mixiユーザー(id:33120836)

2021年12月08日23:51

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スキルアップの悪い面

以前にも「全体最適ってつまり、個別最適の積み重ねだろ」と言う全体最適推進部署の責任者の発言について書いたことがありますけれど、これと似たような話、と言うより、これよりもっと深刻なのがスキルアップ信仰です。個人がスキルアップすれば職場の生産性が上がる、と思い込むことで、無意識にこれを信じている人がかなり多く、また、信じているかどうかにかかわらず、そういう基準で行動せざるを得ない状況にしてしまっていることもままあります。

代表例が能力給とか歩合制の賃金体系で、個人のスキルアップを認められなければ給料が上がりませんから、職場全体が効率化したり、成績を上げたりしても、個人の成果に還元できない活動は避けられるようになります。しかしながら、協力し合ったり、役割分担をしたりして組織をの成果が上がるわけで、そうでなければ体制を考えて組織を作る必要などなく、寄合とか群れのレベルでよいということになります。例え水汲みレベルの話にしても、バケツリレーと個人が往復するのとでは大きな差が出るのに、個人スキルの思想で固まった人たちはバケツリレーを提案しても、「みんなが頑張ればいいでしょ」「そんな面倒なことやめようよ」と言う反応が返ってきます。

バケツリレーの有効性について知識がないだけなのか、私の人望がないのかはわかりませんけれど、「みんなでこのやり方をしよう」と言う話を聞こうとしないのは標準化やマネジメントシステム導入を考えると致命的な欠陥です(要は、組織としてのレベルが低い)。こんな状態で改善だの効率化だのと掛け声をかけたところで効果が出るわけありません。できているところを見つけたら、さっさとそういうところに映りたいものだと思います。
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