この頃、昔のことをいろいろ思いだす。
ある日、刑事が二人連れでお稽古場にやってきた。
ムム、何ごとぞと驚いていると
「こちらには、〇〇さんがお稽古に来られていますか」
「ハイうちの生徒さんです」
「何月何日何時ころ、〇〇さんはこちらにお稽古に来られていましたか」
「ハイ、お稽古をしておりました」
ある古着屋の女主人が殺されるという事件があった。
犯人は若い男で、犯行に及んだ時に自分もけがをするという事態になり、友人であった〇〇さん(看護師)に傷の手当てをしてもらったらしい。
〇〇さんは事の次第を全く知らず、ただ友人に頼まれて傷の手当てをしただけであったが
刑事は、〇〇さんも共犯ではないかと疑って、犯行時のアリバイを調べに来たのだった。
アリバイ成立で、〇〇さんは事なきを得たが、思いもよらぬことが私にも降りかかる。
その他にももう一度、ある事件で別の刑事が訪れたことがあった。その事件はまた。
この話は10数年前の話になる。かつて日記に書いたかもしれない。
私にとって日記に記したか否かは忘却の彼方だ。
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