日本語の作文技術(本多勝一著　朝日文庫)と書く事について

書くという事はやはり容易ではない。一通り学校教育で国語の教育をうけたはずなのだが、なぜかくも「書く」ということが容易ではないのか。日本語という言語が本質的に持つ難しさという事もあると思うが、改めてなぜ「書く」ということに大して心理的なハードルが上がってしまったのか。

コミュニケーションを取る道具としては話し言葉でものだが、話し言葉は結局消え去っていき、その痕跡を追うことができない。

とはいっても私自身が職業作家ではないので、別に気負うほどの事ではないのだが、質の良いインプットが中々得られにくい時代になっていると言うのが原因の一つではないかと考えている。「情報を共有する」等と簡単に言うが、やはりその「情報」はきちんと精査された「まともな」「伝わる」文章でなくてはならない。

そんな時手に取りたいのが「日本語の作文技術」(本多勝一著 朝日文庫)である。
分かりやすい文章を書くための示唆に溢れている一冊である。ともあれ「書く愉しみ」を取り戻したいと思う考える次第である。