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2021年06月07日22:27

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サッカー関連 オリンピックの運営で採用されるバブル方式について  カタールで開かれたAFCチャンピオンズリーグ2020とFIFAクラブ・ワールドカップ2020 2021年開催のUEFA EUROに向けて 

 6月7日(月)

 サッカーWカップ2次予選、日本 対 タジキスタン戦は、4対1で日本が勝利し、7戦全勝でグループ1位突破を決めた。

https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=138&from=diary&id=6546489

 東京オリンピック・パラリンピックの開幕が迫る中、政府は予定通り開催する姿勢を崩していない。国会においても、野党議員から感染状況に関わらず、中止はないのか、問われると、菅内閣総理大臣は、安全・安心な大会に向けて、全力を尽くすと語った。野党側が求めていた中止の明確な基準は示さなかった。

 世界に目を向けると、2020年秋以降、国を跨ぐ国際大会が開かれている。先人を切った競技は、世界的に普及しているサッカーである。大会に参加する選手やスタッフに関して、PCR検査の拡充体制を計ると共に、行動を厳しく縛る「バブル方式」が採用されていた。該当する大会は、2020年10月から12月に行われたAFC(アジアサッカー連盟)チャンピオンズリーグと、2021年2月に開催されたFIFAクラブワールドカップ2020である。

 東京オリンピック・パラリンピック2020の開催を見据え、バブル方式を採用してカタールで行われた2つの国際大会について考察する。

 目次 ・第1章 コロナ禍での有観客スポーツイベント「クラブ・ワールドカップ2020・カタール大会」
    ・第2章 2020年度のAFCチャンピオンズリーグで、一括集中開催地に選ばれたカタール
    ・第3章 2021年のスポーツの国際大会に向けて


第1章 コロナ禍での有観客スポーツイベント「クラブ・ワールドカップ2020・カタール大会」


 コロナ禍で世界的に人の行き来が制限される中、トップスポーツの選手に限り、国を跨いでの移動が行われている。

 2021年1月にエジプトで行われた男子・ハンドボール選手権は、日本代表を含め本戦の出場権を勝ち取った24カ国が参加した。全ての試合を無観客で開催し、デンマーク代表が優勝した。

 2月4日(木)から2月11日(木)にかけて、男子サッカーの各大陸のトップチームが集うFIFAクラブワールドカップ2020・カタール大会が開催された。

 本大会は2020年12月に開催される予定だったものの、新型ウィルスの影響により、各大陸のチャンピオンがそろわず、大会2ヶ月延期された。

 写真 掲載元 FIFA.com FIFA Club World Cup Qatar 2020 より
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 参加チームは当初7チームだったものの、ニュージーランド代表のオークランドシティFCが出場を辞退したことにより、6チームに減った。

 大会に出場する6チームは、トーナメント方式で優勝を争う。実績で勝る欧州代表と南米代表は、準決勝からシードされている。

 参加チーム一覧
・ティグレス(メキシコ)     北中米・カリブ海地区代表   1回戦第1試合登場

・蔚山現代(韓国)        アジア代表            1回戦第1試合登場

・アル・ドゥハイル(カタール) 開催国代表            1回戦第2試合登場

・アル・アハリ(エジプト)    アフリカ代表           1回戦第2試合登場

 準決勝からシード
・パルメイラス(ブラジル)   南米大陸代表           1回戦第1試合の勝者と対戦

・バイエルンミュンヘン(ドイツ)欧州代表             1回戦第2試合の勝者と対戦


 参加辞退
・オークランドシティFC(ニュージーランド)オセアニア連盟推薦


 大会は、1回戦2試合、その敗者が戦う5位決定戦、準決勝2試合、3位決定戦、決勝戦を含め、7試合行う。

 直前まで大会自体を、徹底した感染症予防の観点から無観客にするか、それとも入場料収入獲得と、現地での観戦を希望するファンの期待に応え、有観客にするか、検討された。日本時間1月24日に、万全の対策を施して、コロナ後初となる有観客でのスポーツ大会を開くことに決まった。

 規模が違えど、今回のクラブ・ワールドカップの大会の実施方式は、東京オリンピック・パラリンピック2020の組織委員会も参考になるはずである。

 クラブ・ワールドカップの開催に当たっての感染症対策

・観客数は、収容人数の上限30%未満

・観客は、対人距離1,5mを確保して、着席する

・観客には、入場72時間前までにPCR検査を義務化、陽性者は入場不可

・試合中は常にマスクを着用し、日本のCOCOAのように接触追跡アプリのインストール義務化

・観客は、国内カタール在住者のみ、海外からの応援ツアーの受付不可

・ファンゾーンのイベントは、全て行わない

 詳細記事 JlJl.com https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020300911&g=spo

 写真=上空から撮影した首都ドーハの町 掲載元 aoitrip.jp https://aoitrip.jp/qatar-airways-doha-zagreb-economy
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開催国カタールの人口は2019年時点で285万人、サッカーの代表チームは、FIFAワールドカップの出場暦はないものの、近年急速に成長している。AFCアジアカップ2019・UAE大会の決勝戦で、日本代表を3対1で破り、初のアジア制覇を成し遂げた。大会7試合のうち7戦全勝、19得点1失点と他を圧倒する成績で勝ち上がったのである。

 オイルマネーを駆使し、アフリカの国々にスカウトを派遣し、10代の有望選手を見つけて、次々と国に呼び込み、代表チームを強化している。クラブチームの方も、多額の資金を投じて、海外からの有名選手を獲得し、一躍注目されるようになった。

 写真=AFCアジアカップ2019の優勝セレモニー 掲載元ゲキサカ 2019年2月3日付 https://web.gekisaka.jp/news/detail/?265505-265505-fl
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 2022年には、史上初の秋に行われるFIFAワールドカップのホスト国を勤める。今回、ワールドカップのリハーサルを兼ねて、2019年に続き2年連続より規模が小さなクラブ・ワールドカップを開催するに至った。

 観客の人数を制限している日本のJリーグやプロ野球は、2020年と2021年シーズンに限り、原則鳴り物は禁止された。観客は、マスクを着用したまま、拍手を送り、応援の意思を伝えている。

 カタールで開かれているFIFAクラブ・ワールドカップ2020では、観客に対してマスク着用を義務化しているとはいえ、しばし声援は響き渡る。観客は、入場時刻から72時間以内に新型ウィルスの陰性証明をとっているとはいえ、ウィルスが潜伏している可能性は否定できない。ゼロリスクはないとはいえ、感染拡大を抑えることはできた。

 コロナ禍の国際大会の実現に向けて、カタールはいち早く模範を示した。

     第2章 2020年度のAFCチャンピオンズリーグで、一括集中開催地に選ばれたカタール

 オイルマネーで発展を遂げるカタールは、大きな国際大会において、2006年12月に開かれたドーハ・アジア競技大会、2011年1月開催のサッカーAFCアジアカップで、成功を収めた。2022年11月に開くFIFAワールドカップに向けて、国の経済力は著しく発展している。2020年の秋に、世界に向けて、万全な感染対策の下で、充実した施設と安全性をアピールした。北半球を中心に、コロナの感染拡大が進む中、カタールは国際大会の開催に向けて、準備を開始する。

 始めに、無期限中断中のAFC(アジアサッカー連盟)チャンピオンズリーグ2020の開催を引き受けた。本戦32チームで争うAFCチャンピオンズリーグのは、4チーム×8組に分かれて戦う予選リーグから、決勝戦までの7カード、全てホーム&アウェーで行われる。

 予選リーグ6試合のうち2試合を消化した3月以降、コロナの感染拡大により、リーグ自体無期中止に追い込まれた。各国の政府が、外国からの入国を制限する中、AFCチャンピオンズリーグ自体打ち切りになる可能性が高かった。大会を運営するAFC(アジアサッカー連盟)は、再開に向けて、1カ国での集中開催を提案した。

 各国の政府と入国について調整が進む中、カタールサッカー連盟が、開催地に名乗りをあげた。感染症予防の観点から、大会期間中選手が過ごす宿泊施設から練習施設まで全て揃え、こまめな消毒作業と共にPCR検査を実施した。主催するAFCも、最新の設備をそろえ、惜しみなく人件費を投入するカタールのサッカー連盟に理解を示した。予選リーグ第3節から第6節、トーナメント方式のベスト16から決勝戦まで、カタールでの開催が実現したのである。

 トーナメントとなるベスト16から決勝戦までの4ラウンドは、全て1発勝負と化した。

 写真 掲載元 Jリーグ.jpより https://www.jleague.jp/acl/2020/standings/
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 さすがに国内で感染症対策を万全に施したうえで参加32チームを全て収容できる施設はなかった。

 そこで、東ブロックと西ブロックを分散して開催するに至った。そもそもリーグ自体、選手やスタッフ等の長距離移動による負担を減らすため、予選リーグから準決勝まで東西別々のブロックに分かれて行う。決勝戦にて、初めて東ブロックと西ブロックのチームが顔を合わせる。

 9月14日から10月3日まで、西地区の予選リーグ第3節から第6節、一発勝負に変わったトーナメントのベスト16から準決勝まで、短期集中開催した。

 わずか20日の間に、西地区の40試合全て無観客で行われた。感染症予防の観点から、3密回避、徹底した隔離、こまめな検査等、手厚く実施してきた。開催期間中PCR検査数7900回、陽性率1,7%と明らかになった。陽性者は、チームから離脱し、カタールサッカー連盟が用意したドクター付きの隔離施設に入る。PCR検査で陰性判定を受けるまで、チームへの合流は認められない。

 現に前2020年シーズンに大会を制したアルヒラル(サウジアラビア)が、現地10月23日に行われた予選リーグ最終第6節を前に、失格の判定を受けた。チーム内で、PCR検査の末に15選手と16人のスタッフを含め、計31人から陽性反応が出たのである。

写真=アルヒラルのチームロゴ 掲載元 PLAYER!https://web.playerapp.tokyo/team/3311
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第6節には、GK3人を含め、出場可能な選手を11人しか用意できなかった。チームは、第5節時点で予選リーグの突破を決めていた。第6節に不戦敗扱いとなっても、トーナメントのベスト16には勝ちあがれる。ところが、トーナメント1回戦までのインターバルが3日しかないため、陽性判定を受けた15選手が戻れないのである。アルヒラルの選手は、主催するAFCに延期を申し出るものの、代わりの日程を立てられず、失格扱いを受けた。


 大会に望む選手達とスタッフには、行動を厳しく制限し、利用する食堂や宿泊施設、練習場などをこまめに消毒する。移動手段も専用のバスに一本化し、極力一般人と接する機会を失くした。常に隔離された環境のことを「バイオセーフティーバブル」という。

 WINDS 2020年10月20日付け https://winds.jp/champions-league/7784/

 なお日本勢が含まれている東地区は、11月15日から再開し、12月13日に準決勝を終え、19日に東西のブロックを勝ち上がったチームが顔を合わせる決勝戦が実施された。

 日本のJリーグを代表して、横浜F・マリノス(2019年度Jリーグ1部優勝チーム)、ヴィッセル神戸(2019年度天皇杯優勝チーム)、FC東京(2019年度Jリーグ1部準優勝チーム)が参加していた。なお鹿島アントラーズ(2019年度Jリーグ1部3位チーム)もリーグの出場権を持っていたものの、本戦の出場権をかけた一発勝負のプレーオフにて、メルボルン・ヴィクトリー(オーストラリア)にホームで敗れ、敗退した。

写真 掲載元 Yahooニュース 2020年10月9日付 (写真:Getty Images)https://news.yahoo.co.jp/articles/44fe1f00dd290040d8a8182c31120ab61e97e6fe
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 必 AFCチャンピオンズリーグは2020年2月11日に開幕した際、世界で最も早く新型ウィルスCOVID-19が流行った中国チームの日程は、後にずらしていた。従って中国リーグを代表して本戦を戦う4チームは、カタールにて第1節目からスタートしている。日本のJリーグを代表する3チームは、奇しくも中国勢との初の顔合わせは第3節目以降に組まれていた。

 途中からカタール集中開催となったAFCチャンピオンズリーグ2020にて、日本のJリーグを代表して戦うクラブは、過密日程の中、厳しい戦いを強いられた。決勝戦までおよそ4週間に渡る大会に参加するため、Jリーグの日程を前倒しで消化していたのである。


横浜F・マリノスとFC東京は、大会ベスト16で敗退、ヴィッセル神戸は準決勝にて韓国の蔚山現代(ウルサンヒュンダイ)に破れた。

 3チームとも、2020年のJリーグで上位4チームに入れず、2021年度のAFCチャンピオンズリーグの出場権を逃す結果となった。

 2020年度のAFCチャンピオンズリーグの方は、決勝戦にて始めて、観客数上限30%未満の範囲で、有観客で実施された。東ブロックを代表する蔚山現代が、ペルセポリス(イラン)を2対1で破り、8年ぶり2度目の優勝を果たし、クラブ・ワールドカップに駒を進めた。

 写真=決勝戦のスコア表 ACL日本語公式ツィッターより
https://twitter.com/theafccl_jp/status/1340295482996711425
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 バイオセーフティーバブルという特殊な環境を実現し、無事に2020年度のAFCチャンピオンズリーグを完結させることができたのである。2021年度も、コロナ感染防止の観点から、国を跨いでの移動が制限されている。大会自体は、2020年度に続き、一カ国集中開催を予定している。

 第3章 2021年のスポーツの国際大会に向けて

 FIFAクラブ・ワールドカップの出場権がかかるUEFA(欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグ2020−2021においても、バイオセーフティーバブルが導入されている。本年度も、予選リーグからホーム&アウェー方式で開催されている。32チームで争う本戦において、予選リーグ全6試合を予定通り消化した。トーナメント方式のベスト16に移る前に、英国での感染力1,7倍の変異種発見や、ポルトガルにて感染爆発を懸念して、各国政府が入国審査に慎重になった。イングランドやスコットランドのチームは、一部ホームゲームを第3国で開催していた。
 
 写真 掲載元 facebook jeff Wall Papers https://m.facebook.com/wallpaper.jeef/photos/a.805618689461480/3468064156550240/?type=3
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 新型コロナの蔓延により、数ヶ月先のことを見通せない展開になった。欧米を中心にワクチンの接種が始っているものの、それぞれの国で、全世代の国民に広くいきわたるまで時間を要する。WHO(世界安全保険機関)は、開発されたワクチンの有効性を認めるものの、ワクチン接種による集団免疫の獲得は、2021年度内には厳しいとみている。

 AFCチャンピオンズリーグの一括集中開催地に選ばれ、クラブ・ワールドカップを有観客で実施するカタールの運営方法は、コロナ禍のスポーツ大会のお手本になる。

 日本では、今夏東京オリンピック・パラリンピック2020のホスト国を勤める。世論では、冬の感染第3波が到来した2021年の年明け以降、開催実現は厳しいとの見方が強い。国民は、今夏の開催に否定的だ。

 日本政府は、再延期の可能性を否定し、今夏の開催を強行する構えを見せた
。既に後戻りできない状態になっている。

 五輪とパラリンピック後、日本では12月に、5年振りにFIFAクラブ・ワールドカップの開催も予定している。前回日本で開催された2016年大会は、開催国を代表して望んだ鹿島アントラーズが、決勝戦まで駒を進め、レアル・マドリード(スペイン)と戦った。試合は接戦となり、延長120分戦った末、レアル・マドリードが、4対2で鹿島アントラーズを下した。試合には負けたとはいえ、世界の強豪を相手に互角に戦った鹿島アントラーズの戦い振りには、世界のサッカーファンから賞賛の声が送られた。決勝戦で2ゴールを記録した柴崎岳は、翌2017年からスペインリーグにスカウトされ、世界を又に活躍する選手へと変貌を遂げた。

 写真 掲載元 foot wall 2016年12月19日付 https://footwall.club/coramu/9490
(左から柴崎岳、クリスチアーノ・ロナウド、モドリッチ)
 
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 2016年大会の決勝戦を戦った両者は、UAEで開かれた2018年大会には準決勝で再び顔を合わせた。ゲームは、レアル・マドリードが、3対1で鹿島アントラーズに勝利し、決勝戦へ駒を進めた。鹿島アントラーズは、3位決定戦に周り、南米を代表するリバープレート(アルゼンチン)戦で、1対4で敗れ、大会4位となった。一方準決勝を勝ち上がったレアルマドリード(スペイン)は、開催国枠のアルアイン(UAE)を4対1で下した。2016年大会から続く大会3連覇、2014年大会を制したことを踏まえると、直近5大会で4度目の優勝を成し遂げたのである。

 2019年大会は、リバープール(イングランド)が優勝し、欧州勢として大会7連覇を達成した。世界のスター選手が集る欧州のクラブと、南米を含めその他の大陸のクラブ間の実力差が開きつつある。いかに欧州のクラブとの実力差を縮めるか、問われている。2020年大会に7大会ぶり出場するバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)は、2019-2020シーズンのUEFAチャンピオンズリーグを、11戦11勝で優勝した。翌2020−2021シーズンは、予選リーグ6試合を消化し、5勝1分0敗で首位通過を果たしている。好調を維持したまま望んだ大会で、過密日程の最中、力を発揮した。準決勝のアル・アハリ(エジプト)戦を2対0.決勝のUANLティグリス(メキシコ)戦を1対0で勝利した。スコア的には物足りないものの、ゲーム内容は確実に対戦相手を上回っていたのである。前進のトヨタ・インターコンチネンタルカップから通算して、7年ぶり4度目の優勝を果たした。

FIFAクラブワールドカップ2020・カタール大会 最終順位

 優勝 バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
 準優勝UANLティグリス(メキシコ)
 3位  アルアハリ(エジプト)
 4位  パルメイラス(ブラジル)
 5位  アル・ドゥハイル(カタール)
 6位  蔚山現代(韓国)

 大会最優秀選手 バイエルン・ミュンヘン所属レヴァンドフスキ(ポーランド代表)

写真=大会の優勝トロフィーを掲げるバイエルン・ミュンヘンの選手達 {Getty Images} 掲載元 WORLD 超サッカー https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=391470
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 2021年5月14日現在、世界中では、新型コロナCOVID-19のワクチンの普及率によって、日常生活が大きく変わっている。

 ヨーロッパのサッカー界では、大陸内でウィルスが広まった2020年3月以降、無観客開催を続けてきた。2021年6月11日から7月11日まで、予定より1年遅れて開催する「EURO2020」を見据え、5月末一部の試合で有観客での開催を行った。

 2020−2021シーズンのフィナーレを迎える一発勝負のUEFA チャンピオンズリーグ FINAL マンチェスター・シティ(イングランド)VS チェルシー(イングランド)戦は、有観客での開催が実現した。開催地は、当初予定していたトルコのイスタンブールからポルトガルのポルトに変わった。決勝戦で対戦する両サポーター枠として、それぞれ6000枚のチケットが用意されている。開催地のポルトガルは、昨2020年8月に、急遽ベスト8以降一発勝負と化したチャンピオンズリーグの開催を請け負っていた。当時は感染症予防の観点から首都のリスボンの2会場で無観客開催となった。ポルトガルは、英国政府が定めた渡航範囲に含まれる。従って、帰国したサポーターは、自宅待機義務はない。英国のイングランドでは5月10日、2020年7月以来、約10ヶ月振りに感染による死者が0人になった。同日スコットランドや北アイルランドでも感染による死亡者は出なかった。ウェールズに限り、感染者のうち4人の死亡が確認された。

 詳細 Forbes 2021年5月11日付 https://forbesjapan.com/articles/detail/41278

 試合の方は、1対0でチェルシーが、マンチェスター・シティーを下し、9大会振り2度目の優勝を果たした。

  英国では、5月10日時点で、居住者の4分の1以上が、ファイザー社製のワクチンを2回接種済みである。1回の接種者は、国民の半数を超えている。同国は直近2週間の新規感染者数は、平均2000人程度、過去最多を記録した2021年1月8日の6万8053人と比べると、30分の1程度に収まっていた。死者数に関しては、1月18日に1600人を記録している。

 欧州サッカーのシーズン終了後に開催されるUEFA EURO2020は、加盟55カ国のうち、予選を勝ちあがった24カ国が出場する。開催地は当初の予定から一つ減り、11の国と地域になった。

 大会の詳細 Ws ワールドカップのデーターベース EURO2020より 11の開催地と本戦出場24カ国について https://worldcdb.com/euro2020.htm

 国と地域の感染状況により、観客の上限数は変わる。準決勝と決勝を含め、大会7試合を行うイングランドのウェンブリーでは、収容8万人のうち、30%相当の観客を見込む。アゼルバイジャンの首都バクーにあるオリンピックスタジアムは、収容6万8000人のうち客席数の50%相当となる3万4000枚のチケットを販売する。

 ハンガリーのブタペストでは、観客にワクチン接種証明書や72時間以内のPCR検査陰性証明などを含め、厳しい条件をつける。同国のサッカー協会は、68000人収容スタジアムで全ての座席を開放する予定だ。収容率100%での開催は、11の国と地域のスタジアムのうち、同国のみである。

 写真=会場の一つとなるブタペストの夜景 掲載元 TRAVEL WITH https://www.travelwith.jp/area/europe/hungary/budapest/topics/post-11763/
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 大会24カ国のうち、初出場を果たしたのはフィンランドと北マケドニアの2国である。両者は共にFIFAワールドカップの出場暦もない。

 北マケドニア代表は、1991年9月8日に旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国から独立宣言をし、93年4月8日に国連から承認された。代表チームは、1996年に開催されたEURO96・イングランド大会の予選に始めて参加する。2年ごとにEUROとワールドカップの予選を戦った結果、合計13回目の挑戦にて、初めて大舞台の切符を手にした。

写真=北マケドニア代表 EURO2020プレーオフ Pass D FInal アウェーのジョージア戦にて 掲載元WORLD SOCCERhttps://www.worldsoccer.com/best-of-ws/euro-2020-team-guide-north-macedonia-411249

 チームは先日、ワールドカップ予選にて、アウェーのドイツ戦を2対1で勝利し、勢いに乗る。
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 一方もう一つの初出場国フィンランド代表は、1917年12月6日に、旧ロシア帝国から独立宣言をして以降、苦難の歴史を歩み続けた。サッカーの代表チームは、1938年の第3回のフランスWカップに始めて挑戦をした。EUROに関しては、1968年の第3回イタリア大会の予選からエントリーしている。FIFAワールドカップとUEFA EUROの予選に参加して合計33回、82年の際月を経て、ようやく大舞台の出場権を手に入れた。

写真=フィンランド代表チームの試合前の集合写真 2019年時 {Getty Image}
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大会の延期により、1年間を有効に使えるのか、チーム力が問われている。2020年10月8日の国際Aマッチにて、アウェーのフランス戦では、大方の予想を覆し、2対0で勝利した。2021年3月から始まったWカップ予選では、ホームのボスニア・ヘルツェコヴィナ戦を2対2で引き分け、続くアウェーのウクライナ戦も1対1で終えた。予選2試合であげた3つのゴールは全て、1990年3月産まれのストライカー、プッキが記録している。チームの出来は、イングランド1部のノリッジに所属するプッキの出来にかかっている。

カタールに倣い、日本でもバイオセーフティーバブルを導入して、安全で安心なスポーツ大会を行うことができるのか、世界中から注目されている。



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