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2018年05月12日09:46

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カナザワ映画祭UMA怪談大会4日目(平成30年5月6日)

最終日は野人もの一色。
先ずは「ネアンデルタールマン 退化人間の恐怖(The Neandelthal Man)」
白黒のジキルとハイドもの。
太古に滅びた筈のサーベルタイガーに襲われた男に協力する動物学者は、動物を退化させる薬を或る博士が発明した事を知る。薬を注射された猫は大きく成り毛の色も変わりサーベルタイガーに変身してしまう。しかし人間を退化させたかった(どーして?)博士は下働きに雇ったメキシコ人の女に無断で人体実験したものの完全に退化しきらなかった為、自分自身に実験してみた結果、凶暴で制御不能なネアンデルタール人に成ってしまう。連続殺人犯として警察に追われるネアンデルタール人は、猫が変身したサーベルタイガー(場面毎に長い牙が有ったり無かったりする)と遭遇、サーベルタイガーと警察の攻撃で瀕死と成り博士の姿に戻って死ぬ。最初から破綻しており、それが却って面白い。
次は「ボギークリークの伝説(The Legend of Boggy Creek)」
実話風の「あれは何だったのだろう?」的な話。
次はトークショー「野人対談」
野人ものとサメ映画は年中作られているらしい。武田崇元さんと庚芳夫さんの対談。
内容は庚芳夫さんの紹介も兼ねてお仕事の話から。学生時代に学祭に岡本太郎や武満徹と云った文化人を呼び、その中に芥川賞を取ったばかりの石原慎太郎も居て、その後、石原慎太郎との付き合いが始まったと云う。既に議員だった石原慎太郎にネッシー探検隊の隊長を依頼したのもそうした背景が有ったと云う。又、川内康範さんの紹介で福田赳夫氏に会いネッシー探検隊のスポンサーに成って貰ったとか・・・福田さんは戦前、英国の日本大使館に大蔵官僚として駐在していた時にネッシーの事を知り、ご本人はネッシーの実在を信じておられて本気で見つけたいと想われていたらしい。英国の軍事産業に渡りをつけて小型潜航艇を借り受けてネス湖を探索する予定だったところ、英国から、もしネス湖に潜水艦を入れたら逮捕すると云って来たのだそうだ。ネス湖は日本人にはピンと来ないが実は神聖な場所で、その為ネッシーもHoly Monsterとされているのだそうだ。一年半くらいネス湖に行っていたそうで、石原慎太郎も三週間くらい滞在していたとか。又、ムハメド・アリを日本に呼んだのもこの人だそうで、その為にムスリムに成り渡米、その当時アリはマルコムXの所に居たが、マルコムXが死亡、アリの身元を引き受けたムスリムの実力者が丁度、庚さんと友達に成った人物の父親だった事から話をつなげて貰えたが、その時は飛行機代すら無く、記者会見を開いて企画をぶち上げてからスポンサーを探したのだとか。最後に猿と人間とのハーフと云われたオリバーを呼んだ話に成るが、実はアメリカでもオリバーはそれほど知られておらず、日本から呼びに行った事でアメリカのマスコミが騒ぎ始め、それから日本でも騒がれたのだそうだ。そう云えばそんなのが居た様な気もするが、そんなに騒がれていたとは知らなかった・・・学校でも話題には上がっていなかった気がする。で、木曜スペシャルに出したそうなのだが、それも知らなかった。で、それが「よみうり」テレビなので朝日新聞が決定的に叩き、木曜スぺシャルの翌朝、只の猿に過ぎない、と云う記事を一面に載せたりして大人気無かったと。そう云えば母が新聞を見て「やっぱり普通の猿だったみたい」と云っていて父もわたしも何の事か判らなかったが、あれは猿と人間のハーフと云う触れ込みだったのか!ちなみにオリバーに二本足で立って歩き、メスの猿には関心を持たず女性のグラビア写真を見ると勃起したらしい。実は猿と人間の交配が可能かどうかは、学者の間でも見解が分かれているらしい。尚、嘗てスターリンが猿の如き強靭な肉体を持った兵士を作れと、種の異なる動物同士(普通の馬と縞馬とか)の交配実験をしていた学者に命じた事が有ったものの、人間の男と雌の猿の組み合わせはうまく行かず、人間の女と交配させようと連れ帰った雄の猿が死んでしまって実験は頓挫したのだとか。ヒトラーも猿と人間の交配を研究させていたと云う話が有り、研究者達は戦後アメリカへ渡ったと云われているそうだが、果たして交配出来たかどうかは判っておらず、都市伝説的に赤ん坊が誕生したものの恐ろしくなって成長する前に処分されたと云う話が伝わっているらしい。いずれにせよ確率は低いものの霊長類の異種交配は可能性ゼロと迄云えないと云う事で、野人と云われるものの正体が猿と人間の交配であってもおかしくないだろうと云う方向に話が・・・そしてゴリラにしても最初はビッグフットの様な扱いで、学者達は実在すると想っていなかったと云うので、サスクワッチが実在していたと云う事に成ってもおかしくないと。又、サスクワッチは異次元か宇宙から来たのではないかと云う見方も有る様で、一方、モルモン教徒の間ではサスクワッチは聖書に記述されているカインがいまだにさ迷っているのだと説明されているらしい。
此処からは野人ものと云うよりゴリラもの。
先ずは「ゴリラ大陸(Below the Sahara)」と「ゴリラ姫ナボンガ(Nabomga)」の二本立て。
「ゴリラ大陸」は30分の白黒の記録映画。日本語でナレーションが入っており、恐らく映画館でニュース映像などと一緒にプログラムの間に挟まれて上映されていたのだろう。しかし日本語のタイトルは偽り有り。ゴリラは付け足し程度。
続く「ゴリラ姫ナボンガ」は飛行機事故で両親が死亡し一人だけ生き残った子供(お前は仮面ライダーアマゾンか!)がジャングルで美しい娘に成長しゴリラを従えていた・・・この辺りで女ターザンものを期待したのだが外れた。ターザンのバローズに原作を依頼したシリアルもののローラを念頭に置いて見たのだが・・・確かにローラも悪人達と殴り合いこそしなかったものの、ツタにぶら下がってスイングするくらいはしていたのだが、こちらはその手のアクションは一切無く悪人との戦いは、ヒーロー役の白人青年トゴリラ。そのゴリラも最後は悪人と相撃ちで、何か只の当馬で気の毒。
本映画祭のトリを飾るのは「ゴリラ対ピグミー族(Wild Rapture)」と「ダダ博士の媚薬(Dr.Dada’s Love Dope)」の総天然色二本立て。
「ゴリラ対ピグミー族」は又しても日本語タイトルに偽りの有るドキュメンタリー。ゴリラとの戦いはごく一部で神々に捧げる踊りなど独特の風習にスポットが当てられている。
「ダダ博士の媚薬」はショーの中でゴリラの着ぐるみを使って行われる舞台劇を映像化したと思しき作品。原子兵器にも対抗出来る強靭な兵士として人造類猿人(類人猿ではない)を作ったダダ博士はショーに出演しているピエロの脳を使い、踊って芸も出来る人造類猿人にする。ショーでは下着を見せ付けてカンカンを踊る娘建や下着姿でショーを披露する娘、自転車の曲乗り芸人等が様々な芸を舞台で披露し、その合間に博士の人造類猿人のドタバタが挿入され、時にはいきなりショーの最中に舞台に乱入して嫌がる娘を抱きかかえて踊りまくり、そのまま楽屋に入ったり(娘は楽屋で逃げ出す)して見せる。博士はそんな人造類猿人の様子にこれで人造類猿人を売り込める(!)と喜び、いきなり偽札を作って、今後はこんな事をしなくても良いとほくそ笑むのだが、実はしょっぱなから巡査が楽屋に入り込んで何やら怪しげな行動を取っていたのが、唐突に博士の前に現れて手錠を掛ける。すると、そこへ人造類猿人がやって来て自らにも手錠をかけさせ、人造類猿人を真ん中に三人仲良く(?)出て行く所で幕。多分、元はショーの合間に見せるコントか寸劇の類だったのだろう。公開当時は東宝芸能の配給で成人向きだったらしいが、この時代はこれでも成人向きか。

これでカナザワ映画祭UMA怪談大会は終了、休憩時間にパンを齧りまくった四日間だった。
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