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2023年10月24日17:13

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思いがけず、昔を思い出す機会を得て、今更ながら、深く深く反省しています・・・

副業でフリーのライターをしていた時、とある大手携帯キャリアが提供する観光情報サイトの取材を担当したことがある。

わたしのような個人で請負仕事をしているようなライターだと、発注元から取材先候補のリストを渡され、自分で取材依頼から始めることがほとんど。紙媒体の観光雑誌などだと、記事は添え物で、写真が重視されるため、プロのカメラマンさんと一緒に行動することになるが、たいていは写真も任される。

上記の観光サイトの記事の場合、携帯画面で見るものだということもあり、カメラマンさんは付けてもらえなかったが、そのかわり、その土地に詳しい案内役が手配されていた。アポ取りの必要もなく、まるで観光客のように案内してもらい、一対一で説明してもらい、それをメモして写真をとって、記事にしていた。地方によっては、昼食にと、地元の美味しい料理なども食べさせてもらった。わたしは近畿と中国地方の担当だったけど、楽しくて全国を回りたいものだと思ったものだった(^^;。

けど・・・

先日、テレビで美術系の番組を見たとき、見覚えのある美術館が紹介されていた。作られた意図、経緯などが詳しく説明されていた・・・胸が熱くなった・・・で、思った・・・わたしは、この美術館を、どんな風に記事にしたっけか・・・きっと、ちゃんと伝えられてなかった気がする・・・でも、だって、そんな思いがあったなんて知らなかったんだもん・・・説明、うけてないもん・・・ん?ほんとうにそうだろうか・・・ほんとうに、ちゃんと説明をうけてなかったのか・・・もしそうだとしても、記事を書く者であれば、自分で追加調査などして知っておくべきじゃなかったのか・・・

弁解するなら、この取材は、完全に地域自治体の広報さんに乗っかった取材で、あらかじめどこを取材するかなどは知らされてなかった。当日、広報さんが厳選した取材先を回っていくというやり方だった。だから、行く先々で歓迎してもらい、いつもの取材なら会わせてもらえないような人に話を聞かせてもらえたり、一般観光客なら入れないところも見せてもらえたりしたれど、事前に自分で情報収集するというようなことはできなかった。また、記事の納期もタイトで、たしか取材して数日で納品していたし、そもそも携帯で見る記事なので文字数も限られており、そんなにつっこんだ話は求められていなかったので、後からじっくり調べるというようなこともしなかった・・・

でもっと・・・一度もクライアントからダメ出しはなかったし、ある自治体の観光課の方には、とても喜んでもらって、「参考にしてパンフレットを作ろうかと思っているけどいいか」と言ってもらえたりしたんだよ・・・

けど・・・今になって思う・・・恥ずかしい仕事ぶりだった・・・

他のクライアントの仕事などからも、十分に思い知っていた。掘り下げた記事など望まれていないと。限られた文字数で書くべきなのは、きっちりともれなく基本情報が伝わる記事。そこに、取材相手であれ、書き手であれ、だれかの思いを乗せている余地はない。文字通り、物理的余地はないのだ。

けど・・・この情報サイトの取材で出会った案内人の方たちは、みなさん地域への思いがとても強くて、自分たちの町の素晴らしさを多くの人に知ってほしいという熱意があった。それにちゃんと応えられていたかと思うと・・・今は、申し訳なさしかない。

それに、この地方自治体の取材では、ゆく先々で、案内人さんとは別に、それぞの専門家と言われる方たちに説明をしていただいて・・・もし、わたしが事前にちゃんと下調べをして、しっかりとした知識と興味をもって臨んでいたら、たとえ記事には出来なくても、もっともっとお話を聞かせてもらえたはずだと思う。専門家の方たちは、話しながら、わたしの勉強不足を感じ取っていたはずで・・・きっととても残念な思いをしながら、仕方なく付き合ってくださっていたと思う・・・恥ずかしいし、何より、なんて勿体ないことをしたんだと悔しい。

ライターの請負仕事をやめて何年もたつし、ライター時代のことはほとんど思い出すこともなかったけど・・・思いがけず、昔を思い出す機会を得て・・・今更ながら、深く深く反省しているのでありました・・・
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