宮坂と西坂】
松本神社の鳥居前から右に「宮坂」、左に「西坂」が分かれて上り、両方の坂とも奥多摩街道の青梅坂に出ます。
○「小作の宝篋印塔」(羽西3-6)
松本神社の南、羽西3丁目の共同墓地内に「小作の宝篋印塔」があります。中世期応永年間の宝篋印塔で、伊奈石で作られ、塔の形態は典型的な関東型を呈します。この時期に西多摩地方を治めていた三田氏との関連が深い石塔と考えられます。同地には、「至徳4年」の銘のある宝篋印塔の残欠や、応永年記の板碑、その他の五輪塔や石造物なども所在しています。
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○「小作の渡し跡（友田の渡し跡、多摩川橋）」(羽西2-3)
多摩川橋東詰の下に小作の渡し（友田の渡し）があり、対岸の友田（青梅市）と結んでいました。説明板に次の説明があります。
《小作の渡しは、友田(青梅市)と小作(羽村市)を結ぶ渡し舟だった。青梅市側では「友田の渡し」、対岸の 羽村市側では 「小作の渡し」 と呼ばれたらしい。明治43年に「搬軌」が作られ、大正9年に吊橋の多摩川橋ができて廃止された。》
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○「小作取水堰と沈砂池」(羽西2-5)
多摩川橋の下流に「小作取水堰」があります。幅133ｍの可動堰で昭和55年の完成です。ここから多摩川の水を取水し、「沈砂池」から地下導水管により狭山湖・多摩湖に貯水し、東村山浄水場及び境浄水場へ送水しています。
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○「グリーントリム公園」(羽西1-2)
「グリーントリム公園」は、雑木林の中にある自然味たっぷりの公園です。横に細長い地形で、高学年の子ども達もアスレチックなどで遊びを満喫できます。
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○「根搦（ねがらみ）坂」(羽加美2-16)
グリーントリム公園と羽加美緑地公園の間をカーブして、南に下る宮地街道に「根搦（ねがらみ）坂」があります。「根搦」という屋号を持つ名主の山林があるための坂名だそうです。坂のまわりには、グリーントリム公園・根搦坂公園・羽加美緑地の山林が広がりいい雰囲気です。昔は草木が茂り、もっと細く荷車がやっと通れる程度で、大雨の時は石が出て牛馬が難儀しました。坂の途中にある説明板によると、戦時中、この森の中には飛行機工場があったといいます。「半地下」と書かれていますから、崖の段差を利用して防空壕のようになっていたのでしょう。のどかそうに見える景色の中にも、まだ戦争の跡が隠れています。
【根搦坂公園】
根搦坂を挟んで、グリーントリム公園と根搦坂公園があります。根搦坂公園は、遊歩道が整備されていて森林浴が楽しめます。
【羽加美緑地公園】
羽加美2丁目に「羽加美緑地公園」があります。
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○「阿蘇神社」(羽加美4-6)
羽加美4丁目の多摩川沿いに「阿蘇神社」があります。社伝によると、推古天皇9年（601）に創建されたといわれる古社で、933年に平将門が社殿を造営し、古来多摩川を望む崖の上に鎮座しています。1598年に徳川家康参詣し、その後も徳川家光・綱吉・吉宗など、徳川将軍からの朱印状が続きます。その長い歴史の道筋を偲ばせ、文化の歩みの奥深さを感じられる神社です。
【木彫狛犬】
阿蘇神社に阿形の木彫狛犬が伝わります。市内に残る最古の彫刻で平安時代後期の作と推定され、檜の一木造で顔面は磨耗が激しいものの、愛嬌のある可愛らしい面相です。本殿に安置され、信仰の対象にもなっていたようです。
【中世瓦】
阿蘇神社の境内から出土した、14世紀前半から中頃に製作された瓦類です。大きな鼻を持つ鬼瓦、左巻きの三巴文の軒丸瓦、陽刻下向き剣頭文の軒平瓦、丸瓦、平瓦など。室町時代の西多摩周辺では瓦葺の社殿は大変少なく、神社の歴史と規模が偲ばれます。
【神輿】
阿蘇神社の神輿は、市内の神社本殿等を多く手掛けた宮大工小林藤馬によって、江戸時代末期に制作されました。中世の特色も強く反映され、神輿全体の装飾も非常に優れています。
【シイの木(御神木)】
本堂左奥に、樹齢が800年とも1,000年ともいわれている御神木の「シイの木」があります。東京都指定天然記念物です。
【吉祥寺跡】
阿蘇神社入口の隣には、かつて一峰院末寺の「吉祥寺」というお寺がありました。中世には小田原北条氏の祈願寺として栄えたようですが、江戸時代には無住となり火災にあって廃寺となってしまいました。現在は墓地のみが残されており、墓地の西の畑に説明板があります。
【伝三田雅楽之助平将定等の墓】
阿蘇神社南参道脇の林の中(老人いこいの里裏)に、宝篋印塔1基と五輪塔2基があります。この五輪塔のうちどちらか1基が「三田雅楽之助平将定（みたうたのすけたいらのまささだ）の墓」と伝えられています。三田将定は一峰院の開基として一峰院縁起に記されており、中世期にこの地方を治めた三田氏の一族です。五輪塔、宝篋印塔とも江戸時代以降の形式であり、墓との直接的な関連は不明です。
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○「一峰院」(羽加美4-12)
阿蘇神社の南東、多摩川沿いの水田地帯を前にした段丘に「一峰院」(いっぽういん)があります。応永31年（1424）、青梅の勝沼城主三田雅楽之助平将定の開基とされます。赤松などの木々が茂る中に、どっしりした構えの山門(鐘楼門)があり、その奥に均整のとれた本堂があります。
【鐘楼門】
文政2年（1819）頃の建築といわれる山門は、楼門と鐘楼を兼ねた珍しい形式のもので、楼上に釣られていた鐘は玉川上水の出水など危急の際、村人に知らせるために打ち鳴らされたと伝えられています。江戸時代末期の建立で、宮大工小林藤馬の手によるものです。非常に軽快で均整のとれた外観と、細かな彫刻のバランスが美しい建物です。
【十一面観音坐像】
一峰院の本尊である十一面観音坐像は、寄木造り、玉眼嵌入の尊像で、厳しい表情とがっしりした体躯に作られ、非常に存在感があります。
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○「間の坂(沢の坂、間坂街道)」(羽中4-1)
奥多摩街道の間坂交差点から南方向に下る坂が「間の坂(あいのさか)」(沢の坂)です。説明板に次の説明があります。
《この坂は、中世の豪族三田氏と小宮氏が、領地の境としたところから「あいのさか」と呼ばれ、後に「間坂(まざか)」と呼び, 間坂集落の地名になったといわれています｡ 坂の下は白木･宮ノ下など羽村でも古い集落で、坂を登りつめた段丘上は「天竺」(てんじく)と呼ばれる珍しい地名の所です。またこの坂を「沢の坂」とも呼び、坂の石垣からはいつも清水が湧いていて、カニやイモリがいたり、ドジョウものぼってくる沢でした｡春祭りになると山車を引き上げる木やりの声をひときわ高く張り上げる坂で、手車の時代には田んぼや水車場への往復や製糸工場への荷車の上り下りに、苦労の多かった坂でもありました｡》
奥多摩街道から北に上る道を「間坂(まさか)街道」と名づけられています。緩やかに右カーブで登っていきますが、その先が「天竺」になります。現在では、「天竺運動公園」(羽中2-1)に名前を残すのみです。
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【白木(羽村発祥の地)】
一峰院の南面は、「白木」という羽村発祥の地であるとの伝承が残されています。間坂下の白木集落前に白木の説明板があります。
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○「八幡稲荷神社」(羽中3-11)
間坂交差点の北東に「八幡稲荷神社」があります。稲荷神と八幡神が合祀されているため、八幡稲荷神社となっていますが、地元の方は間坂の稲荷様と呼んでいます。もとは根搦（ねがらみ）水田前にあった坂本家の屋敷神であったようですが、稲荷講の人によってこの地に祀られました。社の扁額には｢倉稲魂(うかのみたま)社｣と書かれており、手水舎には｢蒼生魂稲荷神社｣と書かれています。社の奥には池があり、豊富な湧水が流れ出ていて鯉がいます。
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○「玉川神社」(羽中4-1)
八幡稲荷神社の南、奥多摩街道沿いに「玉川神社」があります。寿永年間（1182〜1185年）の畠山重忠一族が信州諏訪神社から勧請したといいます。もともとは諏訪宮・多摩大明神とも称し、祭神は、建御名方命・大山祇命です。明治15年に旧根岸地区の日枝神社を吸収合併し、現在の玉川神社と改称しました。
【羽村の学校発祥の地】
羽村の学校教育は明治6年に、禅林寺・禅福寺・一峰院などを仮校舎として始まりました。明治10年に間口八間（15ｍ）奥行き四間の二階建て校舎が玉川神社敷地内で完成し、西多摩小学校として羽村と五ノ神村の生徒150人が学ぶようになります。明治34年に、生徒数が500人となり第一中学校に移転します。
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○「宮ノ下運動公園」(羽加美4-875)
多摩川の河川敷にあるのが「宮の下運動公園」です。公園と多摩川の間には雑木林がありましたが、現在は景観がとても美しくなっています。
【大正土手と一本杉】
宮ノ下運動公園の入口、多摩川の土手下に石碑と大きな一本の杉の木(枯れて伐採)がありました。説明板に次の説明があります。
《多摩川べりのこの一帯は、根挧前(ねがらみまえ)といい、羽村市唯一の水田地帯です。明治末期、二回にわたる洪水で田畑が水没したことから、東京市(当時）が、大正2年に本格的な護岸工事に着手、同12年に一本杉前護岸工事を完成させ、この地域の水防体勢が整備されました。大正時代に造られたということで「大正土手」と呼ばれていますが、平成6年に新たに改修工事が行われ、桜並木が一新されました。またこの土手は市民の散歩コースとしても親しまれています。大正時代の工事以前から土手上に孤立していた大杉には「一本杉」の名があり、対岸の丸山から狐火が飛んだなどの言い伝えが残されています。》
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【羽村堰上草花公園】(羽中4-17)
宮ノ下運動公園に続いて「羽村堰上草花公園」があります。草花は地名です。
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○「根搦前水田」(羽加美4-25)
宮ノ下運動公園から東に向かうと「根搦前(ねがらみまえ)水田」があります。根搦前水田は約8haの水田地帯で、チューリップやシャクナゲなどの景観植物が季節ごとに咲き乱れます。4月に行われるチューリップまつりは、チューリップの摘み取り、農産物・切花直売、模擬店、そして、なんと20万本のチューリップを上空から観賞してしまう、熱気球体験など盛りだくさんの催し物が行われます。昭和63年に「花いっぱい運動」の配布用球根を増やすために、羽村市花と緑の事業団がチューリップの植栽管理を水田所有の農家数件に有償でお願いしたことが始まりです。水田を利用して植栽しているのは、6月〜10月は稲作で水田を使用していますが、11月〜5月は休耕田となるため、チューリップ植栽を稲作の裏作として行い、水田を有効利用しようと始まったものです。当初は、球根を増やすことを目的に行っていましたが、年々口コミ等で来訪者が増えてきたため、平成5年に「TAMAらいふ21」事業で広く宣伝を行い、観賞用としたところ一躍有名となりました。現在では、関東最大級のチューリップ畑となっています。
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○「踊子草公園」(羽中4-14)
根搦前水田の近くに「踊子草公園」があります。自生しているオドリコソウを保護する目的で作られた公園です。見ごろは、根搦前水田でチューリップが咲く4月ころです。
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○「禅福寺」(羽中4-5)
奥多摩街道沿いに「禅福寺」があります。応安5年(1372）将軍足利義満が建長寺の無二法一禅師を開山として、広大な寺領を与えたのに始まるとされます。江戸時代にも高十三石の朱印が与えられ、諸役免除されたと伝えられていますが、数度の火災により堂宇を焼失し、古記録もほとんど残っていないため明らかではありません。
【山門】
禅福寺の正面に建つ山門は、切妻造の四脚門で、市内でも稀な茅葺きの建造物です。寺伝では寛正3年（1462）の建立と伝えられていますが、棟札や墨書などがないため、時代判定できる資料が少なく実際の建立年代は不明です。
【文殊菩薩坐像】
禅福寺の本尊で、うずくまる獅子の上に据えられた蓮華座に結跏趺坐する文殊菩薩坐像です。江戸時代前期の製作とされ、金銅製の宝冠を頂き、胸に珱珞を付ける容姿は非常にきらびやかで、像の底には漆の痕跡も残されています。
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○「雨乞坂 (安藤坂・田んぼ坂)」(羽中4-12)
禅福寺の西で旧奥多摩街道（水上公園通）が多摩川の方へ下るところに「雨乞坂」(安藤坂、田んぼ坂とも呼ばれます)があり、この坂の先には田園地帯(根搦前水田)が広がっています。案内表示には、雨乞坂とあります。それぞれの坂名の由来ですが、「雨乞坂」は、むかしひでりの時、この地区の人達は松の木で作った龍頭をかついで、この街道（坂）を裸で駆け下り丸山下の渕に沈めて雨乞いをしたからです。「安藤坂」は、安藤紋右衛門という首切り役人の屋敷が坂のそばにあり、屋敷跡は代々たたりがあるというので今は藪になっています。「田んぼ坂」は、坂下に広がる田んぼ(根搦前水田)があるからで、坂上に「田甫（たんぼ）坂」と読める小さな石碑があります。ちなみに羽村市の七街道とは、雨乞・川崎・美原・宮地・間坂・田ノ上・根岸の各街道のことです。
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○「根岸坂(根岸街道)」(羽中3-18)
新奥多摩街道から北東に上る根岸街道を「根岸坂」といいます。坂上を進むと護国神社にでます。古くからの地名による坂名です。
【根岸地蔵堂】(羽中3-19)
根岸坂下の新奥多摩街道近くに「根岸地蔵堂」があります。説明板に次の説明があります。
《根岸は古くからの地名で、昔から「根岸の地蔵さま」と呼ばれ、ご利益があるということから、周辺の信仰を集めています。近年まで地蔵講があり、9月24日の縁日には、講中で念仏を唱たり、芝居もかかるほどでした。この付近には、かんなんどう（観音堂のこと）と呼ばれた建物や墓地などもありましたが、今は地蔵堂を残すのみとなりました。石地蔵は、いつ、誰が、どんな趣旨で造立したものか分かりません。堂の隣にある「万れい塔」は安永8年（1779）の造立で、全ての霊を供養するものです。》
【万旲（ばんれい）塔】
地蔵堂の隣に「万旲（ばんれい）塔」があります。安永8年（1779）の建立で、すべての霊の供養塔です。
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○「護国神社」(羽中3-6)
根岸坂(根岸街道)を上ると、羽村一中学校の隣に「護国神社」があります。もともと招魂社といわれ、明治39年羽村出身で日清・日露戦争で戦死した人々の英霊を祀るために創建されました。境内に明治時代に活躍した当地の教育者、佐々蔚の顕彰碑などがあります。
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【まちづくり百年発祥の地記念碑】(羽東3丁目)
護国神社の向かい側にシルバー人材センターがあり, その入口脇に「まちづくり百年発祥の地記念碑」があります。
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○「青梅街道井戸跡」(羽東1-27)
羽村駅西口に近い羽東1丁目交差点の北角に「青梅街道井戸跡」があります。ここは、一中通りと旧青梅街道(旧鎌倉街道)の交差するところです。説明板によると、明治18年に羽村(町)の島田善助氏が私財を拠出して掘られた井戸で、街道を行き来する人や農作業をする人々の役に立ちました。明治27年に青梅鉄道が開通し、井戸は村に寄付され町の発展に寄与しました。
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