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2012年03月07日08:45
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汝じしんを知れ。 ΓΝΩΘΙ ΣΕΑΥΤΟΝ ΚΖʹ
2012/2/10
ヒペリカム、知ってる？ 赤い実の切り花。ずっと気になっていることがあるの。それは、ヒペリカムは、かすかなカレーの匂いがする、ってこと。とくに、葉っぱがカリカリに乾燥するほど長い間、活けておくと、プ〜ンとカレーの匂いがしてくる。ヒペリカムにターメリックが含まれる？
世界のウェブページの60％が文字エンコーディングに “ユニコード” を採用。すでに他のエンコーディングで20％を超えるものはない。シフトJISという“鎖国規格”。そんなときに、mixi はシフトJISオンリーに方向転換。もっとも mixi 内部のドキュメントはいっさい検索エンジンの対象ではないがな。
「ヴァレンタインデー」 の起源が、古代ローマの聖ヴァレンタインである、というのは、伝統的なガセ。そもそも、「ヴァレンタインデー」 が最初に記述されたのが、15世紀の英国、それも、“チョーサーによる創作” だった。古代ローマにさかのぼるわけがない。
2012/2/11
“WOWOWシネマ” に 「目も彩にオレンジのドレスを着た高島彩さん」。WOWOW には、彼女、たびたび出ている。１つの不思議。退社後、所属した 「フォニックス」 はフジとセントフォースの傘下にあり、フリーでもフジテレビ以外出ない。WOWOWのみ例外。フジとTBSと日テレがほぼ同等に出資してるのに。
2012/2/12
骨のある外国映画の日本公開は、間歇的に、瀕死の状態で、命脈をたもっている。昨日11日から公開は、『フラメンコ・フラメンコ』 （カルロス・サウラ／ル・シネマ）、『ニーチェの馬』 （タル・ベーラ／イメージ・フォーラム）。来週18日からは 『汽車はふたたび故郷へ』 （オタル・イオセリアニ／岩波ホール）。
優香さんの出ている、トヨタのT-UPのCMが奇妙。画面のタテヨコ比はアナログTVのそれで、画質もSD（アナログ画質）だった。それなのに、数日前、タテヨコ比はそのままに、いきなり画質のみHD(デジタル画質）になったのよ。両脇に黒帯の出るレターボックスなのに高画質。どういう理由で、どういう操作をしたの？
某書店で 『言語接触と中国朝鮮語の成立』 という本を見つけた。実に手際よく丁寧に記述されていて、読んでいて面白い。要は、北朝鮮に接する中国領内の朝鮮人の言語 「朝鮮語 延辺方言」 の概説と、中国語の与えた影響について。この地域の朝鮮語には、日本語東京方言によく似た単語高さアクセントがある。驚き。
古い時代の朝鮮語に、単語高さアクセントがあったことは知っていたが、このような日本語そっくりの体系だとは思わなかった。現代ソウル語は茨城方言なみの崩壊アクセントだ。『言語接触と中国朝鮮語の成立』。九州大学出版会。7500円。大学出版会の書物は一般の書店にほとんど並ばない。それじゃだめじゃん、と思う。
神保町シアターで、市川崑、昭和31年の 『日本橋』。いい。数々の古い邦画を見てきたが、“江戸のなごりを残す、明治時代の東京下町” を、これほど的確に描き、そして、演出した映画は見たことがない。淡島千景、山本富士子、若尾文子（22歳）。原作＝泉鏡花。怪奇じみ、変調を見せる独特の調子。助監督に増村保造。
2012/2/13
『日本橋』 における巡査の存在感が面白い。講談にも 『正直俥夫』 という、巡査が出てくる明治の世話物がある。明治時代の東京ッ子にとって、“巡査” はエイリアンだった。軍は長州閥がおさえ、警察は薩摩閥がおさえたため、東京の巡査は失業した薩摩の下級武士ばかりだった。それを知っておくと、この手の話は愉快。
薩摩弁では、話しかけるときの間投詞 「もしもし」 を 「こら」 と言った。東京ッ子は、巡査の連発する 「こら」 が、“権力を笠に着て頭ごなしに叱りつけるコトバ” に聞こえたのである。『サザエさん』 などでもオナジミの 「こら」 は江戸言葉には存在しない。明治28年、泉鏡花の 『夜行巡査』 が初出だ。
神保町から渋谷。ル・シネマでカルロス・サウラの 『フラメンコ・フラメンコ』。この人、昔は劇映画を撮っていた。いつのまにか、フラメンコのパフォーマンスを記録するドキュメンタリーに特化してしまった。日本人の固定概念にあるフラメンコを軽く超越する、スペインのジプシーの民族としての表現。それがフラメンコ。
2012/2/15
昨日の 「なんでも鑑定団」。ゲストは恵俊彰さん。冒頭で驚きまくる。まず、ホンジャマカがもともと11人だったということ。そして、恵さんのお母さんが、林武の代表作のモデルだったということ。そして、恵さんのお母さんが、色紙に描いてもらったバラが150万円だということ。かの代表作は、今、所在が不明だという。
2012/2/17
忽那汐里 （くつなしおり） さんという人は、オーストラリア生まれ・育ちで、日本に来たのが５年前なんだそうである。なるほど、日本語がゆっくりで、口ごもったり、また、突然、英語で話し出したりするのは、そういうことだったか。細かい心情など、込み入った論理的なことを話すとなると、英語に切り替わってしまうらしい。
驚いたんだが、忽那汐里さんは、モノクロフィルムで写真を撮り、現像も自分でやる、という趣味があるそうだ。いまどき、これはすごい、と思う。ふと、ヨドバシカメラを思い出して、今でも現像用の機器・薬剤は売っているのか、売り場はどこへ行ったのか、全然、気にしていない自分にふがいなさを感じる。またシェイクする？
日本の名字に 「くつな」 は２つある。「沓名」 は愛知県安城市が起源。いっぽう、「忽那」 は、藤原北家（ほっけ）、道長（みちなが）の子孫の親賢（ちかかた）が忽那島 （忽那諸島 中島） に島流しとなり、忽那氏をおこした、という。鎌倉時代に地頭となり、忽那水軍を編成し、戦国末まで周辺海域の覇を誇った。
淡島千景さんの 『日本橋』 を見てきたばかり。芸者。吹き替えなしでみごとに三味線を弾いた。淡路恵子さんの淡は淡島さんから頂戴したそうだ。TVでは 『夫婦善哉』、と繰り返すが、成瀬の 『鰯雲』 で演じた、人生の貧乏籤を一手に引き受ける強い女、八重が印象に残る。快晴。広大な田圃を走り抜けるロマンスカー。
2012/2/18
Salyu さんの出演する 『僕らの音楽』 で 「へぇぇ」。今から15年ほど前の1997年ごろ、 Salyu さん16歳のとき、秋元康氏のオーディションを受けて落選したそうだ。ところが、同じオーディションに高島彩さんもいたという。のちに高島さんは、秋元さんにひと言、 「あのとき落としたでしょ」 と。
2012/2/20
24日に、高島彩さんが２冊目の本を出す。前回は小学館、こんどは幻冬舎。幻冬舎は、高島さんがフリーになってから、たびたび、インタビューやエッセイを掲載してきた、いわば、「高島彩に最初にツバをつけた本家」。小学館のエッセイが売れた、ということなんだろう。タイトルは、あっそれ！という “irodori”。
この10年、毎晩、必ずトマトを１個、食うているが、やせる気配さらになし。特筆すべき効果がないことは、あたしが保証する。
タル・ベーラの 『ニーチェの馬』 を見た。身を削って、かような映像を形にする人がいる。匹敵する日本人はいるか？ いるとすれば河�鹹照�、独りか。リュミエール兄弟以来、映画は “文学” の舎弟にあまんじてきた。親分・子分の縁を切る。それはただごとではない。タルコフスキイの 『ストーカー』 を思い出した。
イメージフォーラムでは、2000年代のフランスの巨匠の未公開映画を３本上映する。そもそも、ロメールの新作がロードショーされていない、というのが異常事態なのだ。クロード・シャブロル 『刑事ベラミ』 （09）、クロード・ミレール 『ある秘密』 （07）、エリック・ロメール 『三重スパイ』 （03）。
3月12日〜4月6日、神保町シアターで、「女優・高峰秀子アンコール」 と銘打って、当館２度目の回顧上映がある。今回の目玉は、最近、米国で発見された昭和13年の 『チョコレートと兵隊』 という映画。東宝東京。藤原釜足、沢村貞子他。映画というのは実は、土台を白蟻に食われつつあるような脆弱な文化なのだな。
『ニーチェの馬』 の原題は «A torinói ló»。「トリノの馬」 の義。1889年（明治22年） 1月3日、ニーチェは、トリノのカルロ・アルベルト広場で、動かぬゆえ御者に激しく鞭打たれる馬を見た。あわてて馬に駆け寄り、その首を抱きしめた瞬間に昏倒した。爾来、ニーチェの精神は崩壊した、という。
「イッテQ」、イモトアヤコのアコンカグア登頂を見る。手に汗にぎる２時間。おこがましいが足もとくらいに及ぶ経験はある。５月の雪の立山。５月の白馬、大雪渓。２月、大雪の奥多摩。最後の200メートルがどうにもならないというのは、地上にいるとわかりにくい。ビルの30階まで階段で昇ることを思い給え。できる？
明日、NHK BS3で三船敏郎・高峰秀子の 『無法松の一生』 を放送。'58年のヴェネツィア映画祭で金獅子賞。審査員団がルイ・マルの 『恋人たち』 とのあいだで迷っていると、ソ連代表セルゲイ・ヴァシーリエフが、純愛の男の物語と、浮気女の話を比べるなんてバカげている、と一言。それで雌雄が決したという。
2012/2/21
う〜む、中野美奈子アナウンサーのコミュニティが、微妙に 5,000人を割り始めたのだが。中野アナのコミュ、ってのは、オリコンランキングからすると、それに見合わない人数なのね。なぜか、じゃっかん少なめで、かなり以前から人数が増加する傾向が見えないの。なんでかな。あなた、入らない？
2012/2/22
近ごろ、「ネット甲子園」 では、“ディスったり、ディスられたり” というハイカラな讒訴が流行っているそうな。英語の辞書には dis または diss で “多く、侮辱・非難の意味で、無礼な態度を取る” と載っている。1980年から用例があり、米国黒人英語がヒップホップで表面化したもの、とある。
「たがいにウィンウィンの関係を」 とか言う立派な経済人を見るとメガネがズリ落ちるが、「ディスった」 とか 「ディスられた」 とかいう怨念がネットに渦巻いているのを見ると暗澹とする。眞鍋かをりさんが 「とくダネ！」 で、さそくのことにディスる、を使っていて、う〜ん……。拾い食いなんてするもんぢゃない。
2012/2/23
明るい笑顔で 「とくダネ！」 に登場したヒデキに感激。右手は、正座してたみたいに痺（しび）れている、という。コトバはハッキリしており、すでに、イスに座ってステージでスローバラードを歌ったそうな。桜の咲くころには、ステージに立って歌いたい、という。
「なんでも鑑定団」 に古谷敏 （ふるや・さとし／びん） さんが登場。アタシは知らなかったのだが、古谷さんは 「ウルトラQ」 でケムール人のスーツアクターをつとめたそうだ。長身の古谷さんが中に入ると、その体形がデザイナーの成田亨（とおる）さんのイメージにぴったりだったため、ウルトラマンにも入ることになった。
明日、幻冬舎から刊行される高島彩さんのエッセイ。 “irodori”。 表紙が amazon にアップされてた。小学館の場合は無地の表紙にこだわったようすだったのに、幻冬舎の本はバツチリと本人の写真が。フリーになってから、ずいぶん、お世話になったから、みたいなことなんだろうか。
とくに、トリンドル玲奈さんのファンというワケではないのだが、ソフトバンクのCMのグリーンのセーラー服にあてられてしまった。もう画面に出ると釘付けなのである。アタシは、昔から、アマランス（わずかに紫を帯びた赤）とパーシャングリーン（ピーコック的な緑）の服を着た女性を盲目的に美女だと思い込むクセがある。
資生堂 HAKU （ハク） のCM。最後のショットを見た瞬間、「木村佳乃さん？」 という誤認識を起こし、それから 「そうか、この女優さんは、霧島れいかさんだ」 という結論に落ち着く。なのに、次にこのCMを見たとき、やっぱり、同じ迂回をする。小学生のころ、指を使わないと足し算ができなかった、あの感じ。
鳥取の羽合 （はわい） は、鎌倉時代に 「伯井田」 として現れる。“ははいだ” と読んだ、とされる。「伯耆」 は古く “はくき・はふき・ははき” などの読みが考えうる。“ははいだ”→“はわいだ” となり、天正年間には 「羽合田」 と書かれる。のちに、「田」 が落ちて、「羽合」 （はわい）。語源は不明。
「伯」 を “ハフ” とか “ハハ” に読むのは奇妙。が、米粉を使ったオシロイを 「はふに」 （10世紀） と呼んだ例がある。「白丹」 か。“丹” は顔料の意。「はふに」 は、のちに、「ほうに」 と転訛する。hak は 「博士」 のように “はか” となる例があるが、k が摩擦音化すると haha。
2012/2/24
写真というのは、コトバをいくら重ねても、まったく気づかないことを、即座にあきらかにする。そうじゃないか、と思ってならべてみたら、こんなにも似てるとは……
TVはサプライズから 「サプライズ」 をお届けします、なんて言う。昭和13年に農場労働者向けに開発された町。それまで数軒の家とガソリンスタンドがあるだけだった。開発者でさえ、「この町が大きくなるようなことがあったら “驚き”」 と考えた。90年代から退職者が殺到し、近年の人口増加率で281％という。
2012/2/26
「きゃりーぱみゅぱみゅ」 は英字で “Carry Pamyu Pamyu” だと思ってた。 「きゃろらいん」 Caroline の愛称は Carry, Carrie だからだ。 Cary だと 「ケイリー」 になる。ふと目にしたんだが、Kyarypamyupamyu と書くらしい。なんでえ、そりゃ。
アッシは、「臼田あさ美」 さんを見るたびに、「絵描き歌のかわいいコックさん」 と 「マカロニほうれん荘のきんどーさん」 を思い出してしまう。
高島彩さんの 『 irodori 』 を買う。小学館の前著は、発売直後でも書店で見つけるのに苦労したが、今回の幻冬舎の本は書店の目立つところに山積みになっている。３店ほどで確認。おそらく、幻冬舎の担当が書店まわりをキチンとやってるんだろう。内容的には、小学館の本に比べ、幻冬舎のものは編集が安っぽい。
今日は岩波ホールでイオセリアニの映画を見るつもりだったが、入口に着いてから 「本日休館」 であることを知る。日曜休館ってのはナンだよ。急遽、神保町シアターにまわり、島耕二監督、山本富士子、川崎敬三、佐分利信の 『渇き』 を見る。セット、そして、何より照明が凝っていて面白い。島耕二、最近、好きである。
2012/2/27
高峰秀子さんの著書が次々に復刊、また関連書籍が出版され、ちょいとした高峰秀子ブームの感あり。で、不思議な現象に気づいた。昨年末、『わたしの渡世日記』 が文春から新潮文庫に移ったのだが、文春もまだまだ在庫がある。よって、紙質からレイアウトまで、中味がまったく同じで、表紙だけ異なる文庫本が併存している。
夏目三久さんが、かつて、石もて追われた日テレに凱旋する、という話を仄聞。土曜深夜に放送している 「笑う！アメカン」 を木曜7時のゴールデンに移し （これは決定）、MCに夏目さんを起用するという。ここは、現在、視聴率の低迷するAKB枠で、高視聴率をたたき出す 「ぐるナイ」 の足かせになっている。
そう書きながら、「石もて」 の “もて” がいったい何で、どの字を宛てるべきなのか、と疑問に思った。8〜14世紀に用いられた 「持ちて」 の略音らしい。現代口語には、「〜をもって」 という助詞的な用法が残る。「石もて」 はよく聞くが、厖大な 『日国』 に例がない。文語体の 『聖書』 が出典だろうか。
「寝耳に水」 の意味をご存知か。これは寝ているときに、耳の穴に水を入れられる、という意味ではない。「寝耳に入る」 という表現は 「長持をうちわる音の寝耳に入て」 のように、常に “音” のことを言った。初出の17〜18世紀は正しく理解されていたが、しだいに勘違いされた。水とは 「大水の音」 のこと。
指原莉乃さんの愛称 「サシコ」 には響きの妙味がある。もと日テレのアナウンサー、西尾由佳理さんの小学校時代のアダ名は 「ニシコ」 だった。昭和60年代の話。「〜子」 の付く女子名がトレンディになったのは明治30年代。今、命脈つきようとしている。「サシコ」、「ニシコ」 という名前のパロディ性が物語る。
実はとてもユニークな研究書を見つけた。 『 「子」 のつく名前の誕生』 という。小出版社から出ているので、書店では見つけるのが難しい。ナンタラ大学のナンタラ教授の著書ではなく、市井のアマチュアの共著。それゆえ、専門ズレしていない徹底ぶりがいい。固有名詞はプロの学者が見下す領域だ。仮説社、1600円。
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