今でもある・・・

■「あなたは子どもをつくりますか？」　不適切入試が相次ぐ医学部の面接でトンデモ質問が飛び交う理由
(AERA dot. - 12月08日 14:22)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5410409

もう60になるアタシでさえ、「男女平等」って世界で生きてきたのに、アタシより若い世代のおっさんたちが未だに女性差別を引きずって、こんなひどいこと聞いてるの？凄いわね。

アタシが覚えてるのは、東京で外資系銀行で働いてた時。入行ちょっとしてから、上司に呼ばれて、アタシの上司に女性を別の外資系から雇おうと思ってるのだけど、アタシの上に女性がくるのをどう思う？って聞かれて、「へっ？なんでそれが問題なの？」って思ったの。で、その時、聞いてきたジジイ（多分当時50代後半？）はアタシのそんなこと気にするわけないじゃないですか、って答えに、「さすが今の若い子は違うね」って感心したの。

で、86年。日本で行われた日本人向けの国連競争試験を受けて、筆記試験合格、面接になって。外務省で国連から来た人たちと面接があったんだけど。そこで、聞かれた質問が「女性が上司になるのをどう思うか」っていうことで。あまり意表をついた変な質問だったので、笑っちゃったわよ。で、なんでそんなことが問題になるのか？って聞いたら、昔雇った日本人職員が女性が上司になったから、ってんで怒って辞める、辞めないですったもんだして問題になったたことがあったらしい。なので、そういうのはアタシよりず〜っと上の世代ではあった「都市伝説」だと思ってたのよ。

で、今でも、アタシより若い人たちがなんの疑問もなく、とんでも性差別発言をしている。これが21世紀の日本？national disgraceだわよね。ちょっと前にあった、カータンのこのブログでもそうよね？

http://ka-tan.blog.jp/archives/1070081768.html

これは結局、働き方における問題なのよね。ここにあるように（https://wezz-y.com/archives/61263）、独身では首都圏の勤労者の通勤時間に男女差はないのに、結婚している人間は女性の通勤時間が男性のそれ（独身者と変わらない）と比べて格段と短い。それは女性ばっかり家事してるから、って話。

日本って、ガラパゴスよね。言葉がどんどん丁寧になっていって自分のことを話すときには謙譲語ばっかり使うような話方になっていった（例：「サイゼリアに伺って、ドリアを美味しくいただきました」ってようなこと。「サイゼリアに行って、ドリアを食べました。美味しかったです！」の謙譲版。これ、30年前なら変だったけど、未だと普通にブログに書かれるような文章）。それと同じで、家事も電化で便利になればなるほど、「丁寧に、細かく」とどんどん進化していって、便利になってきたはずなのに、女性の家事労働時間が減らない。

聞かれる質問がさ、
>「熱を出した自分の子どもを迎えに行かなくてはならないが、一方で外来患者がたくさん待っていたら、どうするか」（私立大）
>「子どもがいて、夫がロンドンへ留学すると言ったら、あなたはどうするか」（国立大）
>「結婚して夫が『東京について来て』といったらどうするか」（私立大）

いや、だからそこ勘違い。専門職としての医師の魅力は時間の使い方が自由だから。もしそうできないのであれば、それは医療業界の働き方の問題。アメリカのリサーチでは、医者や大学教授になった人間は、子供を作る時期が遅い、若い時はチョー忙しいけど30代後半になると勤務時間がフレキシブルになるので、子供のピックアップとか子供のサッカーゲームの観戦とかが平日でもしやすくなる、ってので、30代後半以降のライフサティスファクションの度合いが高い、ってのよね。それって、キャリアパスとしてはアリだと思うわ。

しかも、医者の資格はポータブルだから意味があるんでしょ？アタシの姉が医者なんだけど、同じ医者の旦那がアメリカ留学する時に、「こんなチャンスはない」ってことで、仕事辞めてシアトル一年住んだわよ？それで仕事復帰もできたし。専門職だからそういうことができる、ってのも医師という職業の魅力でしょ？しかも医師は国家資格なんだから、東京へ行っても就職できるんでしょ？東京へ行かれたくなかったら、田舎の給料を高くするとか、田舎の病院に勤めたら、大学の奨学金を払います、とかやればいいのよ。

>「結婚や出産で男性よりも家庭でがんばることになるが、どう思うか？」

これは家庭内の問題だから、おめーには関係ないだろ、ってことだわよね。なんか、本当にしょうがない質問ね。

こうやって構造的に人口の半分を虐げてる国は滅びていいわよ、って最近は思うようになった。