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2007年11月17日19:09

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外来魚問題 テーマ1:外来魚は悪なのか

先日、私が書いた「天皇が外来魚について嘆いているニュースの日記」を読まれたバサーの方の日記に乱入し議論をふっかける、という大人げないことを45才にもなってやってしまった。
相手のフィールドを荒らしてはイケナイ。深く反省するのであった。
(※ バサー=バス釣り人)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=337628&media_id=20

んだが、議論をふっかけたなら自分のスタンスはしっかり表明しておかなければいけません。
しばらく日記はこのことをメインに書いていこうと思います。

テーマ1:外来魚は悪なのか
 現在の日本の生態系が破壊されていく過程は色々な要因が入り交じった複合的なものです。 もちろん山野を切り開き、湖沼・河川を埋め立てる開発なんかが最も影響力が直接的だといえます。そのために環境法令や開発に係わる法律等などが整備されているわけです。全然充分とは言えませんが。

 しかし並列して起きている要因についても手を拱いていては片手落ちです。
 ブラックバスやブルーギルが希少種の減少の絶対的な原因であるとは言いませんが、加速させている要因であることは間違いなく、ブラックバスやブルーギル自体に罪はなくても、単純に善悪で分けてしまうと悪であると言わざるおえません。
 この単純さをワカサギや陸封のイワナ・ニジマスなどのマス類(F1を含む)、コイやアユ・メダカ・ホタルの無軌道な放流に当てはめるとこれもまた悪なのです。

 過去においてワカサギやマス類があまり問題視されなかったのにブラックバスやブルーギルが現在クローズアップされているのはなぜでしょう。
 それは食物連鎖の上位にいるブラックバスやブルーギルに比較してプランクトン食のワカサギが与える影響は遙かに少なかったためと思います。
 食物連鎖はピラミッド図で表されますが、下位種ほど個体数が多く上位種の個体数は少ないことはご存じでありましょう。従ってワカサギと生活圏・食性が競合する種の個体数は多く減少はするが、絶滅までの道のりは相当長いと考えられます。
 同時にもともと生物相が貧困だった寒冷地や高地の水産資源としてその歴史的経済性は比較にならないぐらいワカサギの方が有効であったため、生態系保護の概念が薄かった当時は問題ともされなかったのでしょう。
 陸封のマス類については繁殖力の低さ、生活域が限定されるなどの理由により問題が表面化していなかっただけといえます。 (一部の研究者やマニアは警告を発してました)

 日本の淡水域でもナマズ類・ウナギなどの大型食物連鎖上位魚種が生息しています。(雑食性の強いコイもカウントしてもいいかも)
 長い歴史のなかで彼らの捕食により絶滅した種もたくさんあるでしょう。しかし現在生き残っている種は彼らと共存していくために、繁殖力であったり、生態・習性であったりを変化させてきました。そこにそれまで共存していなかった食物連鎖の上位種、ブラックバスやブルーギルが放流されれば対応のしようがありません。いわばボクシングの試合にプロレス技を使われるようなモノです。(どっかであったような.....)
 しかもマス類の場合、それに異議を唱えるのが研究者レベルのヒトだけでありましたが、ブラックバスやブルーギルの場合は生息圏の大部分が平野地であったため、漁業関係者・希少魚種研究者及びマニアのみならず魚関係でない昆虫・甲殻類・両生類好きの人々も敵に回してしまったのです。

再度強調しておきます。
単純に善悪で分けてしまうと日本におけるブラックバスやブルーギルは悪であります。

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