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2008年08月27日23:23

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山岳砂漠をひた走る

パキスタンヒマラヤ旅行記 その3

この日も早朝からワゴン車に揺られていた。
インダス河沿いの狭い舗装道路だ。
カラコルムハイウェイと名付けられているこの道は、国境を越えて中国まで続いている。河の対岸にある山の斜面に、ときどき細い糸筋のような道が見えた。
数千年も前に作られた交易の道だ。
古道の名前はシルクロード。

わたしたちは現代のシルクロードを、ひた走っていく。

だんだん風景が荒涼としてきた。
最初のうちは10分ごとに民家や集落を通っていた。
それがだんだんまばらになり、1時間経っても人のいる気配がない。
それどころが草木も生えていない。
山岳砂漠のなかを走っているのだ。

砂漠とインダス河とシルクロード。
どこまで行っても同じ風景。

そんななかに突然、大きな山が現れた。
頂上は雪をかぶっている。
ナンガ・パルバットだ。
標高8125メートル。
1953年、ドイツ隊が初登頂するのに31人の犠牲者を出した。
以来、魔の山とかキラーマウンテンとか呼ばれている。

ナンガ・パルバットの周りには高い山がない。
孤高の山という趣。
日本でいえば御嶽山のようなものか。
かなりスケールは違うけど。

ワゴン車から降りて、しばらく山を眺めていた。
やっと、ヒマラヤに来たんだという実感がわいてきた。

8月6日(水)
ベシャムを出発。
カラコルムハイウェイを走る。
夜、フンザに到着。
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