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2024年05月13日09:26

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"高橋たか子"さんを読み返すのが恐ろしく思われるのは何故・・・

いつもお話していると思いますが、わたしは映画でも小説でも音楽でも、抹香くさいものは苦手です。自分自身は、あきれるほど"わたしわたし"と自分のことばかり語りたがるくせに、思想的であったり、内省的であったりする創作物より、娯楽性の強いものが好きです。

だから、小説で言うなら芥川賞を受賞するような作品は、ほとんど読みません。自称文学少女だったころに、何度かチャレンジしましたが、ほんとうに肌が合わなくて・・・直木賞作品にホッとするタイプの感性の持ち主です(^^)。

そんなわたしがドハマりしたのは、いつも言っているようにSF小説やスパイ小説、推理小説など大きくは冒険小説、それから時代小説(一部歴史小説も含む)なんですが・・・唯一の例外と言っていいかもしれないのが"高橋たか子"さんです。彼女は、どうなんでしょう・・・やっぱり、分類するなら純文学なんじゃないでしょうか・・・・・

高橋たか子さんは、わたしの母と同い年なのですが、本格的に執筆をはじめられたのが比較的遅かったようで・・・わたしは、ほとんどリアルタイムに作品を拝読してきました。十代後半から二十代前半、青年期といわれる頃に、わたしの心の成長に伴走してくれたんです。

はじめて出会ったときのあの感覚は、いまも忘れません。文字通り、胸がきゅ〜〜ってなりました。ほんとうに、胸がきゅ〜〜っとなりました。"これ"を知っている人が自分以外にもいる・・・衝撃でした。しかも、この人は、"これ"を言語化している!!

それは、感動でもありましたが、大きな失望でもありました・・・なんだ、わたしって、ぜんぜん特別な存在じゃないんだ・・・(爆)。この世の中で、"これ"を知っているのはわたしだけで、他の誰も、"これ"の存在にすら気づいていない、と思っていたのに・・・。それは、とても孤独で息すらし辛いのだけど、同時に誇らしくもあったわけなのですが・・・その、自らの寄る辺となっていたアイデンティティーが根底からくつがえされてしまい・・・わたしは、この現実社会で、ちゃんと生きていくことを覚悟せざるをえなくなったわけです・・・(^^;。

その後・・・何故だか『怒りの子』を最後に、パタッと読まなくなったんですよね。『怒りの子』は、藍那が生まれた翌年に発行だから・・・そういうタイミングだったのかな・・・

でも、その後・・・藍那が大学を卒業して、人生に悩んだ暗黒時代を迎え、ちょっと前向きになれたころに、わたしにとっての"高橋たか子"さんの話をしたんですよね・・・そしたら、読みたいっていうんで、何冊か渡したのだけど・・・結局、藍那は、読んだのかな・・・読んだとしたら、何を感じたのかな・・・・

『三体』の話を続けて何回かしていて・・・自分の読書歴のことも考えたりして・・・ああ"高橋たか子"さん、って・・・わたしの読書歴で"高橋たか子"さんは絶対に外せないよなぁ〜、って思って・・・それで、書棚から引っ張り出したりもしたんだけど・・・なんだか・・・読めないんですよね。Kindleで『高橋和巳・高橋たか子 電子全集』なんてのが出てるから、それを買いなおして読んでみてもいいんだけど・・・と思ったりもしたんですけど・・・なんか、怖いんですよね・・・何が怖いんだかよく分からんのですけど・・・へんなの・・・ですよね(^^;。
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