熟（こな）したる卒寿のスマホ原爆忌

近くのクリニックに、いつものお薬をいただきにまいりました。
薬といってもたいそうな薬ではありません。でもまんざら無いと困る程度のものです。
いつも長く待たされるのですが、この日は特に患者さんが多かった。

お隣に座っていたお年寄りの女性の携帯が鳴りました。
カバンから取り出して、ペンの先のようなものを取り出し、ちょんちょんと触れて電話に出て、二言三言話してから電話を切りました。
私は思わず「スマホ慣れておられますね。失礼ですがおいくつですか」と尋ねたら
「９０歳です。孫に教わったのです」と。
私は思わず「すばらしい！」と感嘆しました。

しばらくすると今度は彼女から話しかけてきました。
「どちらにお住まいですか？」と
それからしばし、話が途切れなくて・・・
そこへ看護師さん「上村さん、次はあなたの番が来ますから、こちらでお待ちください」と別の場所に促されました。
コロナ禍ですものね。こうして会話は引き離されました。
私としたことが、失敗失敗。