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2024年05月11日12:58

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わたしが創り上げたい世界とは、どんなものなのだろう・・・

三カ月ほど前に「目指すべき理想の世界をイメージできますか?」ってタイトルで、似たようなことを話してるんですが、今回は、ちょっと角度が違うので、許してください(^^;。

劉慈欣さんの『三体』シリーズを読み(聴き)始めてから、おりにふれ思ってしまうことがあるんですよね・・・わたしが世界を創り出せるとしたら、いったいどんな世界を創造したいだろうか・・・

劉慈欣さんの『三体』と出会って、特に強く思い出さずにはいられないのが"我らが小松左京さん"です。彼の小説に常々感じていた・・・文学性には劣るかもしれないけど、その発想力と世界・人類に対する洞察力の比類なさに驚嘆する・・・劉慈欣さんの『三体』にも同じことを感じています。

『三体』も、はじまりは文革のシーンからで、かなり文学性は高いと思います。けど、第二部、第三部と進むうち、どんどんと物語の書き込みが減って、課題というのかな、テーマというのかな、それを提示するのにいっぱいいっぱいって感じになって、どっちかっていうと"詳しいプロット"を読んでるみたいな気分になってしまうんですよね。

でも、それも無理はないって思うんですよ。次々に提示される課題というのが、その一つだけで、哲学者とか社会学者が人生をかけて挑むテーマに値するようなものばかりですからね、そこを掘り下げて、しかも文学性までもたせて書いていたら、いつまでたっても前に進めないし、永遠に終われない・・・いや、まじで、大げさじゃなく、宇宙の寿命くらい時間が必要だと思います。

だから、"文学性に劣るかもしれない"などと失礼なことを言ったのは、決して批判ではないんです。それも仕方ないと思う、いや、それでもいいと思う、いやいや、それがいい、わたしは文学性より、そちらを優先してくださった方がとても嬉しい・・・そう言いたいわけです。

で・・・波状攻撃のような、劉慈欣さんの課題の提示を浴びながら・・・情けないことだけど、現実の今の我々の社会の中で、それらを解決する方法は、まったく思いつかない・・・ただ、左京さんや劉慈欣さんを見習って、私自身が、これからの世界をどう想像するか、そして、もし出来るなら、どんな世界にしたいか、と考えることはできるんじゃないかと思うんですよね。もちろん、それを体系的に構築して小説のような形には、とてもとても出来やしないけど、自分の頭と心の中で、いろいろと思いめぐらすことはできるんじゃないかと・・・

けど・・・できないんだよなぁ〜・・・ほんとにできないんだよなぁ〜・・・考えれば考えるほど混沌としてしまう・・・でね、そこでまた気づくんですよ・・・この、わたしの頭の中の混沌さえ『三体』で描かれているなって・・・

で・・・だから、それがいいなとも思うんですよ・・・安易な正解を、偉そうに謳っていないのが、真剣で誠実でいいなって・・・

そうそう、先日、『巷の名言集』で、フランスのTVドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件簿』の中のセリフを紹介したんですね。「市民が抱く正当な不信と陰謀論はどう違うの」という問いに、登場人物の一人が「僕が思うに、陰謀論とは拒否なんだ。社会の複雑さに対する拒否だ。複雑な問題に対する簡単な答えさ」って答えているんですが・・・その通りだと思うって。いえ、陰謀論がっていうより、複雑な問題に対して、ついつい答えを急ぎがちになっちゃうなって・・・そう思うんですよね。

だから・・・複雑な問題に対する簡単な答えを、しかもそれらしい答えを、受け入れたくなるような答えを、言わないことの真摯さと誠実さを、わたしは好ましいと思うと・・・

ただ・・・自分自身が生きていくうえで、指針となるものは決めておかなくちゃいかんような気はするんです。正解ではなく指針ね。たえず修正していく必要はあるけど、それでも"こうしたい""こうありたい"みたいなものは、自分の芯に置いておく必要があるような・・・

ふむ・・・どうなんだろうなぁ〜・・・わかんないなぁ〜・・・・困ったもんだなぁ〜・・・・
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