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2010年03月11日21:07

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「北川フラム」 氏に関する訂正と、マルクス=エンゲルス=レーニン名前主義。

  





湯のみ みなさんにお詫び申し上げなければなりません。

湯のみ 北川フラム氏の 「フラム」 は極地探検のためにフリチョフ・ナンセンによって建造された

   「フラム号」 “Fram”

に由来するようです。1893年に、最初の航海に出ているので、これは、レーニンの 『フペリョート』 よりも10年ばかり早い。

湯のみ フラム号は、のちにアムンゼンの極地探検に使われました。1911年、有名な南極点到達を成し遂げたときにもこの船が使われました。北川省一氏は、この意味で 「フラム」 を引用したらしい。

湯のみ とはいえ、もちろん、「前進」 という意味でないのは同じです。副詞が船名になっているんですね。いわば、

   「フォーワード丸」 “Forward”

です。

   …………………………

湯のみ こういう読み違いをするには、それなりに事情がありまして、たとえば、馳星周こと、

   坂東齢人 (ばんどう としひと) 氏

の名は 「レーニン」 なんすね。これは 『赤旗』 のインタビューで読んだので間違いありません。

湯のみ こういう例を見ると思うんですが、親の名前選びというのは、ヒトサマに贈り物をするような気持ちで選ばにゃならんのではないか…… 自分の好きなものが相手の気に入るかどうか、大いにアヤシイもんですよね。

   …………………………

湯のみ ソ連邦というのは、建国当時から、あの 「ブレジネフ時代」 のような “死んだ国” ではなかったんすね。もちろん、気に入らないヒトたちは、とっとと外国へ出て行ったけれど、夢の国が実現できると思って希望に燃えていたヒトたちもいたんです。

湯のみ ロシア・アヴァンギャルドの美術作品を見ると、その弾むような情熱が伝わってきます。しかし、ソ連邦という国は、水面下の見えないところで、

   急速に “土台” が入れ替わってしまった

んですね。気がついたときには、すべての権力がたがいにスクミ合って、がんじがらめになっていた。

   …………………………

湯のみ 国民が希望に満ちていたころは、子どもたちにヘンテコな名前が頻出していました。

   Lenina 「リェニーナ」 女子名。
   Mels 「メルス」 男子。マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリン
   Mel's 「メリス」 男子。同
   Marksina 「マルクシーナ」 女子。
   Engel'sina 「エンゲリシーナ」 女子。
   El'dar 「エリダール」 男子。L (エリ=レーニン) の贈り物。
   Marlen 「マルレン」 男子。マルクス、レーニン。
   Marlena 「マルレーナ」 女子。
   Iskra 「イースクラ」 女子。「火花」 spark の意。党機関紙の名。

湯のみ イキオイで、こんな名前の子どもたちが溢れたんです。ソ連邦の国民たちは、すぐに、船がオカシナ方向へ向かっていることを悟り始めました。もちろん、そんなこと、表立って言うことさえできなくなっていました。

湯のみ スターリン批判ののち、ソ連邦には奇妙な平穏が訪れます。自由でもないし、それほどの恐怖政治でもない。ナニもしないで飲んだくれていれば、誰にもケムたがられないし、苦境に陥ることもない。

湯のみ この時代には、奇妙なことですけど、「マルクシーナ」 とか 「エンゲリシーナ」 などという名前の改名をすることができたそうです。ごく普通の 「アレクサンドラ」 とか、「ナターリヤ」 になったんでしょう。

湯のみ こうした奇妙なソ連製の名前には、なぜか、「スターリン」 のみをフィーチャーしたものがありません。スターリンが出てくるのは、 Mels のように4人まとめた場合のみ。マルクス、エンゲルス、レーニンの人気に比べると、実は、スターリンは人気がないんすね。
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