ウォシュレットがようやく直った。
・ザ・ファブル
岡田准一のアクションが凄いのは勿論だが、それ以上に圧巻だったのが柳楽優弥演じる小島。前半の「実際にいそうな怖さ・ヤバさ、凶悪さ」でヒロイン山本美月を脅迫し陥れようとする憎い敵から一転、砂川一派に拉致されてからは威勢の良さ、奇しくも呉越同舟となったファブルに振り回される情けなさ・間抜けさと必死ぶりにだんだんと憎めなくなっていき、暴走していても確かにある海老原への情が見えるに至ってもはや少し応援する気すら起こさせるカメレオンぶりが凄まじく、演技面では間違いなくこの作品のMVPだろう。
原作通り進むシナリオに工夫がなく、テンポよく作品紹介の組み立ても考えられた序盤に比べ回想シーンの繰り返しなど無駄で流れを削ぐシーンやキャラクター(貝沼とかコードは明らかにいらない)が増え間延びしている、オープニング後は痛快アクションは終盤までお預け、「Born This Way」はエンドロールでなく劇中のアクションシーンで使うべき、などバランスの悪い要素も多く、正直終盤までは「アクションが凄いけど映画としてはまあまあ面白いくらい」だったのだが、素晴らしかったのは事件解決後の終盤からラストまで。
小島と海老原の最期の会話と小島の感情がすべて詰まったような表情、佐藤浩市演じるボスがここで登場した理由に「ファブルと小島が鏡写し」であることに気づかされ、一つ歯車が狂えば小島のようになりかねなかったファブルがミサキに贈った物に、ファブルの人となりが詰まっているのがわかる演出には思わず震えた。
・キュート・リトル・バニーズ
グロのほうはかなり頑張っているし、若い女性のオッパイも結構な人数が惜しげなく見せてくれる正しいC級エログロムービー。かわいらしいウサギさんとグログロ殺戮劇が奇跡のマリアージュ、を期待したがまずまずチープなCGによるウサギは動きがぎこちなく、イマイチ可愛くない。下品なギャグはまずまず苦笑できる。ケツに頭から突き刺さったウサギの絵面は相当面白い。
無駄に多い登場人物は存在感が限りなくゼロに近く、誰一人感情移入できないうちから次々死んでいく中、わずかながら印象に残る男女の警官コンビに主人公の恋のライバル、
アーネストにブライアンというやたらアメリカンな名前の宇宙人たちが何とか個性を出そうとするがキャラも定まらず。
80分で充分な話に108分は長いし案の定無駄なカットも山ほど、MCU気取りかエンドロールにポストクレジットが2回もあるのは呆れを通り越して感心する。
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