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2024年03月26日22:58

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【食】寿司 常《大阪ツアー四》

梅田に戻ってネギ焼き『やまもと』に行く。
ここでサムが突然足の痛みを訴える。攣ったと言うより、もっと違う痛みの様だ。暫く経つと幾分回復した様だが、それでも結構痛そうである。
サムは身体もデカく凄まじい体力の持ち主であり、歩くのも全く苦にしない性格。俺も大股でガシガシ歩くので、2人でシャキシャキと歩いていた。しかしサムは仕事柄、普段殆ど歩かないお陰ですっかり足腰が鈍ったらしい。普段の仕事では1日2000歩程度しか歩いてないところに、今日突如として2万2000歩くらい歩いた様だ。それじゃたまったもんじゃない。

ネギ焼きをテイクアウトし、次は大阪天満宮近くの寿司屋『常』。ここは、あのバッテラ発祥の店である。
フォト

明治20年代、大阪湾で安く大量に獲れた『このしろ』(にしんの幼魚)で庶民的な寿司を作ろうと考案されたのがバッテラ。やがてこのしろが少なくなると、より安い鯖で代用して現在に至る。木型に押し込んで作ったその形が『小舟』に似ていた事から、ポルトガル語で『バッテイラ』と呼ばれる様になった。
俺は子供の頃からバッテラに親しんでいた。親父が好きだったのかデパート等に行くとよく買って来て、晩飯の前につまんで食べた。
我が家は原則として間食をヨシとしない家風だが、家主である親父が率先して食べてるのである。その陰に隠れる様にして、母親の顔色を伺いながら食べる背徳感もまた、美味さを後押しした。
癖になる鯖独特の臭さと、それを中和する酢飯。酢とご飯の後味のほんのりした甘味。生まれ故郷の八戸が世界有数の鯖の名産地という事も手伝い、鯖は俺が一番好きな魚の1つである。

さて、偉大なる鯖寿司の1つであるバッテラを生み出した店『常』。まだ時間も早かったからか、店からは全く活気が感じられない。『営業中』の看板を信じて扉を開けると、こじんまりとした綺麗な店内に店主が1人。客はまだ誰もいなかった。
バッテラのテイクアウトを1つ注文すると、店主が黙々と作り出す。その所作は見事としか言えない。
木型の中に酢飯を敷き詰め、鯖の切り身を乗せ、形を揃えて切った薄い昆布を被せ、蓋をして重しをかける。取り出してから包丁で幾つかに切り分ける。
全ての動作が最短距離、最小時間で行われ、やり直しや修正等の細かい引っ掛かりが皆無。全体が水の流れの様にスムーズだ。
やっぱ職人て凄いな。

う〜ん、でも何か、ちょっとご飯がパサついてたんだよなぁ…
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