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2019年07月03日17:21

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小さな出会い

午前中、プリンちゃんと近くの公園に行くと、
先客がひとり。

この時間に小学生だな。

ちょうど彼女のいた遊具にプリンちゃんが寄って行ったので、
声をかけてみた。

「蚊はいませんか?」 無反応。

「刺されてない?」 少しだけうなずく。

「この子、蚊に刺されたらひどく腫れるんでね」

5年生だ。
元の職業柄、小学生の学年はほぼ外さない。

そばにランドセルと体育袋か何かが置いてある。
キャラメルの箱も。

不登校なのか、保護者にも内緒で時間をつぶしてるのか。

「おじーちゃん、もしもししに行きたい」とプリンちゃん。
「この子ね、電話ボックスが大好きなのよ」

彼女は無表情にぼくたちの動きを見つめてる。

フォト

ぼくもプリンちゃんが電話ボックスで遊んでる間、
さりげなく彼女を観察している。

キャラメルを食べた。
包み紙を無造作に捨てた。

近づいて行って彼女の肩にそっとふれ、

「ねぇ、ごみ捨てるのはやめようよ。
 みんなが使う公園だからね。
 って、ダメな大人がいっぱい吸い殻捨ててるけど、
 そんな大人になりたくないでしょ?」

彼女は黙って、キャラメルの包み紙を拾ってくれた。
ぼくは親指を立てて、笑顔を送った。

そしたら彼女は、
かなり食べ散らかしていたらしく、
別の遊具の下に何枚も落ちていた包み紙を、
全部拾った。
体育袋に詰め込んでいる。

「すばらしい!」
ぼくはもう一度親指を立てた。

もう少し彼女としゃべりたかったんだけど、
プリンちゃんが帰ると言う。

彼女の昼ご飯が気になったが、

バイバイ!と手を振ると、
彼女はかすかに頭を下げたように見えた。

明日もあの公園に行ってみよう。
雨が降らないといいけど。

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